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小山田神社周辺のハス [2010年07月30日(Fri)]
楽しく散歩」の風来坊です。
本日は小山田神社周辺のハスの紹介です。

小山田神社周辺のハス田は観光用のハス田ではなく、町田市の大賀藕絲館(おおがぐうしかん)が、館内で作成する手工芸品の材料にするために、大賀ハスの栽培、管理を農家に依頼しているハス田です。
水田を利用した自然のままのハス田ですが、広さが約5000平方メートルあります。



町田市の大賀藕絲館は昭和54年(1979年)に、大賀一郎博士著「ハス」にヒントを得て、藕絲織(ぐうしおり)を障害のある人たちの仕事とする職場作り目指して、開設したのが始まりです。

最初に、上野公園の不忍池のハスを譲り受け、薬師池公園でハス糸を作り、藕絲織を試作しました。
これに続いて、ハスの繊維を使った和紙(蓮紙)の試作に成功しました。
同時に紅花袋にも着眼し、山形県米沢の紅花研究所に、藕絲染色の研究を依頼し、紅花香袋第一号が完成しました。



1980年4月には大賀ハスと紅花の栽培を本格的にスタートさせました。
ここでは大賀ハスの栽培から加工、作品作りまで一貫して行われており、皆さんそれぞれの個性を活かしてすてきな作品を生み出しています。
ハスの実を使ったお手玉やハスのドライフラワーが最初の作品のようですが、その後、着々と製品を開発し、現在では約50種類の手作りの作品が製作されています。



藕絲(ぐうし)
ハスの茎から抜き出したクモの糸のような細い糸です。これを紡いで織ったものが「藕絲織(ぐうしおり)」です。天平時代の中将姫が當麻寺に寄進されたと伝えられる當麻曼茶羅が、最古の藕絲織として現存しています。
町田市では、古来からの染料である紅花で染色した藕絲織を使って「香袋」を製作し、「町田藕絲織」と名付けています。



茄糸(かし)
ハスの茎を苛性ソーダで1時間ほど煮て、茎の中の繊維を取り出します。
それをきれいに洗い、平たく延ばして乾燥させます。
この繊維を裂いて、寄り合わせた糸を茄糸(かし)と呼びます。
現在、大賀藕絲館では、主にこの茄糸織を中心にテーブルセンターやコースター、バッグ、印鑑ケース、メガネケースなどの製品を作っています。



大賀ハスの実、茎、葉、果托などが大賀藕絲館の製品の材料となっており、大賀ハスを大量に使用することから、大賀藕絲館でハスを栽培しております。
現実にはこの栽培を農家に依頼しており、その一つは小山田神社周辺のハス田です。
秋にはボランティアの方々の支援を受けて、ハスの刈り取り作業が行われるとのことです。

詳しいレポートは、ホームページ「楽しく散歩」の「新着情報」でご覧いただけます。

  風来坊
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