朝一番にフィリピン人女性、友人同士でやってきた。27日の土曜日に新型コロナが陽性と判明した男性のパートナーとその友人だ。パートナーの女性は27日に男性に付き添って来た。その後、パートナーの女性とその友人は相次いで軽度の発熱と呼吸器症状あり。心配そうな顔でやってきたが、二人とも抗原検査は陰性だった。
ベルー人男性18歳、発熱と呼吸器症状で来院。インフルエンザは陰性、新型コロナは抗原検査で陽性。さらに隣のZ市に居住するフィリピン人女性も発熱と呼吸器症状で来院。彼女も新型コロナ抗原検査で陽性。連れてきた1歳未満のお子さんも鼻水に発熱しているということで、小児科の方を受診。インフルエンザは陰性、新型コロナが陽性だった。とうとう、昨日までの5月で新型コロナの陽性者は50人となった。4月が8人、3月が11人、2月が36人だったので、12月をピークとした第七波は先月まで減り続けたが、今は第八波と呼んでもいい状態だと思う。陽性者に家族の動向を聞くと、会社に出かけていたり、学校に行っていたり・・・五類に分類変更になったのだから、いけないことではないが、これからしばらくは一時の中国のように増え続けるだろう。そして感染者がある程度、増えたら、下火になっていくと期待したい。
フィリピン人女性39歳、26日に腹痛と下痢、高熱で来院。白血球数やCRPも上昇していたので、細菌感染を疑って便培養を行ったところ・・・案の定、起炎菌はキャンピロバクタ―だった。あまりに辛そうだったので、先回りしてキャンピロを想定してホスミシンを処方しておいてよかった。聞けば症状はかなり軽くなってきていて下痢はまだ続いているとのことだったが、解熱していた。前日、鶏肉の生を食べてしまったらしい。食品関係に勤務しているというので、下痢が止まるまで会社は休むように話しておいた。
昨日の夜、10年ぶりぐらいに医学部同期の会があり、出席した。98名の同期のうち、すでに18名が物故者、残された我々にはきっとなにかしらまだやり残したことがあるにちがいないので、悔いない毎日を送ろうということになった。
2023年05月30日
令和5年5月30日火曜
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2023年05月29日
令和5年5月29日月曜
ベトナム人男性58歳、インドシナ難民として来日、一人暮らしで昨年、脳梗塞となり、左の片麻痺がある。かわいそうに思うのだが、だれの言うことも聞かない。脳梗塞を診てくれた病院で処方されたアスピリンさえ内服拒否。言葉がわかるからと僕のところにやってくるが、通訳を介してこれは必要と思うことを提示してもすべて拒否。けっきょく痛み止めだけを欲しがる。もともとの理解力がかなり低いせいもあるのだろうが、診察していて複雑な気持ちだ。痛み止めとしてロキソニンを処方、午後1時から新型コロナの5回目のワクチン接種を終えて帰って行った。
学校検診で甲状腺が腫れているかも?と言われたベルー人女性18歳、エコーで見ても大きさは正常範囲内、採血を行っていたが、甲状腺に関する項目はすべて異常なかった。
コートジボアールの男性43歳、会社の健診で肝機能が悪いと言われて来院、採血を行った。結果はやや高値、脂質代謝に異常あり。まずは食事療法とした。
中国から前日に帰国したという日本人男性、夜中から発熱、自分で行った新型コロナの抗原検査は陰性だったとのことだが・・・インフルエンザと新型コロナの抗原検査を施行。新型コロナはかなり濃い陽性反応が出た。
先週一週間の新型コロナ抗原検査の陽性者は14人、明らかに増加している。昨日、タイの友人とラインで話したが、5年ほど前に前国王陛下ラマ9世が亡くなられたシリラート病院では新規入院の半分近くが新型コロナの感染症だという。同じような話は一か月ほど前に聞いたことがある。重症者はさほどいないらしい。ただ、また新たな強力な変異株が出現するのではという一抹の不安はある。
学校検診で甲状腺が腫れているかも?と言われたベルー人女性18歳、エコーで見ても大きさは正常範囲内、採血を行っていたが、甲状腺に関する項目はすべて異常なかった。
コートジボアールの男性43歳、会社の健診で肝機能が悪いと言われて来院、採血を行った。結果はやや高値、脂質代謝に異常あり。まずは食事療法とした。
中国から前日に帰国したという日本人男性、夜中から発熱、自分で行った新型コロナの抗原検査は陰性だったとのことだが・・・インフルエンザと新型コロナの抗原検査を施行。新型コロナはかなり濃い陽性反応が出た。
先週一週間の新型コロナ抗原検査の陽性者は14人、明らかに増加している。昨日、タイの友人とラインで話したが、5年ほど前に前国王陛下ラマ9世が亡くなられたシリラート病院では新規入院の半分近くが新型コロナの感染症だという。同じような話は一か月ほど前に聞いたことがある。重症者はさほどいないらしい。ただ、また新たな強力な変異株が出現するのではという一抹の不安はある。
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2023年05月27日
令和5年5月27日土曜
