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2023年07月08日

令和5年7月8日土曜

 ぺルー人女性56歳、咳と痰があると来院。昨年、新型コロナに罹患したことがあり、カルテにその記載があった。新型コロナの抗原検査を行いたいと話すと、ええっまたあ!と言われた。結果は陽性。こんな症状でcovid 19 ですか?と驚いたように言う。ワクチン接種を受けていると、この程度の人もたくさんいますと答えた。
 ドミニカ人女性53歳、高血圧で通院中。初診からしばらくは信頼されていなかったのか、なにかにつけてやたらと質問が多く、「面倒な患者」の一人だったが、いつのころからか、笑顔で楽しく受診してくれるようになった。昨日もしばらくおしゃべりして帰って行った。
 フィリピン人女性52歳、県内の遠方から来院。クリニックの外に座り込んでいて具合が悪そう。発熱と呼吸器症状あり。どうしてこんな遠くまでやってきたのか?とフィリピン人スタッフが訊ねると、「みな、断られた」とのことだった。医療機関にいくつか問い合わせをしたが、診てもらえなかったということだろう。話しているうちに理由がわかってきた。発熱しているからという理由だけで断られたのではなさそうだということが・・・・英語はほぼ通じない。日本語もダメ、通じるのはタガログ語だけなのだ。この状態で、どうして中長期滞在のビザを持って生活しているのか、不思議に思うくらいだ。新型コロナの抗原検査で陽性。電車でやってきたと言う。五類だから、今は電車に乗っても構わないはずだが・・・人が少ない車両に乗って、マスクをしっかりしているようにと話した。こういうケース、やはり住居の近くで診てあげてほしい。
 午後になり、悲しい知らせ。昨年の秋に会社の健診で肺がんを疑われ、その後、確定診断となり、某病院で化学療法を受けていたフィリピン人男性が急に亡くなったのだという。奥さんも含めて一族、僕のクリニックを受診しているので知らせてきたのだろう。どういう組織型の肺がんかは知らないが、途中の経過や化学療法を受けていたことや僕のクリニックを高血圧で受診していたときのこと、そういうことを含めて考えると単なる扁平上皮癌や腺癌ではなかったのだろう。
 タイ人女性46歳、不眠や体調の悪さで受診、自分が経営している仕事のことを考えると寝られなくなるときがあり、睡眠不足になると胸が苦しくなるのだそうだ。胸部レントゲン、心電図では異常なし。とりあえず、眠剤とニトログリセリンのテープを処方してみた。彼女のレストランも新型コロナ流行の影響を大きく受け、客数が減り、経営にも四苦八苦していたようだ。気持ちがわからないではない。
posted by AMDA IMIC at 08:48 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)