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2024年05月31日

2024年5月31日金曜

 昨日は午後から日本医師会外国人医療対策委員会に出席するため、駒込の日本医師会館へ。午前中に僕が拝見した外国人患者は8人。クリニックの診察風景としてはごく普通の毎日の光景。たしかに他の医療機関に比較して突出して外国人患者が多いとは思うが、いずれ、他の医療機関でも外国人患者の数は増えて来るだろう。8人の内訳はフィリピン人5人、中国人、インド人、ナイジェリア人1人。インド人、ナイジェリア人、フィリピン人1人の計3人は呼吸器感染症の症状での来院だった。いずれも新型コロナの抗原検査は陰性だった。インド人女性は横浜市の田園都市線沿線から来院。たぶん1時間程度かかるはず。来ていただくのはうれしいが、やはり住まいの近くで受診してほしい。また受診できる体制が整えられることを祈りたい。病気は基本的にはまずは住まいの近くで診てもらうことが一番だからだ。
 外国人医療対策委員会で委員の先生方の意見を聴いていると、外国人医療がすでに「特別な人のための医療」を考えるのではなく、日本に居住する人口の3%、4%を占める人たちに対する医療であるという共通認識ができていると判断した。また、家族とともに暮らすことがより許容される入管法の改正により、小児科から高齢者の医療、介護に至るまで、すべての分野で外国人に対する対応を考えなければならないという点も共通認識になりつつあると感じた。
 この委員会、1期2年の期限を終えた。たぶん、まちがいなく、新たな委員会がまた始まるだろう。僕自身、この委員会が現日医会長松本先生の肝いりで6年前に設立されてから3期6年続けて委員を務めさせていただいた。新たな委員会の委員に再度選ばれるようであれば、自分の職責を精魂込めて全うしたい。
 次の課題はこの外国人医療というものをごく普通の課題としていかに若い世代の医療者に伝えていくかということだろう。それすなわち、医学生や看護学生が教育カリキュラムの中で外国人医療を学ぶことができるようにすることだろうと思う。
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2024年05月30日

2024年5月30日木曜

 フィリピン人女性56歳、心配事があり、来院したのが3週間前。心配事の方は彼女が心配するような大きな問題ではないと判明したが、血液検査をしてほしいということで、やや血圧が高かったこともあり、「通常の」採血を行った。結果が返ってきたが、s-GPT が72、γ-GTP が280と高値。とりあえず、再度、これらの項目について現在はどうなっているのか、より高くなっているのか、低くなっているのか等知りたいので採血を行い、A型肝炎抗体についても調べた。フィリピンで出産した時にはB型肝炎やC型肝炎についての言及は医師からなかったというので陰性なのだろう。
 ペルー人女性22歳、前日からかなりの発熱と咽頭痛。まずは新型コロナの検査をと考え、抗原検査を行ったところ、すぐに陽性反応が出た。仕事場に溶連菌感染の人が複数いるというので、もしも、新型コロナが陰性なら溶連菌の検査をと思っていたが、余計な検査を行わずに済んだ。
 二週間ほど前から日本に住む娘さんが連れて来た南米某国の母親の件で、娘さんが来院。入管に書類を提出するので診断書を書いてほしいと言う。在留期間はすでに一か月
延長していて、今回は在留資格の変更、すなわち長期滞在を希望しての書類提出らしい。客観的な事実だけを記載した。在留期限があと1週間後ぐらいに迫っているらしく、そもそもこの時点での提出は緊急時の在留期間の延長以外は検討する時間さえ限られているはず。彼女の思うような結果は出ないだろう。
 仕事を終えて、近くの大型ショッピングセンターへ。どうしても食べたいものがあったので。オーダーして待っていると、背後から「ドクター」という声。振り返ると糖尿病で長く受診しているフィリピン人女性が仲間らしいフィリピン人3人と椅子に座っていた。勧められるがままに空いた席に座っていっしょに食事。いろいろと面白い話も聞いた。食べ終えて、あいさつして席を立ち、角を曲がったところで、再び「ドクター」と声を掛けられた。声の主はフィリピン人女性。仲間のフィリピン人と脂っぽいフライドチキンを積み上げていて・・・僕の目がそこに行くと、あわてて隠そうとするしぐさも。脂質代謝異常が改善しないのも納得。
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2024年05月28日

