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2020年02月18日

令和2年2月18日火曜

フィリピン人女性46歳、高血圧で通院中。次回、採血させてもらおうと「ごはんを食べないで来てね」と話したら、「おかずはいいの?パンはいいの? 先生」と言われた。漫才やコントではなく、本気の話。相手が日本語をそれなりに話せ、理解できる場合にこういうことになる。もし日本語が全く話せなければ英語で「何も食べて来ないで」というか、英語が話せない場合はフィリピン人スタッフに何も食べてこないようにとタガログ語で説明してもらう。きのうのようにフィリピン人スタッフは小児科で通訳している場合、それなりに日本語で診察ができる相手のとき・・・・それでも難しい単語は避けて話すので「食事」という単語は使わずに「ごはんを食べないで」と話してしまったところが、冒頭のような会話になったのである。気をつけなければいけない。慣れという油断は禁物だ。診察時間が終了する5時に女の子を連れたフィリピン人女性が飛び込んできた。「血圧が180ぐらいある、数日後に会社の検診があるので下げてほしい」と言う。検診でひっかかると医療機関に行けと言われ、行かないと何度も何度も行くように催促される。そういうことがいやなのだろうとカルテを出してみたら、1年前に来院歴がある。その時も血圧が190/110で、降圧剤をまずは10日分処方したのに、その後全く来院していない。ある意味、確信犯だ。再度、降圧剤を処方しながら「こんな小さな子がいるのに、倒れたらだれが面倒みるの? フィリピンの家族にお金を送れないどころじゃないよ」と説教してしまった。新型肺炎の広がりに伴い、厚労省は医療機関にいつ行くべきか等、受け付ける相談センターをオープンしたとテレビで報道していた。見ていたら、詳しくは厚労省のホームページから・・とアナウンサーが話していた。いつも思うのだが、どうして直接、相談センターの電話番号を教えないのだろう。テロップで流せばいいのに。だれもがインターネットを使えるわけではない。とくに高齢者はインターネットの検索もスマホでの検索も苦手だ。しかも、外国語対応はできているのか?
このように事業を展開するとき、新型肺炎の罹患に関しては年齢も国籍も関係がないのだから、公の仕事としては日本に住んでいるすべての人に情報が届くよう、全ての人が情報にアクセスできるような方法を考え、実践することが求められる。今回のように厚労省のホームページから探してくれというのでは、高齢者や日本語が話せない、読めない外国人は省かれてしまう。
posted by AMDA IMIC at 09:18 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)