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2024年01月13日

2024年1月13日土曜

 ペルー人男性56歳、前日より発熱と咳、痰。新型コロナが陽性、インフルエンザは陰性。
 カンボジア人女性69歳、インドシナ難民として日本政府に入国許可されて、インドシナ難民定住促進センターに入所して以来、35年ぐらいのおつきあい。いわゆる難病有り。定期的に拝見しているが、ここのところ、病状は安定していて、いつも笑顔。こちらが元気をもらう。こちらが忙しいとわかっていて、二言三言、廊下で声をかけてくれた。
 近くの米軍基地から来院した米国人女性52歳、まぶたに何かができているという。よく見せてもらうと確かに上眼瞼に直径1ミリほどの円形の「もの」がある。当該皮膚の色の変化もなく、触っても痛くはないという。たぶん、皮膚の下になにかができているのだと推察するが、痛みがないことや色調の変化がないことを考えたら、細菌感染ではないだろう。このような場合、注射針で皮膚を軽くカットして圧迫すると、中身が排出されることもあるのだが・・・上眼瞼なのでまばたきするので「軽いかっと」がしにくいこと、圧迫されると目が痛く感じること、軽度の出血でも抑えにくいこと・・以上からこのままようすを見るべきと結論づけた。それから彼女に上記のことについて説明。ではようすを見るわと言うので、一件落着かと思ったら、このところ、喉が痛くて先週は声が出なかったのと言う。発熱もなかったとのこと。とりあえず、トラネキサム酸だけ処方した。
 フィリピン人女性20歳、発熱で来院。新型コロナが陽性、インフルエンザは陰性だった。
生活保護の医療券が大和市役所から送られてきた。市内から受診している22人分だ。患者名を確認していったところ、22人中、10人が外国人。内訳はフィリピン人5人、ペルー人4人、ベトナム人1人だった。だから何なの?ということはないが、単なるデーター。これらが生活保護者のすべてではない。近隣の市から僕のクリニックにやってくる生活保護の人はわざわざ市をまたいでやってくるわけで、経験上、そのほとんどは外国人だ。というわけで、僕のクリニックの生活保護の患者の半数以上はまちがいなく外国人だろう。
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2024年01月12日

2024年1月12日金曜

 11日の木曜日、さらに新型コロナとインフルエンザの患者が増えてきた印象。
 タイ人男性68歳、12月からの咳がいまだに止まらないと来院。見ていて、咳が止まらないほど出るという印象ではない。念のために胸部レントゲン撮影を行ってみると、左の上葉に陰影有り。肺がんを否定しなければいけないと思い、近くの公立病院にCTスキャンをお願いした。たしか、仕事で溶接を行っていたはず。関連があるのか、心配になった。
 フィリピン人男性37歳初診。県央の某市から来院。問診に足が痛いと書いてあったが、診察室に入ってくる歩き方で痛風と確信した。聞けば、12月末までフィリピンに帰っていて、どんちゃん騒ぎをしていたらしい。尿酸値と腎機能を調べるために、食後数時間とはいうが、採血とした。コルヒチンを処方した。
 フィリピン人男性43歳、1月3日より発熱、呼吸器系症状があったと来院。仕事場に話したら医療機関を受診するように言われての来院。この間、一度症状が改善して、再度悪くなったとか、新型コロナやインフルエンザの抗原検査を行う意義があるのかないのか、必死に探った。それでもあやふやでわからないので、両者とも検査。結果はともに陰性。これは新型コロナやインフルエンザではなかったという証明にはならず、罹患していたかもしれないが、すでに検査キットで確認できる時間帯は過ぎてしまった可能性があることを伝えておいた。
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2024年01月11日

