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犬山城 (01/22)
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WOWOW ノンフィクションW トレジャーハンター・オブ・カリビアン〜海底に眠る秘宝を追え!〜 [2013年07月28日(Sun)]
今朝,WOWOWで放映された
ノンフィクションW トレジャーハンター・オブ・カリビアン〜海底に眠る秘宝を追え!〜
を観ました.
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/100504/
番組自体は,昨年の4月に放映されたものの再放送ですので,
すでに観られた方もいるのかもしれません.
私は,初見です.

内容は,アメリカのトレジャーハンティングをビジネスにてしているメルフィッシャー・トレジャー社
創業者であるメル・フィッシャーの代から手がけているカリブ海に1622年に沈んだスペイン船・アトーチャ号の「遺物」探索・引揚げのようすを取材したものです.

映像では,かなり乱暴な「発掘」のようすが映し出されています.
詳細な出土状況が作成されている場面もみられませんでした.
「財宝」引揚げを目的に,それにより利益を得る会社なので,
彼らには対価に相当する「財宝」以外は必要ないのでしょうから,
「財宝」が引揚げられれば,それで良いのでしょう.

彼らの行為は,ユネスコの「水中文化遺産保護条約」には明らかに違反するものです.
ただし,番組のなかではメル・フィッシャーが1985年に発見したときにアメリカでくだされた
「沈没船の所有権,当該海域での採掘権」はいずれもメルフィッシャー社のもの
という司法判断について,触れていました.
彼らの行為は「合法的」になされているという.

番組中では,「水中文化遺産」「水中考古学」という
学術的な用語は使われていませんでした.
その点に,製作者側の「良心」があったのかもしれませんが,
観た方は,沈没船=財宝=引揚げ=売買=対価
水中(海底)での文化遺産「発掘」(水中文化遺産調査)が映像に映し出された方法でおこなわれている.
というような(間違った)認識をもつことでしょう.

そこに沈没船自体が「水中文化遺産」で,
陸上にある法に厚く守られている「文化遺産」と同じ
である,
という認識は持てない,持ちにくいでしょう.

水中文化遺産とその保護・研究(水中考古学)それぞれの社会的認識が
その立場によって,異なるという現実は確かにあるのですが,
だからこそ,制作側には視聴者が「誤解」が生まれるような内容で,
このような題材を取り上げることはやめていただきたいと.切に思います.

1月にはトレジャーハンターを肯定的に取り上げた「世界遺産」関連番組もありました.
https://blog.canpan.info/ariua/daily/201301/20
そのときにも書きましたが,
テレビの影響は大きいですから,
「間違った認識」が広まることになりかねません.

ところで,この番組は,WOWOWのオリジナルなのでしょうか?
東京港に復元千石船「みちのく丸」が入港します [2013年07月24日(Wed)]
現在自力帆走できる唯一の大型和船である「みちのく丸」が,
8月5日(月)に東京港に入港します.

着岸・係留場所は10号地その1の多目的ふ頭(ビッグサイト横)です.
7日(水)に出港するとのことですので,その間,東京港付近で見ることができます.
http://www.waterfront.or.jp/portmuseum/blog/blog_diaries/view/57

みちのく丸は,青森県の「公益財団法人みちのく北方漁船博物館財団」が建造・所有する復元千石船(北前型弁才船)です.
2005(平成17)年に建造され,全長32m,全幅8.5m,深さ3m,帆柱までの高さ28m,千石積(重量トン150トン),喫水は約3mで,国内杉と米松材によって造られています.
http://www.nmri.go.jp/main/publications/paper/pidb/contents/015/015_019.html

「千石船東廻り航路文化交流」のため,7月19日に青森を出港し,太平洋岸側の8港を巡って東京へやってるるそうです.

北前船なので,実際には東京に入港することはない船でしたが,
江戸時代に国内の海運に重要な役割を果たした大型和船を東京で目にすることのできるまたとない機会です.
見てみたいですね

お台場の船の科学館では,
“みちのく丸”東京港寄港記念特別パネル展
も開催されています.
http://www.funenokagakukan.or.jp/news/?p=973

事業の詳細については,東奥日報社企画広告部(017-739-1130)までお問い合わせください.
Posted by T.Hayashibara at 21:35 | イベント | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
村上水軍博物館 特別展「瀬戸内海・中世沈没船の謎」 [2013年07月23日(Tue)]
愛媛県今治市にある村上水軍博物館で,
特別展「瀬戸内海・中世沈没船の謎」
が開催されています.

瀬戸内での水中文化遺産にスポットをあてた展覧会です.
講演会もあります.

展示資料は約50点.
芸予諸島周辺海域からの引揚げ遺物とともに,
水の子岩海底遺跡(岡山県)引揚げ遺物
波方港海底遺跡から引揚げられた縄文土器の波方縄文(今治市指定文化財)
も展示されるそうです.

普段なかなか見られない資料が,多く展示されています.
海揚がりの考古資料から水中に眠る遺跡を考える展覧会です.

この夏休みにぜひ,訪れて,水中文化遺産について考えてみてください.

会 期:7月13日(土)〜9月16日(月・祝)
観覧料:300円

詳細は,村上水軍博物館のホームページでご確認ください.
http://www.islands.ne.jp/imabari/bunka/suigun/


Posted by T.Hayashibara at 23:56 | 展覧会 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)