2024年5月28日火曜

 月曜日の割には外国人患者が多かった一日。
 朝一番、ピロリ菌除菌後の呼気テストを予定していたフィリピン人男性30歳からフィリピン人スタッフに連絡あり。やる気がなくなったから行かないと。こういうドタキャンが一番困る。早くわかっていたら、別の人の予定を入れることができたのに。たぶん、もう来ないだろう。午前11時を過ぎてから、「胃が具合悪い」というフィリピン人女性54歳来院。朝から何もたべていないという。午後にまわそうかとも思ったが、午後は午後で込み具合がわからず…準緊急で内視鏡検査を行った。ぎりぎり12時には終わった。結果は異状なし。とりあえず、いわゆる胃薬を処方。様子を見ることにした。僕が診た外国人は12人、ブラジル人の一人を除いて全員フィリピン人。12人のうち、呼吸器性症状を訴えての来院が4人、いずれも新型コロナの抗原検査を行い、陰性だった。
 昨日のニュースで読んだこと。山梨県がベトナム人実習生のために新たな保険制度を創設し、運用を始めると決めたとあった。目的は円安が県内になかなかベトナム人実習生が集まらないからだという。実習生は元来、日本の公的保険に加入できるはず。新たな保険制度の創設がなぜ必要なのか? さらに読み進んでわかった。実習生のための保険制度ではなく、母国ベトナムにいる家族のための保険制度だったのだ。家族が民間保険に加入するその費用を負担するということだ。現在、円安で実習生が円を母国に送っても現地通貨に換算すると目減りしてしまう。目減りした分のうち、家族の医療費を支援するという趣旨らしい。
 いったいどういう人たちがどういう知識で、このような制度を考え、それを実行に移してしまったのか、不思議、首をかしげざるを得ない。この保険制度の原資は県民の税金のはずだ。その貴重な公的なお金を数ある国の中の一つであるベトナム人実習生の、それも母国に居住している家族のために使うということは公平性から考えて、おかしいと疑問を投げかける議員の一人もいなかったのだろうか。なぜ、タイ?なぜインドネシア?なぜ〇〇国からの実習生向けにはこのような制度がないのか? 困っているのはどこの国からの実習生、研修生も同じ、いや県民の中にも物価高で困っている人はやまほどいるはず。僕の目には愚かな制度と見えてしまう。
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2024年05月27日

2024年5月27日月曜

 25日の土曜日はやはり外国人患者が多かった。
 フィリピン人女性59歳、高血圧で通院中。先月、左の足の甲に蜂窩織炎をおこし、他の医療機関で切開されて「痛いし、治らない」と話していたが・・・きれいに治癒していた。経過を聞いても、何が原因かはっきりせず・・ただし、僕のところにやってきた時にはすでに治癒傾向にあったのかもしれない。いずれにしても元気そうで安心した。
 ドミニカ人女性54歳、前回、医師だという故国にいる兄と義理の姉が降圧剤について、もっと新しい薬を使ってもらえと話したようで、そのとおりを診察室で僕の打ち明け、かなり困ったケース。テルミサルタンを増量したところ、毎日の最高血圧が120台におさまるようになった。すると今度は低くなりすぎたので、元の量に戻してほしいと言う。120台は低すぎるのではなく、これは数値としてはいいのだと話しても理解できないようで・・・彼女の希望通りにテルミサルタンを元の半量に戻した。
 ベトナム人男性25歳、月曜に息苦しいとやってきて、胸部レントゲン、希望で心電図
まで検査して異常がなかった方。それでも専門医を受診したいと言うので、近くの公立病院の呼吸器科を紹介した。なのにどうしてやってきたのか?と思った。本人が携帯で会社にいるベトナム人の通訳に電話して話をしてくれと言う。なぜ、今日来たのか?と訊ねたら、火曜、水曜など以後、調子がよかったので、近くの公立病院には行かず。きょう、土曜に再び、息苦しくなったので受診しようと行ったところ、土曜は休診で診てもらえなかった、だから薬が欲しいと話しているとのこと。最初の診察時に息苦しいと言いながら、診察後に待合室で友人と笑いながらゲームをしていたことを話し、大きな病気があるとは考えにくく、自立神経失調症かヒステリーか、そういう系統の病気も視野に入れていると告げた。待合室でゲームをしていて・・というくだりは通訳の方も驚いている様子だった。今の症状で薬を飲んだら、すぐに症状が消失するという薬は考え難く、この土日で緊急事態が発生することも同じく考え難いので、月曜日に必ず、近くの公立病院の呼吸器科を受診してくれるように話してほしいと頼んだ。
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2024年05月25日

