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2025年01月18日

2025年1月18日土曜

 朝から中東の某国の患者のご主人から電話あり。たまたまフィリピン人スタッフが休みで、僕自身も内視鏡検査を行っていて、電話に出られず。切れてしまった電話は数十分後にまたかかってきたが・・・僕は次の内視鏡検査を行っており、またまた電話に出られず。すると僕のメルアドを教えてほしいと言ったらしい。質問をしたいと・・・これは断ってもらった。忙しい時に電話に対応するより、e-メールで後で対応するというのも選択肢にはある。よくわからない英語でまくしたてられるより、文章にしてもらった方が内容がよくわかるということもあるのだが・・・僕には苦い思い出があって、過去に好意でメルアドを教えたところ、昼夜、関係なく、質問が来て、返事を書かないと質問を拒否したとみなされかねず。
しばらく悩まされた。ずいぶん前の話だが、その時から仕事は仕事、プライバシィはプライバシィとはっきりけじめをつけることにした。
 ペルー人男性58歳、年末に高血圧と右の下腹痛で拝見した。下腹痛については尿管結石の可能性が高いと考え、近くの公立病院を紹介。尿管結石の診断を受けた。そして高血圧についてはまずはアムロジピン5mgを処方して、今回、降圧効果をみて続きの処方をどのようにするか考え、空腹時採血も行おうと「空腹で来るように」とスペイン語で説明しておいたのに・・・窓口から連絡あり。前回の処方箋を持ってきたとのこと。内服しなかったどころか、受け取った処方箋を薬局に持って行かなかったのだ。結果として処方箋としての有効期限が過ぎてしまった。これが公的保険の制度であることを理解してもらうのに一苦労。そしてなぜ、降圧剤を入手しなかったことについて教えてくれた。近くの公立病院でCTスキャンなど行ったため、給料日までお金がなかったからとのことだった。彼自身、頭でお金を計算し、先に薬をもらったら、近くの公立病院での診療費が支払えるかどうか、心配になったのだろう。とりあえず、今まで高血圧状態でなんでもなかったわけだから、降圧剤は後回しにしようと・・・そう考えたに違いない。正しかったかどうかは別として彼なりに考えた末の選択だったのだろう、叱ってはいけないと思い、やめた。
posted by AMDA IMIC at 09:56 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)