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2023年01月31日

令和5年1月31日火曜

昼に近くの公立病院に依頼していたドミニカ人女性の腹部CTスキャンの結果が返ってきた。放射線診断部の専門医の読影結果は異常なしだった。高血圧と糖尿病とで拝見している方だが、ここに来て急にやせてきたとのこと。糖尿病のコントロールはよくできているし、甲状腺機能も異状なく、上部消化管内視鏡検査も異常なかった。そこで唯一心配になったのが膵臓疾患、とくにすい臓がんだ。糖尿病も患っているし・・・彼女に電話をすると娘さんが付き添ってすぐにやって来た。CTの結果が異常ないことを話すと泣き出さんばかりに喜んでくれた。
 ベトナム人女性67歳、いつもはベトナム人スタッフの勤務している土曜日にピンポイントでやってくるのに、30日の月曜日だというのにやってきた。夜、ベトナム人スタッフと話し合う事項があり、その電話の最後に彼女が突然、平日なのにやってきたことを伝えると、ベトナム人スタッフに言われた・・・・それはベトナムの習慣ですと。お正月明けてすぐには病院に行かないのだそうだ。たぶん、一年の始まりに病院に行くとその年は病院の行く年になってしまう、だから行かないということなのだろう。これって日本にも同じ考え方がある。卒後7年目8年目、栃木県佐野市の厚生病院外科に勤務していたころ、患者から同じようなことをずいぶんと言われた記憶がある。
 午後2時半からネパール人女性32歳のインプラントの抜去小手術。左の上腕皮下に避妊目的のために低用量のプロゲステロンが入った合成樹脂の棒が二本、挿入されており、局所麻酔下に抜去した。聞けば偶然に上に書いた栃木県の佐野市からやってきたそうだ。朝の5時過ぎに家を出て、途中で迷いながら着いたと話してくれた。これだから、こんな簡単な小外科手術は地元で施行してあげてほしい。ほぼ10分かかつて二本を抜去した。
 夕方になり小さい時から通院しているパキスタン人の男子が怪我をしているので見てほしいと母親から連絡があった。しばらくすると彼が母親に付き添われてやってきた。近くの公立中学の1年生で下校時に友人たちとふざけていて、友人の一人が投げたカンが額にあたったそうで、見ると皮膚割線と垂直の方向に2センチぐらいの浅い傷があったので、縫合はせずにテープで固定した。皮膚割線と垂直方向なので小さい傷でも傷が残りやすい。その後、養護教諭に電話、たとえ喧嘩ではなくふざけているだけでも友人に一生残る傷を与えかねないこと、そしてそれが友人の心にも傷を与えかねないことをよく当事者たちに話してあげてほしいと伝えた。
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2023年01月30日

令和5年1月30日月曜

28日の土曜日は日本人を含めた総患者数がわずかに32人だというのに、外国人患者は11人。朝からしばらく外国人患者のカルテだけが並んでいたような状態だった。フィリピン人の中に高血圧などの慢性疾患で通院し、いつのまにか二か月分の処方を受け、まったく顔を合わせないまま、数か月が過ぎている人もいる。便利でいいのだろうが、診療する側には薬の効果はどうなのか?副作用は出ていないだろうか?と心配になる。次は空腹でやってきての採血と話をしても、ほとんど無視されてしまう。診察のたびになぜ定期的な採血が必要なのか、詳しく説明しているのに・・・採血を行ったフィリピン人患者が2人、一人は貧血で経過を見ている方、もう1人は41歳女性で一週間前に頭痛でやってきて高血圧が判明した方。この後者の女性の採血は大変だった。顔はひきつり、大きな声を上げることはないが、採血されまいと手を動かし・・・・患者が座っている採血用の椅子の後ろに一人が立って、肩に手をあてて励ましながら、実は動かないように肩を抑えている感じ。こうしないと注射の針が刺入した途端に手を引き抜かれ、血液が飛び散ることになる。採血はあっというまに終わった。

