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2025年01月17日

2025年1月17日金曜

 外国人の新患も多かった16日木曜日。
 朝一番に予約が入っていた健診が2人とも外国人、隣のA市特定健診を受けるフィリピン人女性46歳と社保の健診を受けるインドネシア人男性。フィリピン人女性は健診の受診券を持ってきてくれたが、インドネシア人男性は受診券などもろもろを持たずに来院した。インドネシア人男性は健診を行うわけにいかず、帰ってもらった。こういうトラブルが頭が痛い。かわいそうにと思うが、すでにクリニックサイドではどうしようもない状況だからだ。
 バングラデシュ人の8歳と13歳のお子さん、発熱で来院。ふたりともインフルエンザA型だった。抱きしめていた母親が発症するのも時間の問題だろう。
 アメリカ人男性、左の下腹部から大腿にかけて違和感、不快感があるという。もともと米国で泌尿器系の疾患を指摘されていて、その関係なのかと疑っているという。症状はごく軽く、単なる違和感なので、しばらくようすを見てはとアドバイスした。
 ベトナム人のあかちゃん1歳、発熱で来院。インフルエンザも新型コロナも陰性だった。
 フィリピン人男性24歳、会社の健診で脈が速いと言われて来院。脈を測定してもそんなに早くなく、どうやら健診時の過緊張のためらしいと判断した。
 ほかに再診の外国人患者が19人。
 気になる話がひとつ。あるところで聞いたのだが、某南米の国から正規に入国したにもかかわらず、現在、不法滞在となってしまっている女性が妊娠し、出産する医療機関を探しているという。なぜ、気になるのかというと・・・たとえ不法滞在であっても一時的に命が脅かされる状態にあれば、命の危機から脱出できるまで支援をするということにはあまり異論はないと思うが・・・詳細がわからないので仮にという話になるとして・・・上記のケースは出産ということで緊急状態ではない。また不法滞在という状態で出産すると、生まれたこどもも含めて不法滞在になってしまう。支援している人たちはこの女性や生まれてくるこどもの中長期的な生活をどのように描いているのか、聞いてみたい。生まれてくるこどもに父親がいるはずで、その男性が日本人なら胎児認知してもらって日本国籍を取ることで、母親は日本国籍のこどもの保護者として特別在留許可を取得でくる可能性があるはずだ。これが相手の男性が在留許可を有する外国人であるとするとどうなるのだろう? いずれにしても無原則に応援するというのはどこかちがうと感じてしまう。それならば、国や国境は何のためにあるのだろう? 皆が好きな国に行ってそこの国の人になれるなら、その国の庇護を受けられるのなら、もぬけの殻になってしまう国もあるかもしれない。たしかに生まれた国によって貧富の格差等がつくのは納得がいかない面もある。しかし、それを言うなら同じ国の中にあっても越えがたい貧富の差はある。それがおかしい、不平等だと言うなら、行きつく先はひとりひとちりが原始共産制の中に生きるしかなくなる。いや、原始共産制の中にあったとしても、体が弱くて働けないが、格差はついてしまうはずだ。うまく説明できないが、本人が望むことだけ、耳障りのよいことだけを支援することが本当の支援なのか、単なるわがままを後押ししているだけではないのか、疑問に思う僕は邪悪な人間なのだろうか?
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2025年01月16日

