先週の木曜日・12日に
高知コアセンター(高知大学・物部キャンパス内)で,
センターの共同運営・活動をおこなっている
高知大学海洋コア総合研究センター・海洋研究開発機構(JAMSETC)高知コア研究所の研究員の方々とARIUAとの間で,
センターの研究グループが
「海底遺構と南海地震災害の関係を明らかにする」目的で,
高知県沖を対象として昨年からおこなっている調査・研究プロジェクトに関する調査・研究方法にたいする意見交換会が開かれました.
http://www.jamstec.go.jp/kochi/j/http://www.kochi-u.ac.jp/marine-core/CMCR_TOP_J.htmlARIUAは,国内では数少ない水中文化遺産を対象とする研究機関であること,
「海の文化遺産総合調査プロジェクト」(日本財団助成事業)で竜串爪白沖(高知県土佐清水市)を調査し,海底に残された歴史的大地震にともなう津波由来と考えられる石材群を確認していること(詳細については,『海の文化遺産総合調査報告書 太平洋編』2012 で報告)
から,招かれました.
ARIUAからは,林田憲三理事長,石原渉事務局長,林原利明理事が出席しました.
会では,双方の研究成果および研究方法・スタンスを報告,それにたいする意見交換をおこないました.
活発な質疑応答がなされ,
双方の研究内容や方向性を知ることができたとともに,
一分野では気づきにくい視点を見る・聞くことができたなど,
今後の調査・研究に関して,双方にとり非常に有意義な意見交換会だったと思います.
そして,
今後のプロジェクトへの協力を約束し,会は終了しました.
考古学と海洋調査・研究機関が海洋に関する学際的研究を実施することは,
国内ではこれまでになかったことではないでしょうか.
ARIUAとしてもこれまでに,積極的な交流はありませんでした.
調査・研究のコラボにあたり,双方の考え方にたいする理解(研究スタンスや「モノ」にたいする考え方等)をより深める必要はありますが,
このような学際的な研究は,
水中文化遺産とその研究を他分野の研究者に正しく知ってもらえるとともに,
情報収集やその正しい取扱い方の面からも活発化してほしいと思っています.
そして,
水中文化遺産の周知や理解,そして保護のうえでも意義のあることです.
今後の展開に期待がもてる意見交換会でした.