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2023年01月28日

令和5年1月28日土曜

27日金曜は平日で天気が悪いというのに外国人患者が多かった一日。
 タイ人女性63歳、日ごろ一番気にかかっている患者だ。日本人のご主人が一昨年に死去。身寄りがなく、日本語もうまく話せない。おまけに自分の思い込みがかなり激しいタイプ。数日前から軽度の発熱と咳が出ると来院。新型コロナの抗原検査とインフルエンザの検査を行ったが、両方とも陰性。クリニックの中に入ってきてもらって検査のキットを示しながら説明し、普通の風邪だろうと告げた。よかったよかったと喜んでくれたので症状に合わせた薬を処方しようとしたところ、「血圧も測って。いつもの血圧のお薬がもうないの」と言う。血圧はやや高め。いつものように降圧剤を処方した。気がついたらここまでタイ語でやりとりしていた。
 中国人男性64歳、3か月前にピロリ菌の一次除菌の結果を見るために呼気テストを行ったところ、陽性だった。直後に二次除菌療法を一週間施行。そして今回は二回目の呼気テストを数日前に行った。けっこう神経質な方で、2回目の呼気テストでまだ陽性ならどうするの?別の除菌療法はあるの?と心配で絶えないようす。陰性になっていた結果を伝えると、破顔一笑。喜んでくれた。
 都下の某市からやってきたタイ人女性41歳、小手術の予約となっていた人で、日本人のご主人といっしょにやってきた。左の上腕に避妊用皮下埋没型のプロゲステロンが入った合成樹脂の棒が二本埋め込まれているという。三人目のお子さんが欲しいので抜去してほしいとのことだったが・・・挿入されている部位を触ってみると、そんなに太っているという程の体形ではないのに、棒が触れにくい。おまけに脂肪組織がなにやら硬い。きっと挿入時に炎症が起こったのだろう。さらに二本の棒が少し離れて挿入されている。なんとか一つの創で摘出しようと局所に麻酔の注射を行い、皮膚切開。その下の脂肪組織をあけていくが、棒が見えないし、それらしいものも見えない。きっと脂肪組織にグルグル巻きにされているのだろうと推察。しばらく悪戦苦闘したが、案の定、脂肪組織にしつかりと巻き込まれた一本を発見、周りの組織からはがし、抜去しようとしても癒着が強くてなかなか抜けない。かなりの力を入れてようやく一本抜去。続けて同様な状態のもう一本を抜去した。一週間後に遠方から抜糸のために再来院というのも気の毒だし、自由診療となるので、この抜糸のために近くの医療機関に初診で行ってもらうというのも金銭的な負担を強いてしまう。そう考えて、シグマ針で創を寄せて、幅が狭いスリーMテープで止め、その上からアロンアルファを塗布して固定。直後にシグマ針で縫い寄せた糸の部分をカット。両側から抜去した。これで抜糸の必要もなくなり、術後感染さえなければ医療機関を受診する必要は一切ないはず。喜んで帰ってくれた。
 フィリピン人女性40歳、甲状腺機能亢進症があり、いいかげんな内服の仕方により、なかなかコントロールができない彼女。呼び出して血液検査の結果を告げ、僕にしてはかなり厳しく今後の内服の仕方について話した。ところが、僕の話に対する返事はなく、自分の妹が今日フィリピンに戻ってしまったこと、60日を過ぎて入管に在留期間延長が認められなかったことを延々と話し始めた。途中で彼女の話を遮り、そのことと治療がいい加減になっていることとどういう関係があるのか?と訊ねてみた。するとわかったことがひとつ。この妹が60日間日本に滞在できた理由は子育てとかそういうことが大変で親族がそばにいなければできないという理由でビザを申請していたことがわかった。彼女にしてみたら、病気がなかなかよくならないと僕に叱られているのに、肝心の身の回りの支度をしてくれる妹が帰国させられてしまったということらしい。しかし、彼女の子どもは二人。日本人のご主人もいるし、家もある。仕事をしているわけでもない。金銭的には全く困っていないし、こどももすでに5歳と2歳だ。これって親族を呼び寄せて、身の周りの面倒を見てもらわなければ大変な状況? 2人や3人のこどもを抱えて四苦八苦して面倒を見ている女性はやまほどいるだろう。内服は自分の意思で勝手にやめたりしているのに・・不正ではないもののかなりのグレーゾーンだろう。なんとも納得しがたい。
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2023年01月27日

