松浦市立水中考古学研究センターが開設されました [2017年04月02日(Sun)]
昨日の4月1日(土),長崎県松浦市鷹島に松浦市立水中考古学研究センターが開設されました.
鷹島の南岸沖合には元寇関連遺跡として知られる「鷹島海底遺跡」所在し, その一部である「鷹島神崎(こうざき)遺跡」は,2012(平成24)年3月に,海底遺跡としては初の国史跡に指定されました. この指定は,1980(昭和55)年からの長年にわたる継続的な考古学調査による成果の蓄積によるものです. 鷹島海底遺跡は,水中における考古学調査・実験・研究を継続的におこなってきた国内唯一の遺跡であり, 鷹島は,日本の水中文化遺産調査・研究をリードしてきた地でもあります. その地に,日本の公共機関としては初の「水中遺跡」の調査・研究を目的にした恒常的な施設が開設されました. 鷹島には,これまで文化財関連施設として, 「松浦市立鷹島歴史民俗資料館」と「松浦市立鷹島埋蔵文化財センター」がありましたが, 両施設は統合し、「松浦市立埋蔵文化財センター」に再編されました. その中に,「国史跡鷹島神崎遺跡及び鷹島海底遺跡の調査,研究,保存及び活用を図り,市民の水中考古学に関する理解と文化の向上に資することを目的」で併設されたのが, 「松浦市立水中考古学研究センター」です. 日本あるいは日本考古学界全体から見れば,地方公共団体による小さな一歩かもしれませんが, これまでなかった公共の研究施設ができたことは, 研究の「拠点」ができたとも言え,今後の展開を多いに期待したいと思います. http://www.city-matsuura.jp/www/contents/1490860518377/files/tokusyuu1.pdf http://www.city-matsuura.jp/www/contents/1490860518377/files/tokusyu2.pdf ![]() |