2024年5月25日土曜

きょう、クリニックにやってくるとき、朝のテレビニュースを車の中で見た。その中に「政府が外国人の保険加入の実態を調査する」という見出しがあった。昨日もブログに書いたように日本の公的保険に加入する資格のある外国人は日本人同様に加入するのが義務である。ところが、罰則がない義務であるので加入しなくても現行、とがめられるということはない。ただし、無保険の患者を受け入れた医療機関の側は医療費未納の憂き目を見ることがある。これは医療機関の側から見れば、やはりおかしなことと言わざるを得ない。
日本の公的保険に入っていない外国人は大きく三つのグループに分けられる。一つ目は合法的に日本に滞在していても加入資格がないから加入できない人だ。3か月未満しか、合法的に日本に滞在できない外国人は住民基本台帳に掲載されない。ゆえに住民とは認められず、国保に加入ができないというわけだ。また、就労も認められないので社保に加入できるということもない。
日本に3か月以上滞在する在留資格を持っていても、医療滞在ビザの人は例外的に加入できない。医療滞在ビザの人は来日するときに、医療費を自費で支払うことを前提に母国の日本大使館でビザの交付を受けているからだ。過去に医療滞在ビザで来日した外国人を3か月以上、日本に在留できるという点から誤解し、住民基本台帳に掲載してしまい、国保に加入を許し、結果として自費で医療を受けるのではなく、国保で医療を受けることを許し、本人は帰国、後で気がついて医療費の返還を求めたが、なしのつぶてという例が全国で数例あった。関係している末端のお役人まで医療滞在ビザについて十分に理解をしておかないとなんとも間抜けな結果になる。日本国民のお金が無駄に見知らぬ外国人の医療費として使われたのだから。
さらに大使館勤務とか米軍基地に勤務する米軍関係者は何年、日本に住んでいても日本の公的保険に加入することはできない。それは外交特権などと日本の法律が及ばない存在がゆえに、住民基本台帳に記載されないからだ。要するに日本の住民ではないのである。
二つ目のグループは日本の公的保険に加入する資格がありながら、法を無視して自らの意思で加入を拒否している人たちである。典型的な例は日本に働きに来たので、無駄なお金は払わずに母国の家族に少しでもたくさんのお金を送りたいと考えている人たちだ。アジアや南米からの出稼ぎ労働者に圧倒的に多い。労働者ということは年齢的に就労できる年代の人が多く、自らは健康と自負している人たちが多い。ただし、給与があまり多いとは言えない中、ひとたび、健康を損ねると保険診療を受けたいと願う。それでも保険未加入の期間があまりにも長いと、保険診療の前提となる未加入分の掛け金の支払いができないということになる。こういう人たちは医療機関で未納金を積み上げる可能性が高い。
欧米など発展途上国ではないところからやってきた外国人にも自らの意思で日本の公的保険に加入しない人たちがいる。加入しない理由は母国で民間保険会社の保険に加入し、毎年、掛け金を支払っているからだ。彼らが医療機関で未納金を積み上げる可能性は低いが、落とし穴がひとつある。それは彼らが支払う掛け金により、保険でカバーできる費用に上限があることだ。ここが高額医療費助成制度がある日本の公的保険とは決定的に異なる。
 三番目のグループは日本の公的保険に加入できる資格がないにもかかわらず、長期に日本に滞在している人たちだ。密入国やいわゆる不法滞在の人たちだ。
以上のように考えて行けば、医療機関における医療費の未納を防ぐためにはどうしたらよいのかがおよそ見えてくる。政府には今回の調査を単なる調査に終わらせては欲しくはない。
 なお、日本の公的保険に加入していない人たちが「苦し紛れ」に他人の公的保険を使おうとするケースがある。もちろん違法行為だ。これを防ぐにはどのようにしたらよいのか、覚えておく必要がある。公的保険には写真がないので本人かどうかがわからない。おまけに外国人の場合、希望すれば住民基本台帳には通称名と本名と両方で掲載してもらうことができ、希望すればその通称名で公的保険の保険証を作成することができる。
このような場合、パスポートや在留カードで写真を確認しようとしてもできない。理由はパスポートや在留カードは本名でしか発行されないからだ。唯一確認できる写真付き証明書はマイナンバーカードである。マイナンバーカードが通称名で発行されていても、表の空欄に本名も併記されるからだ。
最近は在留カードについては法務省入国管理局作成の在留カードアプリを携帯にダウンロードしておいて使用すれば一分もかからずに本物か偽造かを知ることができる。残念なことに本人確認で現在は一番確実であるはずのマイナンバーカードについても偽造が確認されている。マイナンバーカードの監督官庁には在留カードアプリのような真偽をはっきりできるようなアプリを早く開発して欲しい。
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2024年05月24日