スリランカ人女性51歳、数日前より頭痛、左肩、左足のしびれがあると同国人のご主人とやってきた。英語は苦手らしく、ご主人が一方的に症状を教えてくれる。そのうえで朝食を食べないで来たので血液検査をしてほしいと言う。何の項目が心配なのか?と訊ねると、コレステロールなど・・と答える。たしかに奥様は肥満体形ではあるが・・・血圧は102/60と正常でも低いほう。もしかしたらクリニックの外に出ると100を切るのかもしれない。頭痛は血管拍動性ではないとのこと。聞けば父親が糖尿病とのことなので、糖尿病の項目も含め、採血検尿。結果を本日の朝に検査会社からFAXで送ってもらって、そのまま土曜日も来てくれる長女の脳神経内科にお願いすることにした。
フィリピン人女性54歳、急性腸炎の症状だが、下血もしているという。いやがるのを説得して直腸肛門診をさせてもらうと、がんのようなしこりはなし。下血というのもゴム手に付着したのは真っ赤な鮮血ではなく、血液と便が混じったような色であった。どうやら出血はたいした量ではないが、大腸内視鏡で見なければ見えないような部位と判断した。急性の症状なので、とりあえず急性出血性腸炎と診断、ビオスリーだけを処方した。そのうえで、下血が続く場合は必ず連絡をくれるように話しておいた。その時には大腸内視鏡検査が必要となるだろう。
ベルー人男性29歳、会社の健診でs-GPTが156、A型からC型まで肝炎検査も陰性。念のために近くの公立病院の消化器科に紹介。超音波、CTと撮影したものの、はっきりとした原因はわからないが、どうやら大きな疾患ではないらしいので・・・と逆紹介されて帰って来たという経緯がある。先週の血液検査ではs-GPTは256と上昇しており、ウルソとグリチロンの感庇護剤による内服治療を開始した。
フィリピン人女性43歳、南米出身のご主人に前胸部を三日にわたって殴られ来院。怖くて今は家を出て、友人宅にいるという。こういうケースは一方的に話を信じてよいものかどうか、いつも悩む。できるだけ、感情を入れずに診察するようにしている。米軍基地の近くの夜の店でカウンターの中で働いているだけなのに、ご主人が嫉妬して殴ったのだと主張する。さらに話を聞いていて納得した。彼女は自分の太りすぎに気がついて、ダイエットを始めている。たしかに「かなり」太っている。南米出身のご主人は太っている女性が好きだそうで、ダイエットをしている彼女を見て、自分より客の中のだれかを好きになり、気に入られようとダイエットをしていると誤解したらしい。幸い、レントゲン撮影をするような必要もないし、外見上、皮下出血があるとかそんなこともなかった。最後にこれから警察に行くので、診断書が欲しいと言うので、臨床所見だけを書いて渡した。
フィリピン人女性54歳、急性腸炎の症状だが、下血もしているという。いやがるのを説得して直腸肛門診をさせてもらうと、がんのようなしこりはなし。下血というのもゴム手に付着したのは真っ赤な鮮血ではなく、血液と便が混じったような色であった。どうやら出血はたいした量ではないが、大腸内視鏡で見なければ見えないような部位と判断した。急性の症状なので、とりあえず急性出血性腸炎と診断、ビオスリーだけを処方した。そのうえで、下血が続く場合は必ず連絡をくれるように話しておいた。その時には大腸内視鏡検査が必要となるだろう。
ベルー人男性29歳、会社の健診でs-GPTが156、A型からC型まで肝炎検査も陰性。念のために近くの公立病院の消化器科に紹介。超音波、CTと撮影したものの、はっきりとした原因はわからないが、どうやら大きな疾患ではないらしいので・・・と逆紹介されて帰って来たという経緯がある。先週の血液検査ではs-GPTは256と上昇しており、ウルソとグリチロンの感庇護剤による内服治療を開始した。
フィリピン人女性43歳、南米出身のご主人に前胸部を三日にわたって殴られ来院。怖くて今は家を出て、友人宅にいるという。こういうケースは一方的に話を信じてよいものかどうか、いつも悩む。できるだけ、感情を入れずに診察するようにしている。米軍基地の近くの夜の店でカウンターの中で働いているだけなのに、ご主人が嫉妬して殴ったのだと主張する。さらに話を聞いていて納得した。彼女は自分の太りすぎに気がついて、ダイエットを始めている。たしかに「かなり」太っている。南米出身のご主人は太っている女性が好きだそうで、ダイエットをしている彼女を見て、自分より客の中のだれかを好きになり、気に入られようとダイエットをしていると誤解したらしい。幸い、レントゲン撮影をするような必要もないし、外見上、皮下出血があるとかそんなこともなかった。最後にこれから警察に行くので、診断書が欲しいと言うので、臨床所見だけを書いて渡した。
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2023年05月26日
令和5年5月26日金曜
ナイジェリア人男性46歳、糖尿病と過敏性腸症候群で通院中。腸の薬はたくさん余っているからいらないとのこと。聞けば調子がいいので内服していないのだそうだ。再び、下痢、腹痛などあるようになったら内服すると言うので了解した。
フィリピン人男性65歳、6月20日に入院して脳動脈瘤のクリッピングを受けるそうだ。予定が決まってこちらも一安心。ずいぶんとスリムになった。血圧も完璧に落ち着いている。うまくいきますように・・・
