タイ人女性77歳、長年、高血圧などの治療で通院してくれた。日本人のご主人が亡くなり、日本に身よりもいなくなったため、娘さんがいるタイの故郷、ナコンサワン県に戻る決心をして、最後の診察にやってきたのが先月。そのときにいつものように二か月分の処方を行った。それが9日の土曜日にもやってきた。10日の日曜日に飛行機に乗るので、本当にこれが最後と・・・そのうえで帰国後にすぐには病院に行けないかもと追加の処方をお願いされた。まだ、先月処方の分が一か月分残っているはずなのだが・・・おまけに困ったことに本人が保険証を持参しておらず、本人の弁では「あしたまでは使えたはず」とのこと。国民健康保険なので土曜日は役所が休み。確認の取りようがない。あした帰るから保険の有効期限があしたまでなどという国保はないはずで、実際には期限はもっと長くあるはず。もしかして役所で保険証を返納したのかと思ったが、彼女の話からはそうでもなさそう。やむをえず、帰国のためとレセプトには記載して追加、一か月分の処方を行った。
ネパール人男性30歳、前回は英語もよくわからないような様子で、付いて来た親族だというネパール人女性がネパール語で通訳してくれた。左腹部から背部の痛みで、話を聞いてもとらえようがなく、肝機能、腎機能、膵炎を含む項目の採血を行った。結果はまったく異状なし。これをどのように伝えようかと考えあぐね、英語で話しかけてみたら、思っていたより反応がよく、以後、英語で診察を行った。本人がそれではやはり胃が悪いのでは・・・と言い出し、内服薬を希望したので、とりあえず、消化剤を処方した。これで症状が残るなら次の検査等、考えねばならないだろう。遠い過去に東南アジアや南西アジアからの人の寄生虫疾患を多数診たことがあり、このような「よくわからない」症状を訴える場合、なにか僕の知らない、あまり日本ではなじみのない疾患を見逃しているのではないかと慎重になってしまう。
フィリピン人女性41歳、会社の検診で中性脂肪が300近く、医療機関を受診するように言われて来院。空腹でやってきてくれたので、検診からすでに数か月が経過していることもあり、現時点での数値を確認しようと採血を行ったが・・・聞けばラーメンが大好きで汁まで全部食べてしまうとのこと。正確な数値が出てから、まずは食事療法、数値が高すぎたら並行して薬物治療を開始したいと思った。
インフルエンザの予防接種にフィリピン人多数、タイ人がひとり来院。
2024年11月11日
2024年11月11日月曜
posted by AMDA IMIC at 10:20
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