令和5年1月27日金曜

先月、脳出血で倒れたフィリピン人男性64歳、日本人の奥様と来院。見つかった脳動脈瘤について治療を受けるべきか、このまま放置するかと悩んでいたが・・・周囲の勧めもあってこのままにはせず、手術を含めた治療を受ける決心がついたとのことだった。前回、入院した病院には脳外科医が週に3回しかいないので、手術を含めた治療を受ける医療機関を患者側で探してほしいと言われたと話してくれたので、彼の住まいからそう遠くはない大学病院を含め、2つの医療機関に訊ねてみてはと提案した。10年以上にわたり、甲状腺機能亢進症の内服治療を受けたり、自分で勝手にやめてしまったりしているフィリピン人女性。今月から再び甲状腺機能亢進症と思われる症状が出現、チアマゾールを開始したが、2週間内服して採血した結果が昨日戻ってきた。驚いたことにチアマゾールを投与する前よりデータが悪くなっていた。チアマゾールの内服量が足りないのだろう。一度、コントロールできなくなると、コントロールできるまでに時間がかかって大変だよとあれほどいつも話しているのに・・・なんと言っていいのかわからない気持ち。
 うれしいこともあった。午後になり日本人の若い女性来院。消化管の問題とのことだったが、苗字を見てピーンと来た。名前を呼ぶと案の定、母親がいっしょに入ってきた。彼女の母親と父親はともに潮州系すなわち中国系のカンボジア国籍の方で、38年前ごろ、インドシナ難民としてそれぞれ一家で日本に定住目的で入国。大和市内に存在していたインドシナ難民大和定住促進センターに入所していた。両家族のメンバー数人との付き合いはそのころからだ。彼らが結婚してお子さんが生まれて・・・日本社会に身一つでいわば逃げて来てから今に至るまでずっと見ていた僕はきっと生き証人だ。日本に帰化し、必死に働いてこどもたちを大学まで育て上げ、国家試験に合格して安定した生活が送れるようになった彼らを見ているとすでにインドシナ難民という言葉はふさわしくないだろう。
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2023年01月26日

令和5年1月26日木曜

フィリピン人女性63歳、ひどくやせてきたということで4日前に甲状腺機能の採血を行ったのだが・・・結果が帰ってきた。TSH0.005でかなりの低下、 FT3 7.77, FT4 32.5とかなりの高値。甲状腺機能亢進症によるやせや手の震えでまちがいないと診断した。フィリピン人スタッフからすぐに来るようにと連絡をしてもらったところ、1時間後にやってきた。結果について説明し、まずはチアマゾールを一日30mgから使い始め、徐々に血液データーを見ながら減量していくので勝手に薬をやめないこと、コントロールができるまではしばらく2週間に一回の頻度で来院してほしいことを約束してもらった。これでよくなっていくよと話すと、ようやく笑みがこぼれた。
 フィリピン人女性42歳、先週次々とお子さんがインフルエンザに罹患。本人も前日より発熱してしまい、来院。新型コロナは陰性、A型インフルエンザが陽性だった。
 昨日、所用があり、新宿のI デパートに行った。6階のこども服やおもちゃ売り場に行ってみたら・・あっちこっちから聞こえてくる北京語。そして全くわからない「中国語」も聞こえてくる。たぶん福建語に似た台湾語だろう。こんなにいるのか?と思うぐらいの人数、それも団体ではなく、ばらばらにだ。日本の観光もいよいよ再開したということなのだろう。
そういえば2週間ほど前に苦笑するような出来事があった。その数日前に用事があり、外科の同期と会った。そのときに彼が手元にタイバーツが余っているからお前なら使ってくれるだろうと、紙幣と袋に入ったコインをくれた。帰宅してから袋をあけてみたら、タイのコインよりユーロのコインが多かった。金額にして700円ぐらい。財布にはかさばるし・・と思い、新宿に出たときに外国人観光客で欧米系の人を見つけて、渡してしまい、使ってもらおうと考えた。すぐにそれらしいグループを見つけて話しかけたところ、カメラを構えていた女性ともう一人の女性、そして男性がヨーロッパから来たとわかった。そこでユーロコインを取り出して、ヨーロッパに行く機会はないと思うので僕の代わりにこれを使ってくれと渡そう足した。すると・・・カメラを構えた女性が汚いものでも見るように額にしわを寄せて、ノーと言った。再度、理由を述べて渡そうとすると、顔の表情も険しく「日本円を持っていないから受け取れない」と言う。日本円を持っていないというのは嘘だろう。要するに一種の両替詐欺かなんかと思ったのだろう。この俺が? 同じ日に新宿駅で迷っているらしい欧米系の家族を見て、話しを聞いて助けてあげた。「ありがとう」と母親と息子に言われたのだが・・その直後にこれとはね。
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2023年01月24日

