小豆島で沈没船? [2012年07月25日(Wed)]
第六管区海上保安本部の担当者の方から沈没船情報をいただきました.
瀬戸内海の小豆島(香川県小豆島町)の南部に位置する内海湾海底で, ソナー探査により,特異な盛り上がりを確認したとのことです. 盛り上がりの長さ40mはほど,幅5〜6m,高さ5〜6mで, 潜水調査では特定はできなかったものの海中生物が付着した「物体」を確認したとのことです. 水深は約14m. 再調査をするとのことです. いただいた情報からは,もちろん「物体」の特定はできませんが, 船体だととすれば,その大きさや形状の特徴,海中生物の付着状況から 江戸末〜明治初期の鋼鉄製機帆船の可能性を考えることもできそうです. なお,ARIUAの把握しているデータベースには当該のものはありません. 新情報です. 再調査の成果が楽しみです. また,今回の情報は,海上保安本部からのものです. 国機関が,水中文化遺産情報を提供し,水中文化遺産を視野に入れた調査を実施したことは, 国内の水中文化遺産を取り巻く環境を考えれば, 画期的なことだとも思います. 水中文化遺産と保安部との関係は,先日,和賀江島の事例をあげて紹介し, 文化財行政との連携のなさを指摘したばかりです. その意味でも今回の保安部の姿勢・行動は,「物体」が何であれ, 水中文化遺産への理解という点では,評価できるのではないでしょうか. |