フィリピン人女性39歳、発熱と下痢。白血球数は11800、 CRPは1.8。まだ発症して時間があまり経過していないからだろう。便培養を採取、かなり熱も高く、キャンピロバクタ―を考えて、先回りして抗生剤・・フォスミシンを処方した。
フィリピン人女性43歳、頭痛、吐き気、嘔吐、耳鳴り、めまいとメニエール氏病の症状がすべてそろっている。近医で処方を受けていたが、治らないと言うので、内容を見て追加処方した。
フィリピン人女性32歳、頭痛がひどいとのこと。吐き気も強いという。頭痛は血管拍動性で、寝れば治るのだそうだ。すでに近くの公立病院を受診して血液検査も頭部CTスキャンも異状がないとのこと、典型的な片頭痛と診断した。頭痛の直前は吐き気が強いと言うので、スマトリプタンのスプレータイプを処方、頭痛の始まりかけに使うように指示。念のために5個だけ処方し、使用結果を教えてもらうことにした。
ベルー人男性73歳、同居している孫娘が前日、新型コロナと診断されたとのこと、本人は発熱なく、くしゃみと鼻水だけ。抗原検査の結果は陽性。そう伝えると信じられない、こんな症状なのにと言われた。
外国人患者がクリニック全体で30人、なんだか疲れた一日。
夕方になり、日医外国人医療対策委員会のメーリングリストで、インバウンドはすでに回復しているが、電話通訳をはじめとする医療通訳が医療現場であまり使われておらず、医療現場で使うにはハードルが高いらしいという話があった。
フィリピン人男性65歳、6月20日に入院して脳動脈瘤のクリッピングを受けるそうだ。予定が決まってこちらも一安心。ずいぶんとスリムになった。血圧も完璧に落ち着いている。うまくいきますように・・・
フィリピン人女性39歳、発熱と下痢。白血球数は11800、 CRPは1.8。まだ発症して時間があまり経過していないからだろう。便培養を採取、かなり熱も高く、キャンピロバクタ―を考えて、先回りして抗生剤・・フォスミシンを処方した。
フィリピン人女性43歳、頭痛、吐き気、嘔吐、耳鳴り、めまいとメニエール氏病の症状がすべてそろっている。近医で処方を受けていたが、治らないと言うので、内容を見て追加処方した。
フィリピン人女性32歳、頭痛がひどいとのこと。吐き気も強いという。頭痛は血管拍動性で、寝れば治るのだそうだ。すでに近くの公立病院を受診して血液検査も頭部CTスキャンも異状がないとのこと、典型的な片頭痛と診断した。頭痛の直前は吐き気が強いと言うので、スマトリプタンのスプレータイプを処方、頭痛の始まりかけに使うように指示。念のために5個だけ処方し、使用結果を教えてもらうことにした。
ベルー人男性73歳、同居している孫娘が前日、新型コロナと診断されたとのこと、本人は発熱なく、くしゃみと鼻水だけ。抗原検査の結果は陽性。そう伝えると信じられない、こんな症状なのにと言われた。
外国人患者がクリニック全体で30人、なんだか疲れた一日。
夕方になり、日医外国人医療対策委員会のメーリングリストで、インバウンドはすでに回復しているが、電話通訳をはじめとする医療通訳が医療現場であまり使われておらず、医療現場で使うにはハードルが高いらしいという話があった。
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2023年05月25日
令和5年5月25日木曜
中国人女性51歳、県央A市の消化器を標ぼうするクリニックから紹介状を持ってやってきた。そこそこ、日本語も上手で、僕のクリニックでは北京語の通訳はいないので、そのクリニックではなく、僕のクリニックでなければいけないということはないはず。それでも紹介されてしまうのは外国人だから面倒だから診たくないとか、国際クリニックという名前だからそちらのほうがいいだろうと考えたのか・・・そうとしか思えない。疾患の内容もB型肝炎キャリアであることと胆石症であって、外国人特有の疾患を疑うというわけでもない。前回、血液検査の結果は肝機能、腎機能、脂質代謝などまったく異状なく、ウルソのみを前医の処方通りに処方した。僕の説明に、にこにこと日本語で返事をしてくれる彼女を見ていると、ただ申し訳なく思った。
昨日のAMDA国際医療情報センターに寄せられた米国人からの相談だが・・・・いっしょに旅行していた奥様が関西で腕を骨折、米国にいる兄弟が医師なので相談したら、そのまま航空機に乗って帰ってくるのは不可能と思われるのだが、大阪などにはいい医者はいないので東京の〇〇〇〇病院の整形外科を受診するようにとアドバイスされ、成田経由で帰るのでその病院に行きたいという内容で・・・・宿泊施設近くの病院の整形外科を紹介しようとしてもいい医者がいないからと断られたという、そういう内容だった。こういうケースは僕も経験がある。日本の医療のことは何もわかっていないのに、母国の医師だというだけで誤った情報を垂れ流している。〇〇〇〇病院でなければいけないという理由が見当たらない。きっと学会で〇〇〇〇病院の医師と知り合ったか、病院の名前だけを知っているのだろう。米国からみたら日本は小さいが、それでも大阪にいて東京の病院を受診するのは大変だ。それが通院が必要だとなると、これはもう不可能に近い。国際学会などでこのような誤ったアドバイスはしないように申し合わせすることはできないものか?
