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2024年09月12日

2024年9月12日木曜

 朝から診療ストップ、ドミニカ人女性54歳、いつも高血圧で通院中。突然、血圧が190まで上昇したと来院。日本語は片言に近く、意思の疎通がときどき困難。なかばパニックになっていてなかなかこちらの話すことを聞いてくれない。米国に医師として働いている兄弟がいると以前に聞いていたので、英語で話し始めるが、無駄だった。話が支離滅裂になりながらも、不眠であること、仕事が夜中の11時から朝の6時までであること。こどもが4人いて、今は下の2人と同居していて一番下のこどもは10歳、この10歳のこどもが昨日遠足で今日は家で寝ていることなど・・・ここまでで30分。完全に診療がストップしてしまったので、彼女には奥の診察室に移動してもらい、席をあけて他の患者の診療は院長に任せた。
 以前に急に血圧が上昇し、他の医療機関を受診した時に一時的に血圧を下げる薬を処方されたようだが、その後、血圧が下がりすぎたという経過がある。それに仕事時間やこどものことなど、ストレスを抱えている中で、何が血圧急上昇の引きがねになっているかがわからない。さらに訊ねていくと、一日の睡眠時間が3時間ほどであるということがわかった。寝られないそうだ。
彼女の場合、左のこめかみから頸部、上肢にかけての痛みがあるとか、左頬がけいれんするようだとか訴える。たぶん、脳梗塞などを心配しているのだろうが、脳神経内科専門医の院長の診察では、症状が脳神経学的には説明できず、そのような疾患ではないだろうとのこと。
 どうやら心療内科的治療が必要と考え、近くの精神科・診療内科専門の病院に連絡をしたが、すでに11時になってしまい、当日午後の診察はできないとのことだった。そして患者自身も同病院の受診には納得してくれたが、10歳の娘がひとり家で寝ているので、一度、ごはんを食べさせたいので帰りたいとのことだった。夕方、診療情報提供書を取りにくると帰って行った。昼休みに時間を割いて作成、そして夕方、約束通り、書類を受け取りにやってきたが、僕が知らぬ間に帰ってしまった。ということは頭痛とか突然の血圧の治療とか、今日はどうしよう?と思っていたのだが、そちらはいいってことだったのだろうか?
posted by AMDA IMIC at 09:06 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)