『水中遺跡ハンドブック』が公開されました [2022年03月18日(Fri)]
文化庁が,「水中遺跡」の周知・保護のためにまとめていた
『水中遺跡ハンドブック』のPDF版が, 書籍版に先立ち,今日(2022/3/18),文化庁のH.P.に公開されました. https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/pdf/93679701_01.pdf 「水中遺跡」の調査について, 情報収集・探査〜発掘調査〜整理・報告書刊行 という,一連の流れを網羅的に解説しています. さらに,出土遺物の保存・管理,水中遺跡の活用についても. 解説しています. 先に刊行されている『発掘調査のてびき―集落遺跡発掘編―』,『発掘調査のてびき―整理・報告書編―』,『発掘調査のてびき―各種遺跡調査編―』 の続編で、発掘調査のてびき―水中遺跡調査編―として位置づけられている 「水中遺跡」調査の指南書です. これまで埋蔵文化財保護行政のなかでも、なぜか等閑視されていた「水中遺跡」でしたが, 「保護」にたいして重かった腰を、行政もようやく上げた(上げさせる),ということでしょうか. 保護への大きな一歩だと思います. この『水中遺跡ハンドブック』を通して, 「水中遺跡」(水中文化遺産)が周知され,保護が進むことを願います. 埋蔵文化財保護行政における実務的内容の専門書ですが, カラー版で、写真も多く,実例を紹介したコラムも散りばめられているなど、これまでの『てびき』より, わかりやすい体裁となっています. 研究者や行政担当者でなくても,興味を引く体裁・内容ですので, 「水中遺跡」(水中文化遺産)への理解も深まると思います。 興味がある方は,ぜひ読んで・視てください. なお,書籍版は年度内に刊行されます. |