令和5年1月24日火曜

ドミニカ人男性29歳、前日からの高熱と呼吸器症状で来院。新型コロナは陰性、A型インフルエンザ陽性だった。
 フィリピン人男性50歳、高血圧で2か月に一回、通院中。2週間ほど前に会社の検診で胸部レントゲンに異常があると言われて来院。レントゲン写真を撮影すると小さな無気肺があった。近くの公立病院に紹介したが・・・昨日、肛門が痛くて出血すると来院。診察を行って痔だと話すと、「がんじゃないの、先生」と言う。違うと話すと、「またがんかと思ったよ」との返事。「また」とはなんだと思って訊ねてみたら、無気肺の部分に肺がんがあると言われたとのことだった。近くの公立病院からまだ、紹介状の返事が来ないので、本当なのかどうなのかは不明なのだが。
 フィリピン人女性44歳、先週、こども二人が感染性腸炎で受診。感染が広がらないように小児科で説明はしたのだが、前日から下痢と腹痛。同じく感染性腸炎と診断したが、症状が軽かったので便の培養はせず。
 タイ人女性62歳、高血圧で「ときどき」やってくる。今回も昨年の7月に2か月分を処方していてその後は来院せず。血圧測定するとわりとよくコントロールされている。なぜ?と不思議に思って訊ねたところ、来院する前の一週間ぐらいは内服するのだそうだ。ある意味、感心し、ある意味、あきれてしまった。このような受診傾向は何度説明しても変わらない。先日、フィリピン人男性が脳梗塞で倒れたが、彼の内服の仕方も同じようなもので、倒れたと聞いてほんとに残念、複雑な気持ちだった。
 東アジアの某国の女性、ゆえあって小児科を受診。あまりにも態度がおかしい、なんだかいつも処方している眠剤を大量に内服しているようだと連絡があった。何があったのかを訊ねたら、娘さんがパートナーとして同じ性の女性を連れてやってきたのだそうだ。人間の平等や性の平等等さまざまなことについて頭で理解できていても、いざ、それがわが身に降りかかるような状況になると、理解しきれないということなのだろう。
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2023年01月23日

