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2020年09月28日

令和2年9月28日月曜

菅新内閣では河野太郎氏が行政改革大臣に就任、さっそく縦割り行政の弊害に挑んでいるが・・・全国規模ではなくても、狭い地域で取り上げても、行政にとって何が一番大事といえば、その判断基準は市民のためになるかどうかではないだろうか。僕が大和市医師会長に就任したのが9年前。それから近隣の医師会長に各市の健康事業の相互乗り入れを提案、実現のために奔走してきた。最初に相互乗り入れの必要性を感じたのは外国人の人たちを診療していてのことである。通常の診察には僕のクリニックにやってきても、特定健診や予防接種は当該市との契約がないことから僕のクリニックで受けることができず、言葉が通じない、通ったことがない当該市内の医療機関で不安を抱えて受けるしか方法がなかった。予防接種は日ごろから診ている かかりつけ医で行うのが理想だ。患者のアレルギーなどの情報も知っているからだ。特定健診等については日本語が得意ではない人は問診を埋めることさえできない。そこで会長に就任早々から相互乗り入れを提案したのだが、外国人医療を持ち出すと、僕自身のクリニックの経営のためと思われかねないとの心配はしていた。その後、気がついたのはとくに予防接種の相互乗り入れはお子さんがいつも受診している市外のかかりつけ医で行うことができ、さらに仕事場が市外にある場合、仕事場の近くでも受けられるなど、母親、とくに働く母親にとっても極めて大切なことであるということだ。今や、日本は少子高齢化で労働人口は減るばかり、女性のさらなる社会参加は社会の要請でもあり、それを可能にする一助であるといえばわかりやすい。僕のクリニックでは大和市と接している綾瀬市民は同市の定期予防接種、インフルエンザ予防接種、国保特定健診、長寿健診を受けることができる。座間市民は定期予防接種、乳幼児の8カ月児検診、1歳6カ月児検診を受けることができる。また10月1日から海老名市民は子宮頸がんワクチンを除く定期予防接種を受けることができる。ここまで来るのに9年の月日が流れた。しかし、どうして市によってこのように対応が異なるのか、これも不思議だが・・・市役所の言い分は公式には言わないまでも、市民の税金で行うものは市内の医療機関にお金を落としたいという理由が一番だということだ。非公式には何度も耳にした。こういう発想は実にお役人らしい。ゆえに相互乗り入れは市民の利便性を第一に考えた結果ではなく、市内の医療機関で行えないきれない事業についてだけは市外の医療機関にお願いするというスタンスなのだ。かかりつけ医が市外にいようと言葉の通じる医療機関が市内にあろうとなかろうと、そういうことなのである。医師会長となって5期目、通算10年の任期を来年の5月に迎えることになる。医師会のトップダウンの体質をフルに活用してがんばって行政の壁に穴をあけてきたと珍しく僕自身で自分を評価したい。県内でも、いやたぶん、日本国内でもまれにみるこの県央地域4市の相互乗り入れ、そのばらばらな内容を任期が切れる前にもう少し前進させたい。各市の担当部署にとっては相互乗り入れは同市の事業の説明、支払いの問題などややこしく煩雑になることは十分に理解している。それでも市民のためにがんばってほしい。いつか、僕が医師として引退する前に日本全国、同一予防接種が同一問診票で行われる、そういう姿を見てみたい。
posted by AMDAcenter at 07:55 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)