2021年10月11日
令和3年10月11日月曜
10 日の日曜日、午後1時から4時まで市の新型コロナワクチンの集団接種に接種する側として依頼されていたので、20分ほど前には会場に到着するよう、出かけた。9月は日曜と休診日の水曜で計4回、10月も3回、依頼されている。会場に到着すると、まだあまり人のいない受付に南西アジアからの外国人とおぼしきご夫婦と小さなお子さんがいて、そのうちのご主人が受付のスタッフになにごとかを訴えて、不穏な空気が流れていた。受付のスタッフは英語が全くわからないようで当惑しているように見えたので、ご主人に声をかけてみた。すると・・・一家は7月にバングラデシュから入国、市内に住んでいるそうで、奥様のワクチン接種が今日であると思い、やってきたのだという。見せてくれたバングラからの英文書類によると奥様はすでにバングラで一回目の接種を受けていた。時期的には早く接種してあげたほうがいいのだが・・・接種に必要な接種券を持っているかと訊ねると「ない」という返事。でも市のコールセンターに電話して今日接種と言われたと強い調子で訴える。ご主人には接種券がなければ今日の接種は原則的にはできないことを伝える一方、受付のスタッフにはコールセンターの対応を伝えて、詳細を調べてもらうことにした。しばらくしてわかったことは市のコールセンターでは英語が理解できず、説明をするために今日来てほしいと話したらしいこと、また接種券の発行は今日はできず、明日以降になるということだった。受付スタッフが彼らをどこかに誘導し、僕は接種を開始した。1時間ほどして全体を管轄する市のスタッフが丁重な言葉でちょっと来ていただけますか?と話しかけてきた。接種を中断して行ってみると先程のバングラの家族がいた。話の内容を確認してほしいという。接種券は明日発行ということで、受け取りに来てもらってもいいが、郵送でもいいとのこと。ご主人から奥様がこどもの世話で忙しいので、郵送してほしいという言葉があった。接種券が届いたら、再度コールセンターで集団接種を申し込むか、あるいは僕のクリニックでもいつでも接種できることを伝えた。納得して帰ってくれた。このケースは7月に市に転入してきたという特殊なケースではあるが、日本語があまり上手ではない外国人にとって、市のコールセンターを通しての予約がいかに大変であるかを示す一例であった。僕がいなかったら、どうなったのだろう?
posted by AMDA IMIC at 10:33
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