令和5年1月23日月曜

新型コロナの患者はかなり減少、インフルエンザの患者は横ばい。学校が冬休みからあけて2週間が過ぎ、本格的な流行が訪れる気がする。
 ブラジル人女性48歳、12月13日に発熱や咳、痰、咽頭痛で来院。新型コロナの抗原検査で陽性と判定した。1月20日より再び、発熱と咽頭痛。新型コロナとインフルエンザを同時に検査。今回はインフルエンザだった。オセルタミフルを中心に処方。もしも新型コロナが再度陽性ということになると、北米やシンガポールで流行っているような新たな変異株によるものと推察し、ゲノム解析を行なう必要があるので、クリニックの定性抗原検査で「終わり」としてはいけないだろう。
フィリピン人女性35歳、一週間前より左の背部痛があるとのこと、昨日より尿が濃いと来院。尿中の潜血反応は3+、白血球も2+、単に尿路感染症としてよいものやら。白血球数とCRPは正常だが、近くの公立病院の泌尿器科を紹介した。
ベトナム人女性38歳、北隣のS市から来院。過敏性腸症候群と診断、処方していた人だが・・・4か月ばかり来院しなかった。内服薬の処方でかなり症状がよくなり、よかったと通院を中止していたそうだが、再び、症状が発現したということだった。ベトナム人のスタッフを介して話を聞くと、故国のことや新型コロナで一時帰国ができないことなど・・・ストレスがあったようだ。過敏性腸症候群の人に継続的に内服するようにと説得するのは経験上、かなり難しい。入院するような疾患でもないし、いい時は何の症状もないからだ。彼女にもこのあたりのことはキチンと説明しておいたはず。これからはちゃんと通院しますと帰って行った。
 タイ人女性45歳、北隣のS市から来院。めまいで来院したのが一か月前、2週間前には頭が痛いと来院。血圧がかなりの高さでイルベサルタン100mgとアムロジピン5mgの合剤を処方した。その後、血圧は良好と報告を受けていたのだが・・・今回は寝られないのだそうだ。理由を聞くと・・・ご主人が心臓疾患で某大学病院で手術を受け、その後が思わしくなく、考えると精神的に不安定になり、寝られなくなるとのことだった。軽い安定剤と軽い睡眠導入剤を処方。その後、椅子に座っている彼女の両手を出すように話すと不思議そうな顔をしている。診察室にいた僕と看護師二人、タイ人のスタッフと4人の両手を彼女の両手に重ね、「元気注入」と一言。泣きそうな顔で、でも笑ってくれた。これって日本人の患者にもときどき行う。人間は一人がつらい時もあるから。
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2023年01月21日

令和5年1月21日土曜

戦友来院。戦友というのはオーバかもしれないが、カンボジア人女性68歳。カンボジア国境に接しているタイ国サケオ県のカオイダン難民キャンプにいるころから下血と腹痛を繰り返していたと聞いたのが、彼女が大和市に存在したインドシナ難民定住促進センターに入所した時。僕は近くの公立病院の外科に勤務しながら、無償の嘱託医を兼任していた。諸検査の結果、潰瘍性大腸炎と診断して、内服薬を処方してから症状も収まったが、それ以来、今に至るまで35年間ぐらい、彼女や彼女の家族を拝見してきた。今も潰瘍性大腸炎のほかに高血圧と糖尿病の治療で通院してくる。定住促進センターの医師と入所者という関係が、医師と患者という関係を超えて、今はもう戦友同士という関係だ。ひとしきり、おしゃべりをして帰って行った。
 中国人女性54歳、前日の午後11時過ぎから咳が出てきたとのこと。発熱はごく軽度。やってきたのが朝の9時。これからインフルエンザと新型コロナの検査をしてほしいとのこと。スタッフを通じて、正確に出るためには症状が発現してから時間がまだ早すぎるので12時前か午後に来てほしいと話したところ、「陰性なら仕事に行く。穴をあけられないので検査をしてくれ」の一点張り。こちらとしては検査結果が両者ともに陰性と出たとしても、それが本当に陰性なのか、単に正確な結果が出るには時間が足りなかったからなのか、わからず、いい加減な判定をすれば後に問題になりかねないケースと判断したのだが・・・・かなり大きな声でわめきたて、最後は検査をしてくれなければ咳止めの薬を処方してくれと話す始末。その通りに処方をした。いつも睡眠導入剤等を求めて来院する場合も、こちらの言うことには耳を貸さないタイプなのだが、今回はそれが爆発したような感じ。このような外国人を説得して適切な治療を行うことの難しさをあらためて感じた。
 フィリピン人女性63歳、糖尿病で治療中とのことだが、糖尿病はよくコントロールされているのだそうだ。それなのに体重減少が激しいということで消化管に異常がないかどうかで依頼を受けた。たしかにやせぎすで顔が引きつっている。ユーチューブのドラマを見て寝られない、睡眠不足だと言うので、それはよくないこととなどと話していたら・・手が細かく震えているのに気がついた。もしやと思い、手を触ると汗ばんでいるし、脈は速く、この冬なのに寒くないという。甲状腺機能亢進症にまちがいないと確信、採血を行った。
 第一回の日医外国人医療対策委員会にオンラインで参加、地域医療の中で外国人をどのように診ていくのかが会長諮問テーマだったと記憶している。幅広いテーマではあるが、在留、短期滞在のどちらの外国人にもあてはまる良いテーマだと思った。早速、いくつか意見を言わせていただいた。
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2023年01月20日

