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2019年05月21日

令和元年5月21日火曜

お昼直前になり、ラオス人男性35歳、県内遠方より来院。母親に見覚えがあった。昔、僕がインドシナ難民大和定住促進センターの嘱託医であったころにセンターに入所して来た一家だ。だれに聞いたのか、34年という年月を経ても、インドシナ難民出身者がなにかの時に覚えていてくれて頼って来てくれる。うれしい。彼自身はアルコールによる肝硬変で吐血歴もあり、県内の某大学を受診中という。きょうは点滴をしてほしいと言うのだが、病状も何も把握できず、どうしていいのかがわからない。詳しく話を聞いていくと大学病院には半年に一回通院しているとのことで内服薬もないようだとわかった。体調が悪い、だるいというので脱水のためと考え、通常の点滴だけを行った。彼の住んでいるところからこのクリニックまでたぶん車で1時間近くかかる。定期的にやってくるには遠い距離だ。そして彼の点滴を始めた12時数分前にやってきたパキスタン人男性44歳、初めての来院。めまいと気持ちの悪さと頭の中になにか痛みがあると言う。すでに数件の医療機関を受診していて、神経内科ではMRIも撮影していて異常なしとの診断、耳鼻科も受診、処方されていた薬をみるとめまいの薬、そして安定剤、睡眠導入剤を始めとして数種類あり、これでは何がなんだかわからない。英語でまくしたてるので、しばらく話を聞いていて、こちらがまとめ役になってしまう。こういう専門医を受診していてよくならずに来院したというケースは頭が痛い。専門医のほうがその専門分野について僕より知識があるのは疑う余地がないからだ。パキスタン人の友達に僕のクリニックに行くようにと勧められたそうだが、その友達がうらめしい。話を聞いていくと耳鳴りもあることがわかった。症状的にはメニエールに近い気がした。とくに発展途上国からの患者に多いのは、症状をうまく整理して話せない人が少なくなく、この患者の場合もそれに近いうえに、英語でまくしたてるので、専門医であってもうまくコミュニケーションが取れなかった可能性がある。とりあえず、メニエールの薬を2週間分だけ処方、以前の処方薬は寝られなくて処方してもらったという睡眠導入剤以外は一度止めてくれるように話した。気がついたら12時を30分以上過ぎていた。
posted by AMDAcenter at 09:15 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)