気をつけないと同じようなことを日本の医療従事者もやりかねない。外国人患者が帰国するに際してその国の医療機関に紹介状を書きたいので探してほしいと言われることがある。いつも言うのだが、大阪に住んでいる人に東京の病院を紹介しても意味がない。チェンマイに住んでいる人にバンコクの病院を紹介しても意味がない、ジョクジャカルタに住んでいる人にジャカルタの病院を紹介しても意味がない。通院できない。それよりは住まいの近くの大きな病院に行きなさいと情報提供書を書くだけでいい。するとあとはその国の医療システムに乗っかってことは進んでいくはずだ。
僕の記憶にあるのはスマホを出してニューヨークにいる主治医と話をしてほしいと言った米国人男性だ。その主治医は僕の話を聞くというよりはあの検査をやってほしい、この検査をやってほしいと畳みかけるように話しかけてきたが・・・患者は日本の公的保険を使っての診療を受けている。すると腫瘍マーカーを検査しろと言われても、画像診断でがんを疑う所見がなければ自費診療になってしまう。検査や薬、すべてそうだ。日本の医療制度、保険制度により診療上の縛りがあって、検査に順番があることも彼らには理解できまい。
最後にもう一度、母国の専門家という「善意の第三者」が口出しすることで患者の治療がややこしくなることをわかってほしい。
昨日のAMDA国際医療情報センターに寄せられた米国人からの相談だが・・・・いっしょに旅行していた奥様が関西で腕を骨折、米国にいる兄弟が医師なので相談したら、そのまま航空機に乗って帰ってくるのは不可能と思われるのだが、大阪などにはいい医者はいないので東京の〇〇〇〇病院の整形外科を受診するようにとアドバイスされ、成田経由で帰るのでその病院に行きたいという内容で・・・・宿泊施設近くの病院の整形外科を紹介しようとしてもいい医者がいないからと断られたという、そういう内容だった。こういうケースは僕も経験がある。日本の医療のことは何もわかっていないのに、母国の医師だというだけで誤った情報を垂れ流している。〇〇〇〇病院でなければいけないという理由が見当たらない。きっと学会で〇〇〇〇病院の医師と知り合ったか、病院の名前だけを知っているのだろう。米国からみたら日本は小さいが、それでも大阪にいて東京の病院を受診するのは大変だ。それが通院が必要だとなると、これはもう不可能に近い。国際学会などでこのような誤ったアドバイスはしないように申し合わせすることはできないものか?
気をつけないと同じようなことを日本の医療従事者もやりかねない。外国人患者が帰国するに際してその国の医療機関に紹介状を書きたいので探してほしいと言われることがある。いつも言うのだが、大阪に住んでいる人に東京の病院を紹介しても意味がない。チェンマイに住んでいる人にバンコクの病院を紹介しても意味がない、ジョクジャカルタに住んでいる人にジャカルタの病院を紹介しても意味がない。通院できない。それよりは住まいの近くの大きな病院に行きなさいと情報提供書を書くだけでいい。するとあとはその国の医療システムに乗っかってことは進んでいくはずだ。
僕の記憶にあるのはスマホを出してニューヨークにいる主治医と話をしてほしいと言った米国人男性だ。その主治医は僕の話を聞くというよりはあの検査をやってほしい、この検査をやってほしいと畳みかけるように話しかけてきたが・・・患者は日本の公的保険を使っての診療を受けている。すると腫瘍マーカーを検査しろと言われても、画像診断でがんを疑う所見がなければ自費診療になってしまう。検査や薬、すべてそうだ。日本の医療制度、保険制度により診療上の縛りがあって、検査に順番があることも彼らには理解できまい。
最後にもう一度、母国の専門家という「善意の第三者」が口出しすることで患者の治療がややこしくなることをわかってほしい。
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2023年05月23日
令和5年5月23日火曜
フィリピン人男性38歳、高尿酸血症で痛風の既往あり。数か月前の採血のときに9.0だったのでフェブクソスタット20mgを開始していたが・・・前回の採血で6.3まで下がったのを褒めたことがあだになったらしい。今回の採血の結果は8.3。正常の上限7.0をはるかに超えてしまった。聞いてみると、前回の結果がよかったので肉を食べまくっていたとのこと。改めて食事療法の重要性を説明した。
フィリピン人男性47歳、21日の金曜の夜から嘔気嘔吐、下痢があるとのこと。すでに嘔気嘔吐は消失。急性感染性腸炎だと診断したが、日本の公的保険に加入していない。フィリピン人スタッフがもうすぐフィリピンに帰るんですと言うので、公的保険はすでにやめいしまったのかと訊ねたらそうではないと言う。ではオーバースティなのか?と訊ねるとそうですと答えた。横浜の出入国管理事務所に出頭し、実は22日土曜の飛行機で帰国するはずだったが、キャンセルしたとのことだった。体調が悪かったので・・という話だった。片道の航空券代金は4万円かそんなところ、キャンセルしても振り替えはしてくれず、したがってまたチケットを購入しなければならない。すでに体調は戻って来ていて、たかだかあとしばらく日本にいることができたとしても、数か月に及ぶとは到底思えない。つい、22日の便で帰ればよかったのに・・と言ってしまった。これから入管の事務所に行くというので、なぜ、飛行機に乗れなかったのか、医学的な診断書か状況声明書が必要と思い、その場で書き上げた。ビオスリーを10日分処方したが、そのお金が十分にはないということで、5日分だけにした。診断書は正式な書類としては記載せず、税込み800円になったはず。
