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2019年07月08日

令和元年7月8日月曜

韓国人女性54歳、いつもとちがって深刻な顔でやってきた。開口一番「若い時に韓国でつらいことがあって、今ね、死にたくないの」と言う。はっ?という感じで聞いていたが、「なぜ?」と問うと「胸が痛い、ここもこっちも痛い」と訴える。痛いところを見せて?というと恥ずかしそうな顔をしていて・・そこで気がついた。乳がんを心配していたのだ。一般的にいえば「痛い」という乳がんはないよと声をかけつつ、ベッドに寝てもらって触診したが、何もなかった。開業するまで乳がんの手術も行っていたし、乳がん検診事業にも参加していたので・・・というわけではないが、まちがいはないと思う。そう、話すと急にほっとしたような顔になった。胃がん検診の内視鏡検査も早く行いたいというので、午後に行うこととした。メキシコ人女性34歳、故国で甲状腺機能亢進症の治療を受け、逆に機能低下となってしまい、現地の医師からチラジン100㎍を毎日内服するように指示を受けたが、自分で75㎍にしている、ホルモン状況はどうだろう?と相談されて、一週間前に採血した結果・・・TSHが極めて低下していてFT3がやや高値であった。説明して、50㎍でいいのではないかとアドバイスした。木曜日から関東地方の某国立大学の医学生が実習で来院。土曜まで3日間通ってくれた。診療のときの患者への声掛けや態度を見ていて、すがすがしさを感じた。ほっとしたというべきか、老兵となって去ったのちに続く世代に光を見たような気持。うれしかった。
posted by AMDA IMIC at 09:00 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)