学び続ける教師ということで、教師としての授業力を磨くための研究授業・授業研究会のことについて度々紹介しています。
さて、今回は、姶良・伊佐地区のコアティーチャーとして委嘱を受けている先生方が集まっての研究授業を実施したので紹介します。
このコアティーチャーというのは、各教科の指導に優れた先生方を学校長の推薦を受けて教育事務所が委嘱しているものです。こうして委嘱したコアティーチャーの先生方の研究実践をまとめて、地区内の各学校に広めて子供たちの学力を高めようとするものです。
今回、本校のS教諭が算数科のコアティーチャーに委嘱され、本校を会場に研究授業を実施したのです。
さて、授業導入で少し緊張気味の5年生の子供たちでしたが、指導力の高いS教諭の巧みな発問等で、子供たちも与えられた課題に一生懸命取り組んでいきました。
各自で問題解答をしますが、「計算して終わり」ではなく、「自分の答え」と「そう考えた理由」を文字や数・式・言葉で記述していくのです。今、学校教育では、このように自分の考え方を記述して答える力が求められています。高校入試においても、記述式の問題数が数年前に比べ大幅に増えています。また、5年生が実施する鹿児島学習定着度調査や6年生が実施する全国学力・学習状況調査でも、記述式の問題がたくさんあります。更に、その際、様々な条件にあったものを選択して、文字数指定やその理由を説明する記述が求められています。
S教諭の授業は、そうしたことを踏まえた授業でした。
各自考えたものを、更にグループでまとめ、ホワイトボードにグループの考えを書いて、黒板に貼って、各グループの考え方を共有しました。
この際、S教諭が「自分(たち)の考えと似ているもの、違うものを見つけて、仲間分けしましょう」と問いかけました。
小学校での子供たちの考えは、大きなくくりで言うと似た考えのものがほとんどですが、その内容は微妙に違ったり、背景となる考えが実はちがっているということもあります。S教諭はそんなことを子供たちにも学ばせるために、「似ている考え・違う考え」で仲間分けさせたのでした。
今回の授業を通して、やや難しい問題に取り組んだ子供たち。こうして、学校では、研究授業等を通して、指導方法の改善を図りながら、子供たちの学ぶ力を高めています。