ナイジェリア人男性63歳、しばらくナイジェリアに帰国していたが、戻ってきて再び高血圧の治療を開始した。帰国前に国立病院機構の某病院でPSAが11を超えていて、様子観察になっていたというので、一週間前に採血を行った。結果は12.6、以前の病院の泌尿器科を受診したいというので、紹介状を書いた。
このところ、ユーチューブを見ていると、外国人に関する政治的な発言をしている人たちが目に付く。その発言が法律上、正確で事実に基づいているならともかく、誤った理解に基づくものが少なくない。こういう人たちがさも事実のように誤った解釈を拡散していくのを見るに聞くに不愉快になる。
フィリピン人男性47歳、21日の金曜の夜から嘔気嘔吐、下痢があるとのこと。すでに嘔気嘔吐は消失。急性感染性腸炎だと診断したが、日本の公的保険に加入していない。フィリピン人スタッフがもうすぐフィリピンに帰るんですと言うので、公的保険はすでにやめいしまったのかと訊ねたらそうではないと言う。ではオーバースティなのか?と訊ねるとそうですと答えた。横浜の出入国管理事務所に出頭し、実は22日土曜の飛行機で帰国するはずだったが、キャンセルしたとのことだった。体調が悪かったので・・という話だった。片道の航空券代金は4万円かそんなところ、キャンセルしても振り替えはしてくれず、したがってまたチケットを購入しなければならない。すでに体調は戻って来ていて、たかだかあとしばらく日本にいることができたとしても、数か月に及ぶとは到底思えない。つい、22日の便で帰ればよかったのに・・と言ってしまった。これから入管の事務所に行くというので、なぜ、飛行機に乗れなかったのか、医学的な診断書か状況声明書が必要と思い、その場で書き上げた。ビオスリーを10日分処方したが、そのお金が十分にはないということで、5日分だけにした。診断書は正式な書類としては記載せず、税込み800円になったはず。
ナイジェリア人男性63歳、しばらくナイジェリアに帰国していたが、戻ってきて再び高血圧の治療を開始した。帰国前に国立病院機構の某病院でPSAが11を超えていて、様子観察になっていたというので、一週間前に採血を行った。結果は12.6、以前の病院の泌尿器科を受診したいというので、紹介状を書いた。
このところ、ユーチューブを見ていると、外国人に関する政治的な発言をしている人たちが目に付く。その発言が法律上、正確で事実に基づいているならともかく、誤った理解に基づくものが少なくない。こういう人たちがさも事実のように誤った解釈を拡散していくのを見るに聞くに不愉快になる。
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2023年05月22日
令和5年5月22日月曜
18歳、ベルー人女性、学校の検診で甲状腺が腫れていると言われて来院。エコーで診てもサイズはほぼ正常、脈拍など正常だが、念のためにTSH、FT3、FT4、サイログロブリン等採血した。
中国人男性32歳、フィリピン人女性25歳、元女性のフィリピン人33歳、いずれも軽度の発熱と呼吸器症状あり。新型コロナとインフルエンザと両方、検査したが、両方ともに陰性だった。
この3年間、新型コロナに関しては僕のクリニックで見つけた感染者数の変化は全国統計とほぼ同じ傾向であった。全国的にも今、少しずつ感染者数は増える傾向にあるというが、僕のクリニックのデーターでも今年の3月4月に比較して5月はまだ1/3残しているというのにはるかに多くなり、2月に匹敵する数字となっている。ワクチン接種を受けている人が多くなって、高熱の方はあまり見かけなくなった。
2020年4月から2023年3月20日までの感染者総数3349人、うち外国人559人、海外渡航のために検査して陽性すなわち無症状で陽性だった方21人、うち外国人13人日本人8人。
中国人男性32歳、フィリピン人女性25歳、元女性のフィリピン人33歳、いずれも軽度の発熱と呼吸器症状あり。新型コロナとインフルエンザと両方、検査したが、両方ともに陰性だった。
この3年間、新型コロナに関しては僕のクリニックで見つけた感染者数の変化は全国統計とほぼ同じ傾向であった。全国的にも今、少しずつ感染者数は増える傾向にあるというが、僕のクリニックのデーターでも今年の3月4月に比較して5月はまだ1/3残しているというのにはるかに多くなり、2月に匹敵する数字となっている。ワクチン接種を受けている人が多くなって、高熱の方はあまり見かけなくなった。
2020年4月から2023年3月20日までの感染者総数3349人、うち外国人559人、海外渡航のために検査して陽性すなわち無症状で陽性だった方21人、うち外国人13人日本人8人。