2024年5月24日金曜

 ペルー人女性23歳、5月18日にペルーから帰って来て、5月22日から軟便と37度台の発熱有とのこと。消化管症状だけ訴える新型コロナの例もあるので、最初に新型コロナの抗原検査を行った。結果は陰性。診察室に入ってもらい、詳しい話を聞いてみると、ぺルーにいる時から下痢があり、それが軟便になってきたのだという。病気の始まりは帰国後ではなく、ペルーにいる時からだったのか・・・あるいは水などの問題で下痢をし、帰国後にあらたに別の感染症に罹患したのか?いずれにしても症状は軽く、ビフィズス菌製剤だけを処方し、食事療法について説明した。
 フィリピン人女性64歳、会社の健診でLDLコレステロールと中性脂肪の高値を指摘されて来院。食事療法でやってみるというのでその説明をして3か月後。数日前の採血の結果は肝機能、腎機能、脂質代謝、糖尿病に関する項目のすべて正常範囲内。満面の笑みで帰って行った。これでまた食べすぎにならないことを祈りたい。
 ドミニカ人男性52歳、不眠症で通院中。先月までは国民健康保険に加入していたのに自費扱いとなっていた。受付に理由を訊ねるように指示。すると・・・国民健康保険の掛け金がもったいないのでやめたとのことだった。こういうケース、かなりある。外国人でも日本に中長期に在留する資格を有している人は日本人同様、公的保険すなわち国保または社保に加入することは法律上、義務とされている。義務なのに彼のようなケースが後を絶たないのは、罰則を伴わない義務だからだ。これはなんとかしなければいけないだろう。その理由は・・・こういう公的保険に加入していない人が大きな病に倒れた場合、必ず言い出すことは保険を使いたいということだからだ。国保の毎月の掛け金を自らの意思で支払わない人が、自費診療の手術代など支払えるわけがない。けっきょく、公的保険に加入させてほしいと言い出すのだが、公的保険に未加入であった期間の未納の掛け金を支払わねばならない。この未納分がかなりの金額になると、「掛け金が支払えない」ということになり、保険診療には移行できず、結果として医療機関に未納金を積み上げることになってしまう。実はこの公的保険に未加入であった期間の未納の掛け金については法的に二つの計算方式があり、どちらの方式をその地方自治体が採用しているかで「3年間」または「5年間」と定められている。要するに10年間、掛け金を未払いであったケースでも方式によって3年分または5年分の未払いの掛け金を支払えば残りの期間分はチャラになるというなんとも「人権的救済制度」となっている。さらに言えば、長く掛け金を支払っていなくとも生活保護になってしまうと、それまでに支払わなかった公的保険の掛け金がすべてチャラになってしまい、医療費が無料になってしまう。なにか、おかしくないか?と思ってしまうのは僕だけだろうか?
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2024年05月23日

