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2020年04月21日

令和2年4月21日火曜

ネパール人男性22歳、やはり自室に戻ると胸が苦しくなるという。やむをえず、近くの公立病院の内科にお願いすることにした。タイ人女性28歳、県内西部の某市から来院。連絡先がホテルになっていた。観光で帰れなくなったのか、ホテルで働いていたが、タイ人観光客が来なくなり、帰国を決断したのか、帰国するよう説得されたのか・・・いずれにしても帰国に際して飛行機に乗るための英文の診断書が必要と来院。来院時、受付で英語で話していたらしい。診察室の椅子に座ってから僕がタイ語で話しかけると、目がまん丸になり、タイ語で「タイ語、できるんですねえ、うれしい」と。それからずっとタイ語で会話しながらよもやま話をした。今、バンコク市内の彼女が住んでいるオンヌットも生まれ育ったシェーンワッタナーもよく知っていて、彼女もにこにこ、でも唖然とした顔をしていた。その直後に中国人の若い夫婦が来院。ご主人が発熱していて、受診していいか?と連絡があったのが1時間前。38度を超える発熱がこの5日ぐらい続いているそうで、熱を記録したメモを見せてくれた。咳はごくまれに、痰はなく、鼻水ものどの痛みもないという。はたと考えてしまった。本人たちも新型コロナが心配だと言うが、発熱以外の症状が乏しい。採血してみるとCRPが少し上昇していて、ウィルスの感染としてはなにか変。男性なので腎盂炎ということはないと思うし、腎盂炎ならもっと激しく発熱するはず・・・患者であるご主人が「げっぷみたいになにかが上がってくる」と話し始めて、もしやと思い、この一週間、下痢がないかどうか尋ねてみた。すると奥様のほうが「下痢って便が水のようになること?」と逆に質問してきた。そうと答えると、それならありましたとのこと、細菌性の急性感染性胃腸炎ならすべてが一致する。ビオスリーやアセトアミノフェンなど処方しながら、昨日は何を食べたの?と訊ねると、奥様から間髪を入れずに「ビーフ」との返答。元気がないから栄養を付けてあげようと思ったそうだ。こりゃ食事療法についても説明をしなくては・・と思い、水分補給も含めて話しておいた。
posted by AMDA IMIC at 08:47 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)