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2023年05月20日
令和5年5月20日土曜
雨が降って外国人患者も少なかった昨日、今日が怖い。
フィリピン人男性69歳、先日受けた特定健診の結果を聞きにやってきた・・というより電話して早めに来てもらった。Hbは9.4、血小板数は9.4万。近くの公立病院の血液内科を受診中なので、そちらは不問とし、次回、外来受診時に今日の結果を持参するようにと話した。尿酸値が7.9とかなり高い。アルコール類は飲まないが、内臓系やフィリピン風のアドボが好きだというので、食事療法について話し、念のためにフェブクソスタット20mgを一日一回内服するようにと処方した。大きな問題はここからでPSAが21.50であった。正常範囲内が4.0以下なので相当に高い値だ。朝早くやってきたので、血液内科と同じ、近くの公立病院の泌尿器科あてに紹介状を書き、受付終了の11時に間に合うよう、すぐに行ってもらった。彼もときどき、「病気になったけど、日本にいてよかった」と言う。保険があるからだと。20年前ごろにAMDAフィリピンの仲間とマニラの貧しい人たちが住むところで医療ボランティアをしたことを思い出した。薬も持っていき、診察して症状に合わせて薬をあげる。その薬は教会やライオンズクラブなど裕福な人たちからの寄付で買ったものなのだが・・・かなりの高血圧でも数日分の薬を処方して終わりだ。中に足の巻き爪で膿が出ていた若い女性がいた。抗生物質を数日あげても意味がないだろうと思い、外科的処置のために病院に行くようにと話したところ・・病院に行くお金がないからここに来た、数日分でも抗生物質が欲しいと言われた。あまり意味のない処方をせざるをえない無力感。こういう状況を僕よりもっとよく知っているフィリピン人の人たちから見ると、「ああ、日本にいてよかった」となるわけだ。
フィリピン人女性39歳、高血圧で今月初めから受診、先週行った血液検査も肝機能、腎機能、脂質代謝と異常がなかった。結果として、現在の処方を続けることにした。初診時180/100だった血圧も124/60となっていた。帰り際に強烈な一言を聞いた。ドク、私、昔は70キロあったよと・・今は40キロだよと。妊娠している最中にどんどん体重が増えたそうで、母親も脳卒中で亡くなっており、産後、これではいけないとダイエットしたのだそうだ。昔の写真を見せてもらったが、たしかにタガログ語でいえばバボイの彼女が映っていた。今はレストランに勤務しているが、昼ごはんはレストランの賄は食べないで、お弁当を持っていくか自宅に戻って食べているそうだ。すばらしい。
フィリピン人男性69歳、先日受けた特定健診の結果を聞きにやってきた・・というより電話して早めに来てもらった。Hbは9.4、血小板数は9.4万。近くの公立病院の血液内科を受診中なので、そちらは不問とし、次回、外来受診時に今日の結果を持参するようにと話した。尿酸値が7.9とかなり高い。アルコール類は飲まないが、内臓系やフィリピン風のアドボが好きだというので、食事療法について話し、念のためにフェブクソスタット20mgを一日一回内服するようにと処方した。大きな問題はここからでPSAが21.50であった。正常範囲内が4.0以下なので相当に高い値だ。朝早くやってきたので、血液内科と同じ、近くの公立病院の泌尿器科あてに紹介状を書き、受付終了の11時に間に合うよう、すぐに行ってもらった。彼もときどき、「病気になったけど、日本にいてよかった」と言う。保険があるからだと。20年前ごろにAMDAフィリピンの仲間とマニラの貧しい人たちが住むところで医療ボランティアをしたことを思い出した。薬も持っていき、診察して症状に合わせて薬をあげる。その薬は教会やライオンズクラブなど裕福な人たちからの寄付で買ったものなのだが・・・かなりの高血圧でも数日分の薬を処方して終わりだ。中に足の巻き爪で膿が出ていた若い女性がいた。抗生物質を数日あげても意味がないだろうと思い、外科的処置のために病院に行くようにと話したところ・・病院に行くお金がないからここに来た、数日分でも抗生物質が欲しいと言われた。あまり意味のない処方をせざるをえない無力感。こういう状況を僕よりもっとよく知っているフィリピン人の人たちから見ると、「ああ、日本にいてよかった」となるわけだ。
フィリピン人女性39歳、高血圧で今月初めから受診、先週行った血液検査も肝機能、腎機能、脂質代謝と異常がなかった。結果として、現在の処方を続けることにした。初診時180/100だった血圧も124/60となっていた。帰り際に強烈な一言を聞いた。ドク、私、昔は70キロあったよと・・今は40キロだよと。妊娠している最中にどんどん体重が増えたそうで、母親も脳卒中で亡くなっており、産後、これではいけないとダイエットしたのだそうだ。昔の写真を見せてもらったが、たしかにタガログ語でいえばバボイの彼女が映っていた。今はレストランに勤務しているが、昼ごはんはレストランの賄は食べないで、お弁当を持っていくか自宅に戻って食べているそうだ。すばらしい。
posted by AMDA IMIC at 08:24