2024年5月23日木曜

 南米某国の女性79歳、火曜のブログに書いた通り。空腹時採血を行った。結果は本日明らかになるはず。よくよく考えてみると、病気があっても日本でなければ治療ができないという積極的な証拠がない場合、そして介護が必要で本国にいる娘二人には病気等で介護できないということも積極的に証拠を示さなければ、日本で暮らしていくための在留資格を許可されることは困難と思う。付き添ってくる娘さんの話す内容がいまいち、一定ではないのでわからないが、前回は「あと一か月」、今回は「あと二週間しか期限がない」と言う。この件は弁護士を雇うと彼女が話すので、雇った弁護士と直接、話しをさせてほしいと頼んだ。雇うにも時間がある程度かかるはず。彼女の意思とは反対に、時間切れでうやむやになってしまう気がする。
 ベトナム人女性29歳、横浜市から来院。左の上腕に皮下埋没型の避妊チューブが挿入されており、抜去の手術をしてほしいと先週、連絡があった方だ。どうして僕のクリニックで抜去してもらえると知ったのかと訊ねたところ、抜去してもらった複数のベトナム人がどこかに書き込みをしているらしく、ベトナム人の社会では有名ですと言われた。そのため、費用とか最寄りの鶴間駅からどのようにクリニックまで行くかとか、よく知っていた。むしろ、広がってくれてこのような点は助かる。チューブは触診で二本と確認。できるだけ小さな創で施行してあげたいのだが、二本とも扇状に挿入されているのではなく、一方が一方を支えるような・・・要するに一本が下方に少し埋め込まれている。その下端から約5ミリほど上方にもう一本の下端がある。もう一本の下端からやや上方で切開を入れると二本とも抜去しやすいのだが、創が10ミリを超えてしまう。そこでその下端から下方にほんの少し下げて切開、約5ミリ。最初に下方に下端があるチューブを1分ぐらいで摘出、それからもう一方を探したが、創を少し上方にひっぱってもなかなか先端が見つからない。こちらのほうが肉芽でぐるぐる巻きにされているような状態で、5分ぐらいかかってようやく摘出できた。幸いなことに狙い通り、小さな創で糸をかけて創を寄せておいてアロンアルファを滴下。直後に糸を抜いて乾かし、抜糸に通院しなくてもよいようにしておいた。
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2024年05月21日