2024年1月11日木曜

 ペルー人女性75歳、日ごろから心疾患あり。前日から発熱と呼吸器症状出現。新型コロナとインフルエンザの抗原検査を施行。新型コロナが陽性だった。内服薬を処方。
 フィリピン人男性32歳、二日前から発熱と体の痛みあり。体温は40度にたっしたと・・・
新型コロナは陰性、インフルエンザはうっすらBが陽性だった。
 米軍基地の中に居住しているアジア系米国人女性51歳、肝機能の数値が悪くて来院してから半年。CTスキャンは問題なし。2か月前に採血したところ、数値が悪化しており、2か月前の前回の診察時に内服薬の処方量を倍量とした。そして12月に採血した結果はかなり好転していた。説明したらかなりほっとしたようすだった。倍量のまま、二か月分を処方した。彼女はとくに日本に在留するアジア人の中でも少数であろう国で生まれ育ったため、肝機能の数値が改善しないと、僕の知らない、その土地に特有な疾患を見逃しているのではないかと心配になる。彼女の場合、以下のようなことは考えないが、とくに麻薬関係の常用者が多い国とか地方の出身の人であれば、今はやめていても過去に使用歴があってこのようになっているのではないかなどの可能性と、そのような場合の治療はどのようにするのかとか心配になる。過去に使用歴があっても問診で本人から言及することはまずないだろうから。
 フィリピン系米国人女性27歳、基地の中から来院。12月20日ごろから風邪症状。何が不愉快なのか、ほとんど黙して質問にも答えてくれないため、わかりづらい。なぜ発症後、2週間も検査もせずに放置していたのかが理解できない。ようやく聞き出せたのは、米国在住で12月12日に米国からフィリピンへ行き、滞在中の12月20日頃、発症。12月30日にフィリピンから日本にやってきたとのことだった。もしかして途中で症状が変化したり、変わったりと、新たに感染したのかと推察できるようなことがないのか、訊ねてみたが、「変わらない」と一言。新型コロナやインフルエンザの抗原検査を行っても治療上も意味がないので、行わずに症状に対して処方を行った。
 フィリピン人女性38歳、健康診断を受けたところ、糖尿病の疑いありと言われて怖くなり来院したらしい。持参したデータを見ると、HbA1Cはわずかに上限を超えているが、空腹時の血糖値は全くの正常値。今、治療など必要ないことを話した。ところが、目を移してみると中性脂肪が346、その検査方法での正常上限が119だから、かなりの高値。食事療法について説明。食事をしてこなかったと言うので、採血しておいた。理由は健診での検査方法と僕が依頼している検査会社の検査方法が異なるため、正常範囲の数値が異なるため。そうでないと食事療法後の数値と比較検討できない。
 ベトナム人男性27歳、発熱と呼吸器症状で来院。付き添いの日本人女性が、ベトナムから帰国したため、保険がまだ間に合わなかったと言う。一時実費となってしまうことを説明して検査を行ったら新型コロナが陽性だった。これで飛行機に乗って来たのか・・・と絶句。
それにしても実習生とか研修生で、一時帰国したら我が国の公的保険が切れていたとか、そんなことがあるのだろうか。たまたま、そういう切り替えの時期だったのだろうか。
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2024年01月09日

