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2022年11月01日

令和4年11月1日火曜

フィリピン人女性51歳、会社の検診でひっかかった項目があると持ってきた。大きな問題ではなく、いつもの高血圧の診察をしようとカルテを見ると、3週間前に本人の希望で2か月分の処方がしてある。正確にいうと診察と処方の記録がカルテに記載されている。本人にまだ5週間分の薬があるはずで、診療報酬制度の点からまだ処方はできないと話したら・・・前回は薬をもらっていないと言う。カルテにとくに取り消したとは書いてはないが、あまりに本人が真剣に話すものだからそうだったかなあと思いながら処方を書いた。しばらくして近くの調剤薬局から電話があった。やはり3週間前に2か月分の処方を書いており、今の時点で2か月分の処方を書くと保険診療上、レセプト審査でひっかかる可能性が高いということなので、1か月分に縮めて処方した。もらった薬がまだあるかないかなどだれでも覚えているはず。なぜ、彼女が前回はもらっていないと真顔で主張して譲らなかったのか、不思議だ。調べればすぐにわかることなので。僕の推理はこうだ。会社の検診でひっかかった項目があり、不安になってやってきた、来たついでにまた処方してもらえれば、次回の診察がずっと先になるので楽だと・・・・たぶん、日本の保険診療上のルールを知らないためだろう。悪気はなかったと信じたい。
 タイ人女性58歳、10月28日にいつもの診療で来院している。10月29日にいっしょに食事をした友人が昨日発熱し、新型コロナに罹患していると診断されたと不安げに訴える。彼女の症状は咳と咽頭痛、発熱はなし。外見はいたって元気そう。気候も寒くなり、単なる風邪も流行ってきている。まあ違うだろうが検査だけはしておこうと抗原検査を行ったところ・・・すぐに陽性反応が出た。それからが大変。かなり不安そうな彼女に説明、自分で登録するようにと話すと「言葉がわからないからできない」と強く言われた。そうだろう、日本人でもなんとかこなす登録を日本語がわからない外国人がスムースに行えるわけがない。再度言いたいことは・・・新たな制度をつくることはいい、しかし、その制度が極めて重要なものであるなら、日本語が理解できない外国人でも利用可能なのかどうか、そういう検証をしてから開始しているのだろうか? 制度を作っている側の人々に問いたい。難しい言葉で表現するなら、このような一つ一つが外国人の人権に配慮しているかどうかとして問われるのだということを。多文化共生の研修はいまや、どこの市町村でも行っているのではないか? 頭で習ったことは単なる研修、学習として片づけられ、実践に結び付かない。これでは意味がないだろう。
posted by AMDAcenter at 08:18 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)