2025年1月16日木曜

 発熱患者からの問い合わせが少し減ったかな?と感じたのが、先週の後半。昨日のインターネットニュースでもインフルエンザに罹患した患者数が急激に減って来たと報じていた。
このような全国的傾向はこんな小さなクリニックでの動向と直結している。
 フィリピン人女性48歳、発熱で来院、新型コロナもインフルも陰性だった。
 アメリカ人男性62歳、血圧が高いと北隣のS市から来院。自宅では最高血圧がおよそ140台の後半らしいが、かなり神経質になっている。気になると何度も何度も血圧を測定しているようだ。話し合った結果、弱い降圧剤をまずは処方、食事療法について話した。
 ドミニカ人女性48歳、発熱で来院。インフルエンザならどうしようと泣きそうになっていたが・・・新型コロナもインフルも陰性だった。普通の風邪と話すと笑顔になった。
 ペルー人のご夫婦、62歳男性と66歳女性、インフルエンザの予防接種に来院。今、流行しているA型には間に合わないかもしれないが、インフルにはもうひとつのA型とB型があるので接種を行った。
 ベトナム人の新生児男の子、風邪をひいたと母親が連れて来た。こどもを心配する母親の気持ちはどこでも同じ。
 タイ人女性49歳、朝からめまい、たちくらみがすると来院。日本人のご主人が付き添って来た。タイ語で診察。血圧を測定すると180/120、高血圧のためだろうと診断。まずはアムロジピン5mgを2週間処方、一週間後には空腹時採血のために来てもらうことにした。
タイ語で話していると、彼女が「タイ語で話してくれるから安心する。だから先生のところに来た」と言ってくれた。ありがたい。
 スリランカ人女性38歳、甲状腺機能亢進症で通院中。前回、空腹時採血をと説明しておいたのに、食べて来てしまったと言う。やむをえず、食後3時間で採血した。右の下腹部に痛みがあるのだと話し始めた。痛みはいつも同じだそうで、「ずっと昔からある」とのこと。本人と話していると、ご主人がわかりにくい英語で割り込んでくるので話が見えづらい。8歳のころに同じような痛みで、同国の病院で尿管結石と言われたと教えてくれたが・・・これが検査を行った結果なのか、外観から医師がそう思ったのか、まったく不明。検尿を行ってみたが、潜血反応はなし。緊急事態ではなさそうなのでこのままようすを見ることにした。
 アフガニスタン人女性24歳の前日の採血の結果を聞きにご主人が来院。Hg8.8でだるさを訴えていたが、13,2まで回復。最近、だるさは言わなくなったと笑顔でご主人が教えてくれた。最近、やけに信用してくれるようになったのはこれかと思った。
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2025年01月14日

2025年1月14日火曜

11日の土曜日、外国人患者数は16人と土曜日にしては少なかった。
 韓国人女性74歳、大和市胃がん検診で9時より上部消化管内視鏡検査を予定していた。時間を守って来院してくれたが、前日から「風邪」を引いていて、熱はあまりないが、咳と咽頭痛があるという。発熱がない新型コロナはやまほどいるし、インフルエンザも予防接種を受けている人については発熱していないからちがうとは言えない。まずは新型コロナとインフルエンザの抗原検査をクリニックの外で行うと話したら、本人も「そう、思っていた」とのこと。結果は陰性、3か月後に来年度のがん検診が始まるので、検査はそれまであとまわしとすることで合意、現在の症状の内服薬を処方して帰宅していただいた。
 イタリア人女性34歳、県央のA市から来院。一か月ぐらい、咳等呼吸器症状に悩まされているという。本当に一か月前から「まったく同じように」続いているのか、一度は良くなったが、またしばらくして悪くなったのか、話を聞いてもはっきりとはしないために新型コロナとインフルエンザの抗原検査を施行、結果は陰性。風邪が遷延していると考えた。現在、妊娠3か月とのことなので、ごく一般的な薬だけを処方した。
 アフガニスタン人女性24歳、彼女自身は母語のパシュトン語以外は英語も日本語も話せないため、同じアフガニスタン人のご主人が英語との通訳を務めてくれる。かなりひどい便秘ということで来院したのが3か月ほど前。酸化マグネシュームでは全く改善が認められず、先月、アミティーザに変更してみた。すると、「少しはよくなっている」ということなので継続とした。最後に話がひとつあると言うので、聞いた。すると、いま、5歳のお子さんが生まれた直後から前頭部の脱毛が始まり、いま1歳になっていない赤ちゃんを産んだ直後から輪をかけて脱毛がひどくなったとのこと。出産後のホルモンバランスの変化で脱毛がおこると聞いたことはあるが、これについては近くの公立病院の皮膚科を受診してもらうことにして情報提供書を書いた。
 フィリピン人は12人で、26歳の男性だけが新患。腹痛で来院。症状から過敏性腸症候群と診断して、薬をしばらく内服してもらうことにした。
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2025年01月11日

2025年1月11日土曜

フィリピン系アメリカ人、米軍基地の中から来院。とくに悪いところはないが、しばらくぶりに血液検査を受けたいとのこと。米軍関係者は治外法権であるがゆえに何年日本に滞在していても住民基本台帳に掲載されず、したがって日本の公的保険には加入できずに自費診療となる。肝機能、腎機能、糖尿病関係、脂質関係の項目のチェックを行った。その昔、厚木米軍基地などは住所的にはサンフランシスコに所属するなどと聞いたことがあるが、真偽は不明だ。
 フィリピン人4人はいずれも高血圧、脂質異常症で長期通院している人たちで、とくに変わったことはなし。
 インドネシア人男性32歳、チャドルを被った奥様が同行してきた。奥様はなんとか日本語がわかるが、ご主人はわからず。二人とも英語は理解できると話すので、英語で対応した。前夜からの発熱と、咳、痰、咽頭痛。新型コロナとインフルエンザの簡易抗原検査を行った。結果はともに陰性。結果を告げるとほっとしたように笑顔。これで会社に行けると・・・証拠として検査キットの写真を撮影してもらった。これなら診断書を書く必要がなくなり、患者も余計なお金を支払う必要がなくなる。ITエンジニアだそうで、インドネシアからも肉体労働ではなく、こういう人たちがやってくるようになったのかと感慨深い。
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2025年01月10日