2024年1月9日火曜

 1月06日土曜日の診療も外国人満載。
 バングラデシュ人男性24歳、12月31日に発熱。その発熱がやや低くはなったものの、夜間になると高くなると来院。感染症の熱型とはそもそも、上がり下がりするのが特徴なのだと説明した。一週間も経過しており、新型コロナやインフルエンザを検査することに何の意義があるのか?と自答したが、本人はわざわざ都内から検査を受ける気、満々で来ているし、会社への報告も必要と言うので抗原検査を行った。すると・・・うっすら新型コロナのキットに陽性反応が出た。
 土曜日は脳神経内科専門医の長女の診察日。フィリピン人女性62歳の件でフィリピン人の家族が来たらしく、長女から相談を受けた。日本に在留している家族を訪ねて、フィリピン人女性62歳が訪日。この訪日は親族訪問のための短期滞在ビザ。それが11月。もともとフィリピンで糖尿病と高血圧で治療を受けていて、家族は少し認知が入っているのか、脳になにかあるのか、おかしいのではないかと12月に入って僕のクリニックを受診してきた。長女が診察、家族からはCTで脳の状況を診てほしいと要望があり、近くの公立病院に検査だけ依頼して、結果は異常なかった。
ここまでの対応は医師として誤った方向ではない。ただ。このあたりから話がややこしくなってきた。フィリピンにいる家族が死んでしまい、日本に引き取りたいというような話を日本にいる家族がし始めたのである。やはり、短期滞在ビザを延長または変更して、日本に滞在しつづけたいのではないかと疑うようになった。フィリピンにいるはずの家族が本当に新型コロナに感染して亡くなって、だれも面倒みる人いないという客観的事実も知りようがないし・・・
CTの結果は家族に伝えてあるのに、7日に家族が持参したのは入管からの書類だった。要するに、病気で予定通りに帰国できない場合に、ビザを延長したり、変更したりする際に医師の診断書が必要となるのだが、その書類である。脳神経内科医の長女からどうしたらよいのかと相談を受けた。治療についてはすでにフィリピンで適切に内服薬の処方を受けており、日本で行ったCTスキャンも異状なしということであれば、医学的に入管からの書類に記載する必要はないと答えた。医学的に必要がなくても、フィリピンに面倒を見てくれる家族がいないから日本で面倒見たいというのは我々、日本の医療機関が関知すべき問題ではない。入管で書類をもらった時点で、「あとは医療機関でこれを記載してくれたらいいだけ」と思われても困るし、このケースは記載してはいけないケースだと思う。
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2024年01月06日

2024年1月6日土曜

 例年、年の終わりの診察日と新年最初の診察日は拍子抜けするほど患者が少ない。皆さん、異口同音におっしゃるのが「混んでいるでしょ」ということだ。自分たちで診察日を調整、最終週の一週間前に来たり、最初の週は避けて次の週に来たりと・・・これなら、もう少し休みを取ればよかったなどと思うのも毎年のことだ。今年の仕事始めの5日もその例外ではなかった。定期的に通院してくださる患者は少なかった。しかし、発熱等で来院したいという電話が朝から鳴りやまず、クリニックの前は「黒山の・・・」と言う程ではないが、人垣ができるぐらいの患者がいらっしゃっていた。
 外国人患者は多く、僕が診察しただけで18人、小児科と併せると30人は超えていたと思う。
 フィリピン人女性38歳、前日からの咽頭痛と発熱で来院。新型コロナとインフルエンザは陰性。診察室に入ってもらって喉を見せてもらうとかなり赤い。溶連菌の抗原検査を行ったところ、すぐに陽性反応が出た。本人に説明、抗生剤の内服が必要で隣室の小児科で処方してもらった。
 アフリカ某国の男性43歳と3歳のお嬢さんと奥様、都内品川区からやってきた。これには驚いた。発熱していたのは男性とお嬢さん。男性は新型コロナとインフルエンザがともに陰性、ところがお嬢さんはインフルエンザA型。男性も感染している可能性がかなり高く、みなしで陽性として処方を行った。
 フィリピン人男性42歳、数日前から足が痛いという。見せてもらうと左の親指の付け根、典型的な痛風の好発部位だ。お酒はそんなに飲まないと言うのだが、これを真に受けてはいけない。人によって「そんなに・・・」が異なるから。聞けば、クリスマスパーティが続いていたそうで、そんなことも関係しているのか。採血して尿酸値と肝機能、腎機能をチェック、来週の土曜日に必ず診せてほしいと話してコルヒチンを処方しておいた。
 ペルー人女性45歳、発熱して2日目、介護施設に勤務している。新型コロナとインフルエンザの検査を行って、A型インフルエンザが陽性。仕事が困ったと話していたが、困ったのは施設のほうだろう。
 欧州の某国の男性62歳、短期滞在で旅行中。降圧剤を内服しているにもかかわらず、血圧が180以上となり、支援者と年末にやってきた。その時には最小量を内服していたバルサルタンをその倍量まで増やしていいと指示をした。その後、少しよかったが、また高くなってきたとのこと。計測すると170近い。考えた挙句にトリクロルメチアザイド2mgを一日一回追加することにした。ビールを多飲しているらしく、支援者にたしなめられてもまったく、聞く耳を持たない風であった。とりあえず2週間だけ処方した。
 スリランカ人男性47歳、近隣の市から来院。会社で検診を受けたが、血圧が高くて驚いてやってきたという。その血圧は200近く。本人が語るには、もともと採血が嫌いで、ひっくり返ったこともあるという。採血を目の前にして血圧が上がったのではないかと話す。ここでもいずれ採血をしなくてはと思いつつ、血圧を測定するとたしかに200を超えている。とりあえず、降圧剤を来週の土曜までの分、処方。毎日、血圧は自宅で測定して教えてくれるように頼んだ。そして次回、採血しようと言おうとしたら、彼のほうから、「次に来るときには検診の採血結果を持ってくる」と先回りされてしまった。
 ドミニカ人女性59歳、日ごろ、高血圧で内服中で定期的な受診。このところ、なんだか力が出ないとのこと。血圧を測定すると110を切っている。クリニック内でこの数値ということは自宅では100前後なのかもしれない。彼女に限らないが、なかなか自宅で血圧を測定してくれないので、比較ができない。いつも計測するようにお願いしているのだが・・・
とりあえず、今までの半量に減量して降圧剤を処方した。
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2024年01月05日

