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2023年03月02日

令和5年3月2日木曜

昨日は休診日の水曜日。であったが、朝からクリニックにやって来た。そういえば、新型コロナの感染が広がったこの2年半、PCR検査の結果を患者に伝えるため、水曜も日曜も早朝にクリニックにやってきて、検査会社からの通知を待って、その結果を電話で伝えてきた。さらに陽性者を確認した際は、当日のうちに保健所にFAXで届けなければならないので、遠方に出かけるときも発生届をかばんに忍ばせていた。少し早いかもしれないが、あの生活を振り返ると、感慨深い。
 昨日の水曜日にクリニックにやってきた理由は政府が3月末までにと罰則付きの期限を設けられているオンライン資格確認システムの設置に立ち会うためだ。まずはIDやパスワードを事前に申請して手元に確保し、業者と交渉して工事の日を決め・・・・なにしろ、すべきことが多すぎて混乱してしまう。午前8時20分にクリニックに到着、事務の責任者も40分ごろに到着、工事の業者は9時20分ごろにやって来た。そして工事終了までは2時間以上、かかったと思う。12時ごろになってようやく終了したとのことで、僕のマイナンバーカードを用いてOKかどうかのテストを行った。そのテストも無事に終わったのだが・・・ここで気がついた。マイナンバーカードの読み取り器械は患者が自分の方向からカードを差し込むようになっている。差し込んだ後に、次々と質問に答えていかねばならないのだが・・・これがすべて日本語表記だった。業者に訊ねても英語表記などはないそうだ。またしても失望。このように新しいシステムを考案した場合、日本語が読めない書けない人はどのようにこの制度を利用できるのか、制度からこぼれることはないのか、考案する立場の側の人たちにはよくよく考えてほしいし、考えねばならない義務がある。日本における中長期の外国人在留者、すなわち住民基本台帳に掲載され、在留カードを持ち、日本人同様に税金を支払っている外国人はすでに我が国総人口の3%を超えている。この3%の人についてはわが国が世界人権条約や難民条約を批准したことにより、医療や福祉は内外平等原則が適用され、担保されていなければならない。制度上は適用されていても、日本語の読み書きができない人が日本人同様に利用できないものであるなら、それは「平等」ではないだろう。
posted by AMDA IMIC at 07:57 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)