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2024年06月01日

2024年6月1日土曜

4月の採血結果でs-GPTやγ-GTPがやや高かったので、肝機能障害と診断したフィリピン人女性について。今回5月27日に肝機能障害の数値の推移を見ようと再び採血、過去にこの程度でA型肝炎抗体が上昇しているフィリピン人があまりにも多いため、A型肝炎抗体も検査項目に入れた。結果は60台だったs-GPTは100を超え、280台だったγ-GTPは
500を超えていて、HA抗体はやはり陽性だった。過去にたくさんのA型肝炎抗体陽性で肝機能の数値の悪いフィリピン人を診てきた。かなり前にフィリピンに住んでいたころ、A型肝炎に罹患し、治癒した後も肝機能を表す数値が正常上限をわずかに超えるあたりで上がったり下がったりしていて、過去のA型肝炎による影響と考えていた。治療としてはs-GPTが急に上昇したり、100を超えると肝機能庇護剤を内服してもらい、次の検査では数値が落ち着いたとのを確認していて、あまり困ったケースはなかった。ただ、今回の彼女の数値はわずか一か月の間に急激に上昇していて、なにやらおかしい。そんな気がしてフィリピン人のスタッフから彼女に電話を入れてもらい、最近、フィリピンに帰国歴がないかどうか訊ねてもらったところ・・・今年の2月に一時帰国していた。その時に感染した可能性がかなり高い。肝機能庇護剤を内服し始めていて、2週間後に再度肝機能の数値を採血して確認するつもりであるが、HAのIgM抗体も採血してみるべきだろう。
 今日6月1日から診療報酬改定でてんやわんやになるだろう。患者側に説明したり、中でも高血圧や脂質異常症、糖尿病の人たちについては大変の極みだ。今まで適用されていた特定疾患管理料からこの3つが追い出され、ほぼ同じ点数を取るには新たに設けられた生活習慣病管理加算Uを適用しなければならない。そしてそのためには食事療法、内服治療、運動療法などについての治療計画書を作成、医師と患者がそれぞれそのシートにサインしなければならないのだ。ひな形の用紙はあるのだが、すべて日本語。外国人にはそれぞれ、この用紙の内容をかいつまんで説明したとしても、日本語の用紙にサインをしてもらわねばならない。厚労省にはこんな苦労はわかるまい。日本にたくさんの外国人患者がいれば、医療の現場で翻訳をめぐって混乱するなどということは頭の片隅にもないだろう。これが日本の外国人医療の現状であろう。だれかからなにかを言われないと気がつかないのだ。そして新たな生活習慣病管理加算Uに変更しないと医療費は特定疾患管理料を採用していた昨日までの半額となってしまう。特定疾患管理料は225点、生活習慣病管理加算Uは330点なので105点の値上げになると思ったら大間違い、廃止になる項目や生活習慣病Uを採用すると適用できなくなる項目があり、結局は10点のマイナス、値下げになる。驚き桃ノ木だ。世の中で増収の会社が続出し、春闘のベアがあがり、最低賃金が上がっていく中、医療や介護の世界は下がっていくのだから。
posted by AMDA IMIC at 07:56 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)