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2023年05月19日
令和5年5月19日金曜
ペルー人男性29歳、前日から39.7度の発熱と呼吸器症状あり。インフルエンザと新型コロナの抗原検査を施行。新型コロナは陰性だったが、インフルエンザは陽性、A型だった。本来、非流行時である夏などもインフルエンザは一定数、感染者はいたはずだが・・・それにしても今年はおかしい。多すぎる。
タイ人女性58歳、1週間ほど前から熱もなく、咽頭痛もないが、しゃがれ声になっているという。風邪と考えてトラネキサム酸を処方した。
午後2時すぎてすぐにベトナム人女性34歳来院。上腕に皮下埋没型の避妊チューブが埋め込まれていて、抜去してほしいと手術の予約をしていた方だ。京浜急行の奥のほうからやってきたそうで、途中、何回か道に迷ってしまったと流ちょうな日本語で教えてくれた。在日9年、昨年、ベトナムに一時帰国したときに病院で挿入してもらったそうだが、帰国後、体調が悪くなり、抜去を決断したとのことだったが、「それからが大変だった」そうだ。近くの病院に行ってもらちがあかず、「大きい病院を紹介されたが、そこで診察のあと、ずいぶん待たされたが、ここではできないと言われた」そうだ。インターネットなど調べていて、在日ベトナム人女性たちが集うサイトの中でだれかが僕のクリニックで抜去したと書き込んでいて、それを見て電話してきてくれたそうだ。簡単な手術と聞いたのに、どうして日本ではしてくれるところがないの?と訊ねるので、皮下埋没型チューブによる避妊法は日本では許可になっていないからと話すと「なるほど」と納得してくれた。日本人の外科医の腕を見せてあげようと5ミリぐらいの切開創で摘出。もう少し大きく切開すれば簡単に摘出できるのだが、外科医のプライドがそれを許さず・・・10分近くかかったが、無事に摘出できた。創は縫合糸でとめずに処理、抜糸のために再来することは必要なしとしておいた。「私がサイトで宣伝するからもっと多くなるよ」と笑って帰って行った。僕が初めて抜去を行ってからもう30年近いはず、以後、著作本に書いたり、日経メディカルに書かせていただいたり・・・この10分程度の小手術がいまだに多くの外科医に「受け入れられていない」ことに落胆せざるを得ない。なぜなのだろう? もしかして手術手技の問題ではなく、外国人を診るということの問題なのだろうか?
先日、動悸がするからと自己判断で甲状腺機能を抑えるチアマゾールを僕の指示の倍量内服したフィリピン人女性、告白したその日に採血した甲状腺関係のホルモンの結果が戻って来た。案の定、TSHは跳ね上がり、FT3は急低下、「飲みすぎ」である。コントロールがようやくできたことだったのに・・・フィリピン人スタッフから本人に連絡を取ってもらい、来てもらった。結果を説明し、自己判断で内服量を変更するなどということはしてはならない、心配なことがあればまずは相談するようにと話したのだが・・日本語はなんとか話せるし、フィリピン人スタッフから同じことをタガログ語で話してもらっても、いまいち、返事があいまい。わかっているのかわからないのかがわからない。クリニックから数分のところに住んでいるのに・・
タイ人女性58歳、1週間ほど前から熱もなく、咽頭痛もないが、しゃがれ声になっているという。風邪と考えてトラネキサム酸を処方した。
午後2時すぎてすぐにベトナム人女性34歳来院。上腕に皮下埋没型の避妊チューブが埋め込まれていて、抜去してほしいと手術の予約をしていた方だ。京浜急行の奥のほうからやってきたそうで、途中、何回か道に迷ってしまったと流ちょうな日本語で教えてくれた。在日9年、昨年、ベトナムに一時帰国したときに病院で挿入してもらったそうだが、帰国後、体調が悪くなり、抜去を決断したとのことだったが、「それからが大変だった」そうだ。近くの病院に行ってもらちがあかず、「大きい病院を紹介されたが、そこで診察のあと、ずいぶん待たされたが、ここではできないと言われた」そうだ。インターネットなど調べていて、在日ベトナム人女性たちが集うサイトの中でだれかが僕のクリニックで抜去したと書き込んでいて、それを見て電話してきてくれたそうだ。簡単な手術と聞いたのに、どうして日本ではしてくれるところがないの?と訊ねるので、皮下埋没型チューブによる避妊法は日本では許可になっていないからと話すと「なるほど」と納得してくれた。日本人の外科医の腕を見せてあげようと5ミリぐらいの切開創で摘出。もう少し大きく切開すれば簡単に摘出できるのだが、外科医のプライドがそれを許さず・・・10分近くかかったが、無事に摘出できた。創は縫合糸でとめずに処理、抜糸のために再来することは必要なしとしておいた。「私がサイトで宣伝するからもっと多くなるよ」と笑って帰って行った。僕が初めて抜去を行ってからもう30年近いはず、以後、著作本に書いたり、日経メディカルに書かせていただいたり・・・この10分程度の小手術がいまだに多くの外科医に「受け入れられていない」ことに落胆せざるを得ない。なぜなのだろう? もしかして手術手技の問題ではなく、外国人を診るということの問題なのだろうか?
