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2023年01月13日

令和5年1月13日金曜

タイ人女性49歳、年間に1回から2回、風邪ひき程度で来院したことがあるが・・・ほぼ日本語は話せず、病状の説明を行っても恐怖感が先に来るようで、理解力がかなり低い。その彼女が一か月ほど前から肩から頭にかけて痛いとやってきた。こういう病院嫌い、医者嫌いの人が医療機関にやってくるということは耐えられないからで、気をつけて診なければならないのだが・・・まず血圧を測定すると180/120、これでは頭も痛いし、肩もはるだろう。タイ語で高血圧であること、内服薬が必要なこと、内服して血圧が下がっても内服をやめるとまた上がってしまうのでやめないこと、内服薬の処方は10日分で、次はタイ語の通訳が勤務している21日の土曜日に来ること、その時には採血をするので食べずに来ることなどを話した。彼女の場合は心配が強く、毎週土曜日にはタイ語のスタッフが勤務しているのでそのときに診察した方がよいと判断したからだ。
 ドミニカ人女性56歳、はじめは高血圧、昨年からは糖尿病でも診察しているのだが、この2か月で8キロも痩せたという。たしかに顔が一回り小さくなっている。糖尿病のデーターは落ち着いており、糖尿病が悪化しての体重減少とは思えない。心窩部と背部に痛みがあるとのことなので、胃疾患と膵疾患を疑った。午後から緊急で上部消化管の内視鏡検査を行ったが、まったく異常なし。すぐに近くの公立病院に腹部CTスキャンをお願いし、採血の項目にCA19-9を加えた。
 20台のベトナム人実習生の男性二人が勤務先の日本人女性に引率されてやってきた。一人は軽度の発熱と咽頭痛。もう1人は体がだるい程度で同じ部屋に住んでいるから連れてきたとのこと。後者の男性についてはこんな程度でも検査すべきなのかと迷いながらも2人同時に抗原検査を行った。こういうのを社会的適応と言うのかなどと自問自答しながら・・・
すると二人とも即陽性反応が出た。そして後者の男性の方がかなり反応が強い。これだからうっかり発熱がなければ、とか言えない。引率してきた日本人の女性も濃厚接触となってしまった。聞けばまだ同じアパートか宿舎にベトナム人実習生が4人か5人いるという。彼らに感染が及ばないことを願うばかりだ。
posted by AMDAcenter at 09:30 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)