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2021年06月18日

令和3年6月18日金曜

フィリピン人男性56歳、数日前に大和市の各種がん検診、特定健診を受けた。その結果・・
便潜血反応が一日目に相当、高い数字、専門医を紹介した。胃がん検診の内視鏡検査、肺がん検診は問題なし。特定健診で尿酸値が8.8、中性脂肪が472、すごい数字。血圧は150/100、聞けば一人で住むようになり、仕事がない日は朝からお酒を飲んでいるという。尿酸値が高くなったり、中性脂肪が高くなると、どのような病気になりやすいのかをまず話し、食事療法について話し、お酒は尿酸値を上げるのでやめるように説得した。そして降圧剤、尿酸を下げるFebuxsostat, 中性脂肪を下げるBezafibrateを処方した。さらに追加項目のPSAの値が6.5、前年をみると3.4だった。これについては近くの公立病院の泌尿器科を紹介した。彼の場合、がん検診、特定健診のメリットを目いっぱい使ったと考えてよいだろう。中国人男性49歳、名前を呼んだら日本語が中途半端にわかる同国人の奥さんが入って来て、本人はまだ来ていないという。以前にも中性脂肪が高く、血液検査をしてほしいが、朝、バナナを一本食べたとのこと。「だいじょうぶ?できるか?」と聞かれてもだいじょうぶとも言えないが、このチャンスを逃がすと採血する機会もなくなると思い、いいよと話した。彼が来て採血して終わろうとすると検尿はしなくていいか?と奥さんが言う。なぜ?検尿と思ったが、本人が腰が痛いと話していたのを思い出し、痛みの場所を尋ねると、腰より少し上部、叩くと響くようだ。もしやと思って検尿をすると潜血反応は陽性、腎結石の可能性あり、それなら専門医を紹介しなくてはと思い、病名を紙に書いて話すと、紙を見ながら「10年前にあった」とのこと。早く言ってよと言いたくなる。この間、日本語のわからないご主人は一言も話さない。「ここしか知らない」という奥さんにこれは僕の専門外だという説明をして近くの公立病院の泌尿器科に紹介した。夕方、ワクチン接種も終わり、帰り支度をしていた5時半ごろ、職員通用のドアのベルが鳴った。出てみるとペル―人らしい若い女性が立っている。どうしたのか?と尋ねると、明日の7時に飛行機に乗るのでPCR検査・・・と言いかける。この時間からPCR検査はできないよと伝えると、「もう受けた」と答える。よくよく顔を見ると15日に帰国のために一家3人でPCR検査と英文書類の作成のために訪れた一家の10台の娘さんだった。あれほど朝の9時にはできているよ、夕方は4時半までには来てね」と話しておいたのに・・たまたまワクチン接種が診察終了の5時から始まるので、残ってはいたが、いつもならもういない時間だ。もし、いなかったら英文診断書は入手できなかったろうし、翌日朝の7時の飛行機には乗れないということになったろう。こういうケースは信じられない。外国人みんながそうというわけではないが、時間にルーズなのは外国人患者に多いというのは事実だ。怖いのはワクチン接種を予約していて、こういうルーズな人が現れること。その場になって代わりに接種する人を必死で探さなければならない。探せなければV-sysで厚労省になぜ一人分を無駄にしたのか、報告をしなければならないから。
posted by AMDA IMIC at 09:48 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)