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2025年12月15日

2025年12月15日月曜

13日土曜日の外国人患者、かなり多かった。出先にいるので詳細は後程。
 驚いたのは・・・ベトナム人のご夫婦が診察のあとに、何も言わずに笑いながら差し出したお菓子の箱が入った手提げ。どうやらお歳暮のつもりらしい。なんだか泣けた。
 yahooニュースで見たが、北陸のどこかの町役場でしてはいけない失敗をしたらしい。内容は・・・観光でやってきた外国人が、どういう理由か、在留資格を医療滞在ビザに変更したそうで、そのまま町役場に行き、国民健康保険への加入を申請。許可されたのち、手術を受け、退院して帰国。手術を含めた300万から400万円の医療費が国保から支出されてしまい、後に気がついた役所が海外にいる本人にこの金額を支払うよう、求めているが、支払われていないということだった。
 これがなぜ、いけないことなのか、わからない方に解説をすると・・・医療滞在ビザは我が国で医療を受けたい外国人が銀行口座の残高証明など、財産があることを示す書類を添えて通常は当事国の日本大使館に申請する。そして医療滞在ビザは数次ビザで何度も日本に来ることができるし、短期滞在ではないので3か月を超えても日本に在留することができる。しかし、医療費は自費で支払うということが原則なので、3か月以上在留できるからといっても、住民基本台帳には記載されず、したがって国民健康保険には加入できない、加入資格がないのだ。すなわち、自費で300万円から400万円を支払わねばならないのに、国民健康保険を使い、手術を受けたということなので高額医療費助成制度を利用し、せいぜい月5万円程度の医療費で帰国したことになる。
 このケースでよくわからないことは観光で日本にやってきた外国人が、なぜ日本国内に在留したまま、医療滞在ビザに切り替えることができたのか?ということだ。ぜひ、入管に聞いてみたい。
 そして最大の問題はこの300万円から400万円の未納金は医療機関には何のまちがいはなく、ただただ、役所の担当者が医療滞在ビザに対する知識が欠落していて、「3か月以上の在留資格があるなら国保に加入できるはず」として、国保に入れてしまったことだろう。
 あきれてものが言えない。国保のお金は町民が支払った国保の掛け金から支払われているはず。町と担当者は町民から集めたお金を不当に300万円から400万円もどぶに捨ててしまったわけで、きちんと経過を説明し、まずは謝罪をする必要があるのに、「本人にお金を返してくれるように連絡をしている」のだそうだ。
 医療滞在ビザで来日した人を誤って国保に加入許可してしまい、何百万も使われて帰国されてしまい、後で気がついたものの、踏み倒されたというのは今回が初めてではない。たしか、新型コロナの流行以前に広島県内ともうひとつ、どこかの県で事案が発生している。
 こんにお粗末な対応になった一因は役所の職員が短期に部署を交代し、医療滞在ビザがかなり特別な仕組みの在留資格であることについて知識がない人も多く勤務していることだと思う。役所内で医療滞在ビザに対する理解を深める取り組みをすること、そしてその場でわからなければ情けない話だが、我々のセンターに問い合わせしてくれたらアドバイスをしてさしあげられると思う。
 さらに入管においては医療滞在ビザを日本国内で発給するのはやめてほしいと思う。そもそもがなんらかの資格で在留しているのにややこしい。観光など3か月未満しか滞在できない短期滞在者に対して、医療滞在ビザに変更して3か月以上滞在できる道を与えてしまうことはおかしなことだ。
posted by AMDA IMIC at 09:03 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)