• もっと見る

2022年12月24日

令和4年12月24日土曜

またまた帰国のためのPCR検査で陽性者。23日の午後、29歳女性、アフリカ東海岸の国の女性、アフリカ人の男性といっしょに来院。ペアでいっしょに帰国するのかと思ったら、女性だけが帰国のためのPCR検査を受けるとのこと。男性はただの付き添いではないが、日本から出国はしないらしい。もともとが英語を話す国ではないが、英語でコミュニケーションが取れた。PCR検査の結果が出てから、その場で英文書類を書くのは時間的に困難なので、検査の前に英文書類を作成しておくのだが、パスポートの提示を求めたら別の紙を出してきた。パスポートは期限が切れてしまっていて、大使館でパスポートに変わる一時的な証明書を発行してもらってきて、そのコピーだとのこと、このように仕事をしていると人が悪くなってしまうというか、万が一のトラブルを避けようとする意志が働く。コピーではなく、実物を見せてほしいと頼むとバッグの奥から出してみせてくれた。これはどういうことなのか、よおく考えてみた。パスポートの有効期限が切れただけで、日本の在留期間が過ぎたわけではない。だから不法滞在というわけでもない。通常の手順で帰国できるはずである。
PCR検査を行った後に、明日24日の英文書類を取りに来てほしいこと、そして万が一、結果が陽性ならわかり次第、電話をすると話した。ちょうど2週間前にガーナに帰国するご夫婦の奥様だけが陽性だったという一件があったので、無症状での陽性もあるのですよと説明しておいた。すると、付き添いの男性が、陽性で帰れなくなったら、もう少しいっしょにいられるから俺はそっちのほうがいいよと笑いながら冗談を飛ばし、彼女はというと、またそんなこと言ってと笑って応じていたのだが・・・・
 今日24日、朝の7時半に検査会社からラインで緊急報告があった。彼女のPCR検査について再検したが、まちがいなく陽性だという報告であった。このクリニックからはかなり遠い県西部に住んでいるという彼女にすぐに電話、遅くなると、受け取りにこちらに向かってしまうのではないかと心配しながら、電話の呼び出し音を聞いていたが・・・しばらくしてハローという眠そうな彼女の声が聞こえた。結果が陽性であること、再検が済んでいて確定診断であることを告げると、涙声が聞こえてきた。飛行機に搭乗するのは明日25日だということを聞き出し、飛行機会社にすぐに連絡を取ってキャンセルするように話した。すると、帰れないと嗚咽のように泣き続ける声が響いた。かなり大きな声で、COVID-19の感染で搭乗できない場合はキャンセル料金や振り替え便のお金はかからないはずだから早く連絡を取るように、そしてそのためには陽性だという証明書が必要になるかもしれないので、昨日同伴していた男性に取りに来てもらえるように伝えた。少し落ち着いたようなので、ではいつ帰れるかの振り替え便の日程についてなど詳細は、9時を過ぎたらフィリピン人スタッフから連絡を入れて聞くと話して電話を切った。
posted by AMDA IMIC at 12:27 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)