近くの米軍キャンプからやってきたアフリカ系米国人女性71歳、初診が昨年の8月、高脂血症でアトルバスタチンを処方したのが9月、その後来院していない。事情を聞いたら米国に戻っていたとのこと。米国では同じ薬をもらっていたと薬瓶を見せてくれた。たしかにアトルバスタチンと印字された紙が貼ってあった。次回は採血させてほしいと頼み、1か月分の薬を処方、民間保険用の支払い証明書を作成して渡した。
タイ人女性59歳、先月の血液検査で中性脂肪が209だった。彼女はいつも中性脂肪が高い。タイ人には珍しい東北タイのイスラム教徒なので、豚肉を食べない代わりに牛カルビを食べまくる。酒はいけないはずだが、夜の仕事をしているので、生活のためにしかたないと酒を飲む。その割には健康については不安症に近い。すでにベザフィブラートを最大量使用しており、これ以上、増量することはできない。いつものように食事指導を厳しくしたが、たぶん効果はないだろう。
フィリピン人女性32歳とフィリピン人男性33歳のご夫婦、HIVの検査をしてほしいとやって来た。どうしてなのかをまず訊ねてみると・・・奥様の左の鼠径部になにかができていて、長く触ると痛くなるし、右側にできることもあるからだという。なるほど、それで性感染症を疑ったのだとわかった。いつから?と訊ねると昨年の11月からで、12月に他の医療機関でHIVの検査を受けて陰性だったが心配が続いているのだとも話してくれた。触ると柔らかい小さな腫瘤がある。触っても痛がることはない。細菌感染性ではないことだけはわかった。奥様がかなり神経質というか、神経症っぽくなっていることもわかった。奥様の検査を先行して行い、ご主人の検査は奥様の検査に異常があったときでよいのではないかと話して二人に納得してもらった。ご主人はあまりに奥様がいろいろと訴えるので、疲労困憊しきっていた。それで寝られないのだそうだ。HIV、梅毒、クラミジアの検査を行い、念のために肝機能、腎機能、末梢血と血液像などもオーダーしておこうと検査用紙に書き込んでいたところ、奥様から「悪性リンパ腫なども気になるので検査しておいてほしい」と声がかかった。まずは末梢血と血液像から診るのでちゃんと入っているよと答えたが・・・すべての結果が戻ってくる一週間と言う時間を彼女とご主人が待てるかどうか・・・心配になった。
新患のタイ人女性58歳、朝から頭がぼおっとして首が痛いのだという。かなり日本語は上手だが、肝心のところはタイ語のほうが安心するように見受けられた。少し気持ちが悪く、本人は風邪の引き始めではないかと言うのだが、呼吸器症状は何もない。血圧を測定すると一回目は170/100、二回目は150/100 日ごろは血圧が低いのだそうだ。とりあえずアムロジピンの5mgを処方し、仕事が休みだという今週の土曜日に朝食抜き、甘い飲み物抜きで来てもらい、症状に変化があるのかどうか、このままアムロジピンを処方すべきなのかどうかを判断し、肝機能、脂質代謝などの採血もさせてもらうことにした。
2023年03月28日
令和5年3月28日火曜
posted by AMDA IMIC at 08:35
| TrackBack(0)
| (カテゴリーなし)