2024年1月5日金曜

 年末年始をバンコクで過ごして昨日、帰国した。いつも大気汚染で高速道路から見える近くのビルも霞んで見えるのに、久しぶりに青さが目に染みるような空だった。バンコクの人たちは今でもマスクをつけている人たちが多い。友人たちに話を聞くと、新型コロナの感染予防とPM2.5による人体への影響を懸念してのことだそうである。実際、毎日、発表されているタイ全土のPM2.5に関する情報を診ていると、人体に有害というレベルを超えている日が少なくないとのことだった。PM2.5対応のマスクを持って来なくちゃと言われてしまった。
タイの経済発展はすばらしい。バンコクの中心地だけ見ていると、これはもう先進国と呼んでもおかしくはないと思う。一方で発展のつけは確実に人々の生活、健康に迫っている。日本のタガメと同じメンダー、タイでは広くとは言わないが食されている。清い水にしか住まず、そのメンダーが減少していまや、貴重になっているのだそうだ。発展途上国から先進国へと経済を優先すると、このような事態になる。タイの人々もPM2.5の問題でようやく、環境を守ることの大切さに気がつきはじめたと友人が語っていた。
多くの発展途上国では貧しさから抜け出すことが先決で、環境問題は後回しになる傾向がある。僕の友人の医師で公害問題に取り組み、WHOから某国へ派遣されていた人がいた。川の水の汚染を調べていて、近くの工場からの排水と汚染と因果関係があると突き止めたころに、早くこの国を出て行かないと命は保証しないという脅迫状が届いたそうだ。
健康に人類が住めるよう、この地球の環境を守ることがなにより大切だと気がつくまで、地球の環境が壊れないことを祈りたい。
ことしもよい年になり、我が国に住む日本人も外国人も、そして海外から短期滞在でやってくる人たちも、皆が健康にすごせる、そういう一年であってほしい。
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2023年12月28日

