神奈川県三浦市三戸浜海岸の「サンコロ石」・「天神丸」の現状 [2017年11月11日(Sat)]
神奈川県三浦市三戸浜海岸の「サンコロ石」・「天神丸」の現状について,
逗子市在住の会員・長谷川典子さんから情報をいただきました. 「サンコロ石」・「天神丸」は,小田原〜伊豆半島に点在する石丁場から切り出された江戸城用の石材で, 江戸への運搬途中で海中に没したものが,海岸に流れ着いたものと考えられる6個の石材です. このうち,波打ち際にある3個が「天神丸」,砂浜にある3個が「サンコロ石」と呼ばれています. この石材については,日本財団助成事業として2011年1月に踏査をおこなっており,その際に, 「天神丸」については3個確認できましたが, 「サンコロ石」については1個しか確認できませんでした. 確認できなかった2個については,砂に埋もれている可能性を考えました. https://blog.canpan.info/ariua/archive/485 いただいた情報によりますと, 「天神丸」は変わらず3個の確認でしたが, 「サンコロ石」は,2011年に確認していたものの北側に新たに1個が露出していたとのことです. 新たな1個が確認された地点は,2011年の踏査時に丁寧に探した場所でしたが, 当時は見つけ出すことができませんでした. 今回の情報から海岸砂の移動の大きさを感じるとともに,継続的な観察の重要・必要性も実感しました. 長谷川さんには,踏査の実施,情報の提供に感謝をするとともに, 今後も踏査を続けていただけるとのことですので, 未確認のもう一つについても見つかることに期待をしたいと思います. ![]() 天神丸(3個の石材が確認できる) ![]() 天神丸(人との比較で大きさがわかります) ![]() サンコロ石(手前が新たに確認した石材) ![]() サンコロ石(新たに確認した石材) ![]() 海岸では須恵器片も採集された |