2024年5月21日火曜

 問題ケースが3つもあった一日。
 ベトナム人男性25歳、実習生。10日前よりときどき、息が苦しいと来院。息が入らなくなるような気がするとのことだった。直感的に過換気症候群を頭に浮かべた。呼吸音は異状なし。ベトナム人スタッフに電話で通訳をしてもらい、症状の把握に努めた。まずは大きな病気がほんとうにあるのかどうか、確認したいので胸部レントゲン写真を撮らせてほしいと話した。写真には全く異状なし。これを通訳を交えて説明。すると心臓が苦しい時もあるので心電図も撮ってほしいと言い出す。拒否する理由はないので検査を行うもこれもまったく異常なし。説明しているうちに「いまも少し苦しい」と言い出した。でもs-Po2は99、過換気症候群あるいはヒステリックなのか? 過換気症候群について説明し、防ぐ方法も説明した。薬が欲しいとのことで、薬はないというと大きい病院で精査したいと言う。近くの公立病院の呼吸器内科へ情報提供書を書いたが、事務より連絡あり。待合室で同行してきたベトナム人男性と談笑しながらゲームをしているとのことだった。
 フィリピン人女性45歳、派遣で某病院の清掃を行っている。仕事中に前額部を強打して5時間後に来院。腫れあがっていた。冷やすしか方法がないので、そのように「指導」したが、問題はそれから。会社が労災になるのかどうか、先生に聞いてくれ?と話したとのこと。保険は国保なので勤務時間、日数が社保に入るほどはないのだろう。「もちろん労災で、これをあなたの国保を使って診療し、その自己負担分だけを会社が払いますというのは労災隠しになるのでいけないことだ」と説明した。たぶん、労災保険加入の手続きを怠っているのだろう。
 70代の南米の某国の女性、娘さんが連れて来た。この娘さんはお子さんの病気などで20年以上、クリニックに来ている。問題は70代の母親のことだそうだ。病気が多く、いまは短期滞在で来日しているそうだが、故国にいる妹はペースメーカーを入れていて、介護ができない、だから日本に引き取りたいが、入管に一度は拒否され、1か月の在留期間延長になってといるのだそうだ。介護が必要という書類があれば、在留許可が出るのではないかと相談した弁護士が言うので・・・と聞いたところで、僕に証明書を書いてほしいのだなと理解した。故国の医師が書いた診断書を持っているというので、スマホを見せてもらうと走り書きしてあり、読み取れるのは糖尿病と脳梗塞と心房細動と高尿酸血症があるということ。娘さんは17種類も故国から持ってきた薬を内服していると言うのだが、薬などに関する書類を持参しておらず、まったく状況がわからない。日本では医療機関を受診していないというが、1か月ほど前に彼女が母親を病院に連れて行き、日本語が全くわからないので通訳もしなければならず、ストレスだと話していたことを思い出した。今は病院に行くと自費診療となるので、まずは在留資格を取りたいために弁護士が言うところの介護が必要だという書類を僕が作成してくれるかどうかを確かめに来たのだと思う。たしかにかなり太った方で足元がおぼつかなそうなのはわかる。しかし、問題は故国にいるという彼女の妹が母親の介護もできないほど健康を損ねているという証拠がないことだろうと思う。それにこの母親の医療についてはまずは僕ではなく、糖尿病や循環器内科の専門医での検査治療が必要なのだろう。僕の結論としては彼女が僕に期待する役割は単に介護が必要であるという入管向けの書類の作成だけなのだろう。これはできない。ついつい思ってしまうことは・・この母親の在留資格が認められたら、医療機関での治療はどうしても必要だ。そして場合によっては将来的には介護も必要になるかもしれない。決して裕福ではない彼女が母親の面倒をどうやって見ていくのかと考えたとき、母親や父親だけ世帯を切り離して生活保護としているケースが少なからずあることが気になってしょうがない。
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2024年05月20日

