沖縄シンポジウム「海に沈んだ歴史のカケラ」が開催されました [2011年10月10日(Mon)]
昨週末の10月8日(土)に、
20011年度「海の文化遺産総合調査プロジェクト」(日本財団助成事業)にともなう 沖縄シンポジウム 「海に沈んだ歴史のカケラ〜南西諸島の水中文化遺産の世界〜」 を沖縄県立博物館・美術館講堂で開催しました。 ![]() シンポジウムは、13時から始まり、 第1部 基調講演 第2部 事例報告 第3部 シンポジウム という構成で進み、予定どおりに17時に終了しました。 ![]() 会場のようす 第1部は、2本の講演がなされました。 林田憲三理事長は「水中文化遺産の魅力」と題して、 水中文化遺産とそれを研究する水中考古学について、 内外の事例を交えながら、わかりやすく説明しました。 南西諸島の調査を担当された片桐千亜紀会員は 「南西諸島の水中文化遺産」と題して、 調査で確認した水中文化遺産の映像を交えながら、 南西諸島の水中文化遺産の成り立ち特性などを わかりやすく説明しました. 第2部は,3本の報告がなされました。 おもに薩南諸島の陸上での調査を担当された渡辺芳郎さん)(鹿児島大学は、 「海岸採集遺物から見た島の陶磁器流通」と題して、 海岸採集された遺物(おもに陶磁器)の種類とその由来についてを 説明されました. 南西諸島調査で文献調査を担当された渡辺美季さん(神奈川大学)は、 「文献からみた船舶座礁の記録と対応」と題して、 文献で考古学的調査成果を補完する意義や実例について報告されました。 南西諸島の調査リーダーの宮城弘樹会員は、 「身近な水中文化遺産と関連文化財〜水底に眠る先人の営み〜」と題して、 実際に誰でも見ることができる橋梁跡や水中から引き揚げられた碇石などの水中文化遺産や 沈没船とは異なる種類の水中遺跡であるもともと陸上にあった遺跡が、 自然環境の変化で水中に没してしまった遺跡の紹介をしました。 第3部のシンポジウムは「南西諸島における水中文化遺産について考える」というテーマで、 会場からの質問事項に各パネラーが意見を述べあって答えるかたちで進みました。 多くの質問が寄せられ、活発な意見交換がなされました。 ![]() シンポジウムのようす 沖縄でのこの分野の関心の高さをしめすように、 100名以上の参加者ありました。 会場がほぼいっぱいになるほどの盛況で、皆熱心に聞いていました。 大成功でした。 参加された皆さん、ありがとうございました。 シンポジウムの準備から運営に携わった南西諸島調査の担当者および関係者の皆さま、 パネラーの皆さま、 お疲れさまでした。 |