令和5年12月28日木曜

 フィリピン人女性57歳、先日、採血した結果が戻って来ていて、「お呼び出し」に応じて来てくれた。甲状腺機能亢進症があり、もともとフィリピンの医療機関から彼らの処方通りに処方を続けてほしいと頼まれた患者だ。その内容はチアマゾールを毎日3錠内服であったので、当初から維持量としては多すぎるのではないかと思っていた。困ったことになかなか採血する機会を与えてくれず、長期処方を希望し、心配はしていたのだが・・・今回の採血の結果、TSHは跳ね上がり、FT3もFT4も正常下限をかなり下回った数値となっていた。データーを説明し、一日量をまずは1錠とする、すなわち2錠減らすと話すと、下を向いて顔をおおって泣き始めた。どうして泣いているのか?と訝しく思って尋ねたら、うれしいと一言。病気が治る方向なんでしょ、ドクと言われた。
 今年の診療も今日28日まで。年末になり、新型コロナはゆっくりと増加傾向。インフルエンザは底が抜けたように急増している。きょう28日は木曜で、開業医は全般的に木曜日休診が多い。あと1時間半程度で今日の診療が始まるが、発熱者が押しかけて来るのではないかと恐ろしい。
 年末に年上の大切な友人が整形外科領域の手術を受けた。その関係でいろいろと調べてみたら、銀座あたりに保険診療を受け付けない、整形外科領域の手術を行う医療機関がいくつかあることを知った。いずれも設立からあまり時間が経過していない。どうやらターゲットは国保や社保を持たない訪日外国人らしいと想像できた。いわゆる観光しながら医療も受けるというメディカルツーリズムの範疇らしい。きっと訪日前に医療滞在ビザを取得してやってくる人たちがメインのターゲットではないのだろう。大切な友人は一日入院の手術のはずだったが、術後の経過が思わしくなく、術後11日を経て、ようやく歩行器で歩くリハビリを行っている。年末年始は入院生活を余儀なくされてしまう。彼が受けたような「先進的医療」であっても、合併症が出てしまうと、退院までの期間が泥沼化しかねない。短期滞在ビザでやってきた外国人がこのような状態になったとき、ビザの更新を申請せざるをえない状況になることも十分に考えられる。健診ならともかく、治療、とくに外科的治療を要する場合はやはり医療滞在ビザを取得しての来日が王道だと思う。
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2023年12月26日

令和5年12月26日火曜

 昨日、僕が診察した発熱患者のうち、A型インフルエンザ陽性の方が14人。小児科で診察した陽性者を併せると24人。A型インフルエンザの患者数が爆発的に増えている気がする。普通は学校が冬休みに入ると、感染はやや収まる傾向になるのだが、今年に限ってはそうではないようだ。みんなが感染症に弱くなったということなのか・・・急性感染性腸炎の患者も一日で4人。なにかが変だ。
 南隣のF市に在住のベルー人夫婦。いずれも発熱、いずれもA型インフルエンザ陽性。内服薬の処方と今後の生活についての指導。
 ベルー人女性75歳。心筋梗塞で市内の循環器専門病院を受診してなんとか乗り越えた方。状態が落ち着いているのでいつもの高血圧の診療に際して、内服薬の処方を頼まれている。ようやく年末までがんばったねと同行の家族と話した。来年もよろしくとあいさつされたが、こちらの体力等を考えるといつまで「来年も・・・」とあいさつを受けることができるのだろうか。
 発熱しているフィリピン人女性21歳、男性20歳を連れてフィリピン人の母親が来院。まずはお子さん二人の新型コロナ、インフルエンザの抗原検査を施行。弟は陽性、姉は陽性反応は出なかったが、感染している可能性が極めて高い。姉がどうしよう?と不安げな顔つきでつぶやくので、理由を訊ねると・・・いま、大学の看護学部の3年生で、あすには実習が入っているのだそうだ。実習に行っていいわけがないことを説明、そしてインフルエンザの場合には普通の風邪とは異なり、休み扱いにはならないことを伝えて、まずは担当教員と連絡を取ってインフルエンザに感染していることを伝えるようにと話した。この姉は母親からしっかりタガログ語を学んでいて、将来、さらに国際化が進む時代の医療に欠かせない人材になる気がする。
 フィリピン人女性57歳、食欲がない、体がおかしいとやってきてから早や2週間。引き金になったのが好きだったフィリピン人男性に「振られた」からというのはフィリピン人スタッフから聞いて知っている。せがまれて行った採血の結果を説明した。肝機能、腎機能、血糖値は異状がないが、中性脂肪は正常範囲の上限をかなり上回っている。血圧もまったくの正常範囲内。これで納得して帰ってくれるかなあと思ったら・・・食べられないので点滴をしてほしいと言い出した。食べられないというのだから、拒否をする理由はないが、どうみてもどこかに大きな病気があるとは思えない。いよいよ、心療内科の出番かもしれない。
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2023年12月25日