令和5年1月20日金曜

中国人男性56歳、ピロリ菌二次除菌後の呼気テストで来院。先生、新型コロナはどうですか?と尋ねられたので、かなり減少していますと答えた。中国ではどうですか?と逆に問うと「親戚で3人ぐらい亡くなった」という返事。やはりかなりの勢いで感染が広まり、「それ相応の」死者が出ているということだろう。
 メキシコ人男性59歳、日本人の奥様が付いてきた。健康診断を受けたところ、胃がおかしくて精密検査を受けるようにと書いてあったとのこと。報告書にはバリウムの検査で胃の粘膜の不整と萎縮性胃炎があるとの記載があった。緊急ではないが、できるだけ早く検査をしてさしあげないと精神精鋭上、よくないだろうと思い、早めの予定を組むように看護師に指示した。
 ベルー人の女性20歳、2日前に右の下腹部痛で来院。白血球数とCRPがやや増加していて急性虫垂炎と診断し、点滴で抗生剤を落としたのだが・・・・元気になっていた。腹痛が軽減。内服の抗生剤も効いているようなので、このまま様子を見ることにした。
今日は午後1時半から今年度第一回の日医外国人医療対策委員会。ZOOMで参加する。
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2023年01月19日

令和5年1月19日木曜

フィリピン人女性40歳、1年ぐらい前から頸部右側が腫れると来院。食べるときや飲み込むときに明らかに腫れて、しばらくたつと腫れは消失するとのこと。思い浮かぶ疾患が一つしかない。いつごろからこのようなことがあったのかと尋ねたら、少なくとも今回ではなく、かなり前。それも一回このようなヒストリーがあるとしばらく続くと話していた。診せてもらうとたしかに鎖骨から3横指ぐらい頭側が腫れている印象だった。痛みはないという。側頸嚢胞ではないだろうか? ほかに思い当たる疾患が全くない。この疾患だろうと話すとなぜか喜んでいる。聞けばどこに行ってもわからないと言われたそうだ。側頸嚢胞であれば先天性の疾患である。根治療法としては手術しかない。今、悩んでいるのはどこの医療機関に紹介すべきかということだ。もうひとり、どこに紹介すべきか悩んでいるのは米国人男性。この方は臀部の左右が割れ目となってぶつかる正中にかなり大きな炎症があり、膿がたまり、けっきょくは自潰してしまったケースだ。必ず同じ場所にできるこの疾患も珍しい疾患だ。これは毛巣瘻といい、たしか毛深い人に多く、毛が中に入って刺激して感染をおこす疾患だ。根治療法はやはり手術しかない。勤務医だったころに数人、手術を行った記憶がある。よく見ると小さな穴があいており、ここを中心に楔形にかなり深くまで切除し、縫合しなければならない。これらの二つの疾患は治療の経験がない外科医なら、もしかしたら受け入れ拒否をするかもしれないと頭が痛い。
 74歳ベルー人女性、心疾患で他院受診中。一昨日からひどい下痢だそうだ。幸い、発熱もなく、水分も取れるということで、ビオスリーだけ処方し、飲食と手洗いなどの注意点について説明しておいた。彼女は娘が2人、息子が1人、近くに住んでいるのだが、ひさしぶりに拝見したカルテには生活保護の字があった。
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