2025年1月10日金曜

 インフルエンザが猛威をふるっている中、フィリピン人女性58歳とインドネシア人女性57歳がインフルエンザワクチン接種のために来院。同じ職場でフィリピン人女性がインドネシア人女性を誘って来たらしい。フィリピン人女性の出身地を訊ねるのを忘れたが、フィリピンには全国的にほぼフィリピン語といわれるようになったタガログ語のほかに、南部ミンダナオ島やセブ島などで広く話されているビサヤ語がある。タガログ語の中にもマレー語、インドネシア語と同じ単語で発音だけが少しちがうものがある。たとえば息子を意味するアナークという言葉、マレー語やインドネシア語ではクを発音しないのでアナ―となる。ビサヤ語では「これ」を意味する「キニ」はマレー語、インドネシア語でも「キニ」だ。
ビサヤ語とマレー語、インドネシア語の関係はより深い。要するにこのフィリピン人女性がビサヤ地方の出身ならインドネシア人女性と意思の疎通を図ることがより簡単ではなかったかと想像したまでのことなのだが・・・
 アメリカ人男性が3人。うち二人は米軍関係者。こちらがおよそ指定した通りに来てくれる。
 インド人の55歳と48歳のご夫婦。二人とも高血圧で通院中。年末にインドに帰ったときに奥様は足の手術を受けたそうだ。二人に宗教上、食べられない者があるのかどうか訊ねてみた。一般的には同じ宗教を信じる者どうしが結婚するので、二人とも同じと思ったのだが・・・ご主人は何でも食べるが、奥様は牛は食べないそうで、ステーキは食べない、ご主人がステーキを食べたいときにはご主人が自ら料理をすると教えてくれた。
 中国人女性57歳、結婚して長く日本に住んでいるのに・・・5時で診療受付終わりというのに、4時57分に最寄りの駅から電話あり。近くに住んでいたはず。早く来るように話したのだが・・・これからスーパーに寄ってから行くと一方的に話して電話は切れた。さすがにあきれてしまったが、これってスーパーに寄るからそれまであけておいてくれという意味だろう。待っていろということだ。医師、看護師、事務と時間外勤務を前提にした話だ。時間外の費用は必ず支払っているので、経営上は赤字、そんな経営上の問題より常識を疑ってしまう。中国人がみんなこんなと言っているわけではない。こちらに配慮してくれる人たちがほとんどなのに・・・彼女のように日ごろからぐいぐいと自分の欲求だけを無理にでも押し通そうという人は彼女だけだ。けっきょくやってきたのが5時数分過ぎ。こんなことがあると、結局のところ、5時に閉めることができるよう。受付時間終了時間をもっと早くしようと思ってしまう。
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2025年01月09日

2025年1月9日木曜

 昨日、日本医師会外国人医療対策委員会に出席。この委員会も発足して8年目、任期が1期が2年なので、委員を4期目続けてさせていただいていることになる。今期の検討タイトルは地域医療と外国人医療ということで、いよいよ本丸に近づいてきたような気がする。
こういうところで意見を言わせていただけることはありがたいことだ。看護学生や医学生に対する外国人医療に関する教育についても検討課題に入っていた。ここは本当に大切なことと思う。
 1月7日は総患者数84人で外国人は12人と少なかった。
 前日、発熱したスリランカ人男性に同国人の奥様とあかちゃんが同行してきて、男性がインフルエンザAと判明したので奥様とあかちゃんが心配と書いたばかりだったが・・・0歳のあかちゃんが発熱で母親が連れて来た。結果はインフルエンザA型。幸いにも症状は軽そうだった。
 カナダ人男性22歳、体調が悪く、前日来院。新型コロナもインフルも陰性だった。帰宅直後から発熱したと来院。再度、両者の検査を行ってみたが、やはり陰性だった。通常の風邪として処方した。
 ペルー人男性51歳。高血圧で通院中。血圧を計測すると・・・ 170/100と高い。すでに降圧剤を飲み切ってしまい、この数日は内服していないという。きちんと内服を続けてくれるように指示。そして・・・左の胸が痛い、背中まで痛くなる。前日は1時間半ぐらい痛かった。母親が心筋梗塞で亡くなったそうで、気になるそうだ。心電図を撮影してみたが、現時点では大きな所見はなかったが、念のために専門医を紹介した。
 アメリカ人男性64歳よりファックスあり。年末に体調が悪く来院。高血圧だった。3週間分内服薬を処方し、1月9日か10日に空腹で採血したいとお願いしていたが・・・9日は都合が悪く、10日に来ますということだった。几帳面な性格なのだろう。ただこういう巻絡には感謝。
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2025年01月07日