2024年5月20日月曜

 ジンクスは生きていた・・・だれかが取材や研修でやってくる日に限って、外国人患者が少ない。18日土曜日は某米軍基地の医療施設で後期研修を行っているという日本人医師が見学にやってきた。前週の土曜日は外国人患者で「いっぱい」だったのに、外国人患者は多くはなかった。僕が診察したのはわずかに6名。見学してなにか、有益なことがあったか、心配になる。
 フィリピン人女性55歳、高血圧で受診を始めて2回目。前回の血液検査でちょっとした問題があり、二回目の採血を行う予定だったが・・・採血にかなりの恐怖感を覚えているようで、フィリピン人スタッフや看護師らが後ろから声掛けして励ましながら、針が刺さったときに彼女が腕を引き抜かないように彼女の身をわからないように抑えている。こういう光景は日本人患者では小さなこども以外、いないような気がする。
 ペルー人女性47歳、高血圧で拝見してから彼女も二回目。初診時のような動機などの症状は消失していた。前回、いろいろと日本語とスペイン語のちゃんぽんで説明はしたのだが、今回は日本育ちのお嬢さんがついて来てくれた。お願いしたのは自宅で血圧を測定すること。医療機関で計測すると自宅での血圧より高い数値となることはよく知られている。この血圧を頼りにして処方すると、日常生活には強すぎてしまうことがあるからだ。お嬢さんにもこのように説明して、朝の起き抜けと夕食前のころに血圧測定して数値を毎回見せてくれるようにお願いした。
 フィリピン人男性39歳、会社で受けた健診の結果を持って初めての来院。尿酸値とLDLコレステロールが高い。おまけにe-GFRが54.5と正常下限の60をかなり割り込んでいる。年齢を考慮するとかなりの腎機能低下である。尿酸値を抑えないとますますe-GFRが低下する可能性が高いことを説明して、処方を行った。
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2024年05月18日

2024年5月18日土曜

 ガーナ人男性57歳、先月、高血圧にて初診。血圧は180/120。
空腹で来院したため、採血を行い、イルベサルタン100mgとアムロジピン10mgの合剤を処方した。初めての処方であるとともに、採血結果によっても内服薬が増える可能性もあったため、14日分だけ処方した。それが3月30日。血圧を測定すると160/100とごくわずかしか低下していない。首をかしげながら考えた。毎日、薬、飲んでいた?と訊ねると、はい、毎日飲んでいたよと答える。でも3月30日からすでに18日が経過している。いい加減にとびとびに内服していたのではないとしたら、すでに4日前に内服薬は終わっているはず・・・そう思って、やさしく「追及」すると、うん、そういえばこの数日、内服していないと「白状」した。これでは処方した降圧剤の効果が判定できない。わざと深い落胆の「はあ・・・」をやってみせた。しかも、次回は忙しくて1か月後でなければ来れないという。採血の結果は肝機能、腎機能、脂質等まったく異常なし。少なくとも降圧剤の効果は出ていたと判定し、一か月分を処方したが、すっきりとした気持ちになれなかった。
 同じくガーナ人女性22歳、かなり前から飲み込めない、胸が重苦しい、つばがたくさん出て、ときどき血液が混じるとのこと。本当に胸部疾患があるのかどうか? たぶん、結核とかがんを心配しているのだと推察し、胸部レントゲン撮影を行ったが、異常所見なし。頸部の触診でも異状なし。発熱もなく、少なくとも結核やがんではないだろうと話すとほっとした顔つきになった。可能性があるのは自律神経失調症だが、まずは基本項目の採血を行って、異常数値があるかないかを調べ、治療はそれからにしようと話して、納得してもらった。採血が終わると、体に発疹があるという。これは数日前からで、たしかに体中に黒っぽい発疹があり、痒みを伴っているとのこと。こちらは皮膚科を受診するように話した。来週、来院するように話して、待合室に行ってもらったが、問題はそれからだった。彼女が持ってきたお金は4000円、胸部レントゲン検査に採血を行っているので4000円では足りない。公的保険を使っているので、ついついお金の説明を事前に行うというところに頭が回らない。僕のミスでもある。公的保険に加入している外国人でも、発展途上国からやってきた人たちは現地の家族に送金するため、ぎりぎりの生活をしている人たちがいるのだ。いつも忘れないようにしなければならない。
 ベトナム人女性43歳、前胸部が痛いと診療が終わる5分前にやってきた。もちろん、診察を行った。県には診療時間は午後5時までと届け出ているので、午後5時までに来院した患者を断ってはならない。ベッドで痛いところを見せてもらうと、右の乳房の内側だった。触診してもしこりはなく、生理との関係から乳腺症と診断した。結果を話すとほっした顔つきになった。やはり「痛いのでがんか?」と怖くなって飛んできたらしい。痛いのはむしろ、乳腺症が疑わしいと説明したが、この説明に苦慮した。
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