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2022年10月01日

令和4年10月1日土曜

フィリピン人男性34歳男性、この一か月ぐらい喉が渇くと来院。この時点で糖尿病を考えた。診察室で話を聞くと、尿量が多い、たくさん出るという。体重は同期間で5キロほど減少しているとのこと。もし糖尿病だとしたらかなりの重症なはずだ。糖尿病は隣の診察室で診ているので、診察を依頼。血糖値を測定したら450を超えていた。聞けば一家の中に複数、糖尿病に罹患している人がいると話していたそうだ。日本の白米がおいしいそうで、朝、昼、夜と毎回三杯のごはんを食べていると話していた。フィリピン人の患者からは日本の米はおいしい、だから太るという声をよく聞かされる。噛めば噛むほど甘くておいしいのだそうだ。お米農家が聞けば、うれし涙を流すだろうが、なんでもそうだが、過ぎるとこのようになりかねない。フィリピン人女性42歳、かなり日本語は上手。脂質代謝異常について次回は採血するからごはんを食べてこないでねと話したら・・・・パンを食べてきた。これは笑い話のようだが、笑えない話。「食事をしないで空腹で来てね」という意味で「ごはんを食べずに来てね」と話した僕がいけない。40年近く前の話だが・・・栃木県の某農協の病院に大学から派遣されて勤務していた時のこと、高齢の女性に「次はごはんを食べないで来てね」と話したら、当日「先生がごはんを食べてはいけないと言うので、そばを食べてきた」と言われて、怒るに怒れない、自分の説明の愚かさに気がつかされたことがあった。日本人でもこんなことがあるのだから、外国人であれば当然、ありうる。通訳がいようがいまいが、なぜ、空腹で来てほしいのかという理由を説明すれば必ず相手もわかってくれるはず。
posted by AMDA IMIC at 08:33 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)