2025年1月7日火曜

 新年最初の診察日は思ったより患者数が少ないのが例年。年末年始の休みの途中で薬がなくなってしまっては・・・と12月来院時に多めに処方しておくからなのだが・・・
 昨日は総患者数62人のうち31人が発熱患者、外国人患者総数は14人で、発熱者は3人だった。
 ペルー人女性55歳、1月3日に休日夜間急患診療所を受診して検査の結果、新型コロナと診断されて来院。医師からかかけつけはどこ?と訊ねられて「コバヤシコクサイクリニック」と答えると、じゃ、そこでお薬もらってと言われたとのこと。本人談なのでこれが事実かどうかはわからないが、内服薬を処方した。
 スリランカ人男性38歳、前日から38度台の発熱、あかちゃんを連れた奥さんのほうが日本語が上手で、いっしょに来院。検査の結果、インフルエンザA型だった。あかちゃんも奥さんも予防接種はしていないようで、この2日から3日の間に発熱する気がしてならない。
 ペルー人男性59歳、呼吸器症状で来院。発熱は3日前に一回あったとのこと。新型コロナもインフルエンザも陰性。普通の風邪と説明して内服薬を処方した。
 フィリピン人女性からフィリピン人スタッフに電話あり。元旦から発熱していたが、会社がインフルエンザや新型コロナではなかったのかどうか、そうであれば出社できないので医療機関で検査を受けてこいと言われたとのこと。すでに6日も過ぎているので新型コロナの簡易抗原検査もインフルエンザ抗原検査も、たとえ陽性でも検査で陽性と判定できる期間を過ぎている可能性が高い。確定診断を求める会社の要求に応じて、その診断だけにやってくる人もちらほら見受けられる。ただし、一週間を経てしまうと、彼女のように確定診断ができなくなってしまう。会社もそのあたりの事情をよくわかってほしいし、五類感染症に対してどのように対処すべきかも理解して欲しい。彼女には会社の関係者からこちらに電話してもらうように、電話が来たら説明するからと話したが、会社からの問い合わせはなかった。
 ナイジェリア人のあかちゃん0歳、前回、体の湿疹で来院。小児科で塗り薬を処方したところ、ずいぶんよくなったが、薬がなくなったと来院。
 タイ人女性57歳、高血圧で通院中。最近、血圧が高く推移している。体重を減らしてと頼んではいるのだが、どうやら増えたらしく笑顔で少しお小言。怒っているんじゃないよ、わかってねという笑顔。
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2025年01月06日

2025年1月6日月曜

 いよいよ本日1月6日より令和7年の診療開始です。よろしくお願いいたします。
今年の年末年始はずっとバンコクで過ごしました。いつもは通常診療で、診療が終わってからの時間、ただただ疲れを取るためだけに使ってしまいます。そんなこんなでバンコクでは午前は部屋に閉じこもり、今月末に依頼されている東京都立病院の外国人受け入れ研修の講演や3月に依頼されている神奈川県医師会の外国人医療の講演会の資料作りを行い、そして一番近い今週水曜日の日本医師会外国人医療対策委員会の資料に目を通すなど、頭の中にひっかかっている案件をすべてクリアして心軽く帰ってきました。
 年末から国内でインフルエンザが猛威をふるっていますが、帰りの機内で、どこからか同じ人物からと思える絶え間ない咳が聞こえて来て、あまり愉快ではありませんでした。トイレに行くときに立ち上がって見渡したら、60代か70代と思われる日本人男性でした。感染症に対する意識の低さが次の感染を引き起こすという教訓を忘れているのでしょう。
 インバウンドはどんどん増え、最近は論調の中にヘイトに近いような文章も見受けられます。この世の中、AIの出現や身元がわからないSNSの蔓延で、よほど気をつけて情報収集を行わないと、まちがった方向に世の中が走ってしまうのではないかと心配しています。
 皆様にとっても良い一年になることをお祈りします。
posted by AMDA IMIC at 09:56 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)