先日、動悸がするからと自己判断で甲状腺機能を抑えるチアマゾールを僕の指示の倍量内服したフィリピン人女性、告白したその日に採血した甲状腺関係のホルモンの結果が戻って来た。案の定、TSHは跳ね上がり、FT3は急低下、「飲みすぎ」である。コントロールがようやくできたことだったのに・・・フィリピン人スタッフから本人に連絡を取ってもらい、来てもらった。結果を説明し、自己判断で内服量を変更するなどということはしてはならない、心配なことがあればまずは相談するようにと話したのだが・・日本語はなんとか話せるし、フィリピン人スタッフから同じことをタガログ語で話してもらっても、いまいち、返事があいまい。わかっているのかわからないのかがわからない。クリニックから数分のところに住んでいるのに・・
posted by AMDA IMIC at 08:56
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2023年05月18日
令和5年5月18日木曜
クリニックに到着して朝の診療の準備を始めてしばらくして受付の主要スタッフから携帯に電話あり。発熱しているし喉が痛いと言う。診察開始前に新型コロナか否かは診断しなければまずいだろうと考え、すぐにクリニックに来るように話した。結果は陽性。聞けば長男が数日前に「風邪をひいていた」とのこと、熱はなかったと言うのだが、たぶん新型コロナだったのだろう。片肺飛行で診療を開始した。
ベトナム人男性27歳、3週間前に胃がとても痛むと横浜市内から来院。すぐに内視鏡検査を行ったところ・・・胃潰瘍とかなりの急性胃炎、体部大彎のひだが硬く、腫瘍状の不整が見えた。急性胃粘膜病変(AGML)と思ったが、それにしては痛みが七転八倒というほどではない。念のために生検を採取して検査に出したところ、病理学的にはグループ2だが、再度採取してほしいとのことだった。痛みは投薬で全く消失している。朝ごはんを食べずに来たというので、かなり無理をしたが、緊急内視鏡検査として行った。すると・・・・胃内は3週間前とは比較できないほど、「普通」に戻っていて体部大彎のひだもまったく異常なし。潰瘍も影も形も消失していた。やはりAGMLでまちがっていなかったのだろうと思い、ほっとした。検査の結果を説明したら、何度も「よかった、ありがとう」を言われた。
診療終了直前にフィリピン人女性52歳、来院。胸が苦しくて「心が痛い」と言う。心臓が痛いということだろう。Heartを心と訳すとこうなる。胸部レントゲンと心電図の検査を行ったが、異常なし。血圧も正常。聞けばストレスで寝られないのだとこと、自律神経失調症と不眠症と診断して処方を行った。その直後にまったく同じ症状のスリランカ人女性33歳来院。同国人のご主人が同行してきた。症状は前日からだと言う。また、自律神経失調症か?と心の中で思いながら胸部レントゲン写真と心電図の検査を行った。胸部レントゲンは異状なし。心電図を撮っていた看護師があわてた様子で診察室に入って来た。脈拍が40/分を切るぐらいしかないのだそうだ。とくに何も薬は内服していないと言うし、血圧も正常。これはもう循環器の専門医に診察をお願いするしかないと思い、彼らが住んでいるE市内にある3次救急の病院の循環器科に紹介状を書いた。ご主人には来日して3年経つが、病気のときに英語が通じる医療機関が近くになくて困っていたと感謝された。僕のクリニックはインターネットで探したとのことだった。
ベトナム人男性27歳、3週間前に胃がとても痛むと横浜市内から来院。すぐに内視鏡検査を行ったところ・・・胃潰瘍とかなりの急性胃炎、体部大彎のひだが硬く、腫瘍状の不整が見えた。急性胃粘膜病変(AGML)と思ったが、それにしては痛みが七転八倒というほどではない。念のために生検を採取して検査に出したところ、病理学的にはグループ2だが、再度採取してほしいとのことだった。痛みは投薬で全く消失している。朝ごはんを食べずに来たというので、かなり無理をしたが、緊急内視鏡検査として行った。すると・・・・胃内は3週間前とは比較できないほど、「普通」に戻っていて体部大彎のひだもまったく異常なし。潰瘍も影も形も消失していた。やはりAGMLでまちがっていなかったのだろうと思い、ほっとした。検査の結果を説明したら、何度も「よかった、ありがとう」を言われた。
診療終了直前にフィリピン人女性52歳、来院。胸が苦しくて「心が痛い」と言う。心臓が痛いということだろう。Heartを心と訳すとこうなる。胸部レントゲンと心電図の検査を行ったが、異常なし。血圧も正常。聞けばストレスで寝られないのだとこと、自律神経失調症と不眠症と診断して処方を行った。その直後にまったく同じ症状のスリランカ人女性33歳来院。同国人のご主人が同行してきた。症状は前日からだと言う。また、自律神経失調症か?と心の中で思いながら胸部レントゲン写真と心電図の検査を行った。胸部レントゲンは異状なし。心電図を撮っていた看護師があわてた様子で診察室に入って来た。脈拍が40/分を切るぐらいしかないのだそうだ。とくに何も薬は内服していないと言うし、血圧も正常。これはもう循環器の専門医に診察をお願いするしかないと思い、彼らが住んでいるE市内にある3次救急の病院の循環器科に紹介状を書いた。ご主人には来日して3年経つが、病気のときに英語が通じる医療機関が近くになくて困っていたと感謝された。僕のクリニックはインターネットで探したとのことだった。
posted by AMDA IMIC at 07:23
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