• もっと見る

2023年03月16日

令和5年3月16日木曜

フィリピン人女性28歳、前日38.9度とのこと。下痢があり。呼吸器系症状がないことから急性感染性腸炎と診断。24時間を経て、解熱傾向にあり、飲水もできることから便培養や点滴はしない方針とした。内服薬を処方し、食事療法や家庭での過ごし方について説明した。
9時過ぎに近くの大学病院から連絡があった。短期の留学に来ている某北欧の女性20歳が高熱を出しているとのことで診てほしいとのことであった。すでに新型コロナとインフルエンザの抗原検査は陰性で体に発疹があるとの話だった。11時近くになり、担当の教員が付き添ってそれらしき女性がやってきた。発疹があるのでウィルス性疾患を疑い、小児科で診察したところ、頭部にまでひろがったかなりひどい水疱瘡とのことだった。症状に対する対症療法にならざるを得ない。聞けばワクチン接種は何も受けていないとのことであったが、米国やカナダ、オーストラリアに留学する場合はたとえ短期であっても過去のワクチン接種記録を詳細に記載することが求められるし、未接種の場合には接種を求められる。日本においてはすべての定期予防接種は任意である。ゆえに大学としては受け入れの際の予防接種については不問としているのかもしれないが、この方針は誤っていると思う。国の方針と留学受け入れの際の方針が同じである必要はないので。
アメリカ人男性65歳、頭痛で来院。14日の午後はたまたまフィリピン人スタッフがいなかった。その午前中に英語のネイティブスピーカーから電話の問い合わせがあった。いつもなら受付スタッフから「先生、英語の電話なので代わってください」と言われて、診療中にもかかわらず、患者をさしおいて電話で話すことになってしまうのだが・・・先月より事務職として雇用しているスタッフが米国の大学を卒業していて英語は流ちょうと聞いていたので、まかせてみたら・・・すばらしく上手だった。外国人が日本の医療機関を受診する際に問題となることの一つが、医師は英語が理解できても最初の関門である受付や事務が英語に対応できないということであると聞いていた。フィリピン人スタッフと彼女のおかげでこれはクリアできそうだ。ありがたい。
ベルー人女性44歳、呼吸器症状と37度台の発熱で来院。体を痛がっており、発熱の程度に比較して重症感は強い。新型コロナとインフルエンザの抗原検査を行ったところ、A型インフルエンザだった。
posted by AMDA IMIC at 11:19 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)