雨が降って花粉症の人にとっては少しはすごしやすかったかもしれない28日。
ベトナム人男性26歳、肛門から出血ありとのことで来院。日本語はあまり得意ではなく、ベトナム人スタッフに連絡を取ろうとしたが、取れず。考えた挙句に久しぶりに35年前ごろにアジア福祉教育財団難民事業本部が作成したベトナム語医療用語集を用いて説明をした。インドシナ難民としてのベトナム人受け入れに際して作成したもので、カンボジア人受け入れのためのカンボジア語医療用語集やラオス人受け入れのためのラオス語医療用語集の作成には僕も協力した記憶がある。疾患は内痔核であった。この点はよく理解してくれた。さらに坐薬を処方するに際して、AMDA国際医療情報センター作成の服薬指導の本を用いて、坐薬の使い方、一日に何回、いつ使うかなどを説明した。
フィリピン人の32歳と31歳のご夫婦に幼児がふたり。いずれも前日からかなりの高熱と呼吸器症状あり。新型コロナとインフルエンザを検査。全員、A型インフルエンザであった。過去に同居家族の間で、ひとりは新型コロナに感染、ひとりはA型インフルエンザに感染という例があるので、両親がインフルエンザだからこどももそうだろうと決めつけるわけにはいかない。
ベルー人男性50歳、久しぶりに来院。埼玉県で働いていて、新型コロナが下火になってからは朝は5時起き、帰りは午後11時過ぎで、「休みなんか取れない、残業残業ね」とそれでも笑顔で話してくれた。経済的な心配はなくなってきたのだろう。
フィリピン人女性43歳、頭痛がすると来院。頭がもやもやするらしい。血圧を測定すると150/90と高い。なにやらバッグから取り出してきたので見ると、アムロジピン5mgだ。聞けば比較的近くの医療機関に通院しているらしい。その医療機関になぜ行かないのかと訊ねると、やはり言葉の問題であった。他の医療機関の患者を結果的に取ってしまうような行為はあまり好きではない。でもやむをえないのでピソプロロール2.5mgを追加で処方して土曜日に再診、採血もさせてもらうことにした。
悲しかったのは・・久しぶりに診療終了後に新型コロナのワクチン接種を行ったのだが・・・21人の予約があって、6人が何の連絡もなく来院しなかった。いわゆるすっぽかしだ。そして全員がフィリピン人。来てくれた15人の中にもフィリピン人が複数いるのだが、このような行為は偏見をうみかねない。残念だ。
昨日は第二回日本医師会外国人医療対策委員会が開催され、ひさしぶりにオンラインではなく、日医会館での委員会に出席した。
2023年03月30日
令和5年3月30日木曜
posted by AMDA IMIC at 08:42
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