令和5年12月25日月曜

 寒さもピークに達したと朝、車内のテレビから。フロントガラスが凍っていた。
 フィリピン人女性46歳、会社の検診で異常値を指摘されたと来院。差し出された検診の結果を見ていくと・・・LDLコレステロールが158(正常上限119)、血糖値が121(正常上限99)とやや高い。これぐらいの異常値でやってきたのか、フィリピン人としては珍しい・・・などと思ってよくよく見ると、検針日は2023年10月。案の定、彼女が取り出してきたのは今後の経過等について会社に報告する用紙。僕が記載しなければならない。要するに異常値があれば、医療機関を受診し、治療方針等を確認して用紙に記載してもらい、会社に提出するという流れになっているのに、無視をしていたのだ。今回、会社から〇月〇日までに必ず提出することと念を押され、たぶんだが彼女自身の意思に反してやってきたというわけだ。だからさほど数値が悪くないのに僕のところまで来たのだろう。食事をしてきたというので、まずは食事療法について説明し、1月明けてから朝食は取らず、水以外は飲まずに来て採血をしようと話して、会社への用紙に医療機関を受診したことを記載した。記載した用紙をゲットしたことで彼女のとりあえずの目的は達したわけだ。さあ、1月になってほんとに採血に来てくれるかどうか?
カナダ人女性34歳、指のささくれを自分で処理していたら、痛くなってきたと来院。見ると発赤してわずかだか腫脹している。細菌感染を引き起こしたのだろう。抗生剤の内服を処方。これでも痛みが強くなるようなら膿が溜まってしまった可能性があるので必ず来院するようにと伝えた。もうひとついいですか?と問われた。手の掌から指にかけて荒れてしまったようにひび割れて痛くなるのだという。角化症と判断し、ウレアクリームを処方した。
 ペルー人女性54歳、発熱と呼吸器症状で来院。新型コロナが陽性、インフルエンザは陰性だった。ことしの診療も今日からあと3日を残すのみ。
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2023年12月23日

令和5年12月23日土曜

 フィリピン人女性49歳、あまり高くない発熱と咽頭痛で来院。新型コロナは陰性、インフルエンザはA型が陽性。ここのところ、インフルエンザに罹患した外国人患者にはオセルタミフルやリレンザのように5日間連続で使用しなくてはならない薬を避けて、1回20mgを2錠(80kg以上の人は4錠)を飲めばそれで完結するゾフルーザを処方している。医学的な理由というより、常日頃の内服薬を僕の指示通りに内服してくれない「確信犯?」が多すぎるので、当日内服したらそれで終わりという薬のほうが効果的と考えたからだ。
 アメリカ人男性48歳、近くの米軍基地から来院。ゆえに保険外診療となる。高血圧である薬を内服していたが、最近、小さな発疹が皮膚に現れるようになったため、内服している降圧剤の副作用か?と疑って来院。血圧は高めだが、正常範囲内にあり、降圧剤がよく効いていることがわかる。ほかに疾患はないとのことだが、念のために腎機能にやさしいというARBから一種類、処方しておいた。すると今までは6か月分処方してもらっていたので、6か月処方して欲しいと言う。できない、いやしないほうが良いと断った。次に理由を解説、今回の薬で副作用、合併症が出ないという保証はないし、治療効果も確認したいので、まずは一か月処方して経過を見せてほしいと話した。なるほど、その通りだと納得してくれた。いずれ採血もしてみないと手探り状態で薬を使うことになり、不安を覚えた。
 ナイジェリア人男性53歳、処方薬について僕の前で話したことと、調剤薬局で話すことがちがうことが多く、必ずと言ってよいほど、診療を終えてしばらくすると近くの調剤薬局から問い合わせの電話が来る。具体的にはあれはいらない、これがいるという処方して欲しい内服薬の種類についてだ。血圧もそれなりに安定しており、いつものように4種類の内服薬を処方箋に記入。さあ、いつどんな電話がかかってくるかと構えていたら、今回はとうとう電話がかかってこなかった。余っていた薬もすべて飲み終えたということなのだろうか。彼の場合に一番困ることは、自己流の解釈で薬を内服することだ。慣れていないと理解不能に陥ることだろう。
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