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2023年03月11日

令和5年3月11日土曜

午前の終わりにベルー人女性が息苦しいと窓口に来ていると連絡があった。外で待ってもらいますか? それとも中で待ってもらっていいですか?それとも呼吸器科に行ってもらいますか?と言われたが、発熱も咳や痰などの呼吸器症状もあまりないとのことなので、受け入れて中で待ってもらうことにした。緊急の内視鏡検査が入ってしまっていたので、待たせるのも気の毒と思い、隣の部屋の小児科にとりあえずの診察を頼んだ。内視鏡検査を終えて出てくると、看護師から喘息だったとの報告を受けた。そして患者は以前に来ていた〇〇君の母親だったと教えてくれた。〇〇君は来ているの?と聞くと、来ていると言う。僕の診察室に入ってくれるように話すと、まぎれもない〇〇君が母親と入って来た。僕の身長と同じぐらいになった〇〇君の肩を抱きしめた。彼と妹さんは小学校に入る前から当クリニックの小児科に通ってきていた。最後に会ったのが、彼が大学を卒業してすぐのころ。風の噂に結婚してお子さんが生まれたとは聞いていたが・・・二卵性の男女の双子だそうだ。にこにこした穏やかな話し方も以前とまったく変わらない。やさしい時間が流れた。
 フィリピン人男性68歳、肺がんを見つけて近くの公立病院に紹介状を書いてから1か月半。いまは放射線治療と経口の化学療法を受けているそうだ。元気でほっとした。
 フィリピン人男性51歳、高熱で来院。お子さんが数日前にインフルエンザとの診断を受けていて、フィリピン人の奥様も発熱しているという。インフルエンザの抗原検査はA型が陽性だった。いろいろと話しているうちに奥様は医療機関を受診していないことがわかった。理由を尋ねると、仕事をやめて加入していた公的保険も使えなくなっているからだそうだ。このような場合、すぐに国保に加入するか、次の仕事場の社保に加入しなければならない。そういう制度になっているはず。そうでないと今回のように、「保険がないから受診しない」ということになりかねない。保険についてフィリピン人スタッフを入れて説明したが、理解してすぐに加入してくれるかどうか・・・・彼に処方した薬を二人で分けて内服するような気がしてならない。
 タイ人女性51歳、発熱で診療が終わる直前に来院。咳も痰もあり。新型コロナの抗原検査もインフルエンザの抗原検査も陰性だった。陰性とわかってから診察室に入ってもらい、結果を説明しながら処方を書いていたら・・・クンモウとタイ語で話し始めた。普段から高血圧があり、その薬も今後、僕のところで処方してほしいと言う。取り出してきた薬はアムロジピンの5mgだった。同じような処方し、次回は禁食で採血をさせてほしい旨、タイ語で説明した。
 小児科を加えた外国人患者は20人を超えていた。
posted by AMDA IMIC at 09:23 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)