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2019年05月13日

令和元年5月13日月曜

八王子市からやってきたペル―人男性54歳、話がややこしい。おまけに日本語は・・話せるが簡単なあいさつのみ。土曜日はカルテの大行列ができるほどだったが、たまたま数人後に日系ペル―人の女性が来ていたようなので、また本人とこの女性が待合室で話していたという職員の話もあり、患者の許可をもらって彼女に通訳をお願いした。ときどき熱いものが胃からあがってくるそうで、内視鏡検査で逆流性食道炎と診断されたのが半年前。でも薬はもらわなかったとのこと。ちょっと不思議だ、今回は数日前から胃のあたり、おへその周りに不快感、痛みがあり、その痛みは疝痛、さらに下痢があったが、今は軟便とのこと。現在の状況としては急性感染性腸炎なのだと思う。以前に逆流性食道炎と診断されたことで、混乱しているのではないかと考えた。この場合、まずは感染性腸炎の治療をすべきと思い、薬を処方するとともに食事療法について話した。問題は逆流性食道炎の件、どうして診断した医療機関で「放置」したのか理由がわからない。推察するに軽微だったということなのか?
これでようすを見てまた来てね・・というには八王子は遠すぎる。僕のクリニックから電車で八王子駅まで行くのに1時間はかかる。やはり、外国人も日本人同様、住居の近くで診てさしあげるような制度が原則大切だと思う。
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令和元年5月11日土曜

インド人男性58歳、日本にいる妻子に会うために定期的に「通い婚」を続けているという。来日して3日目、腹痛と腹鳴で来院。腹痛は上腹部から下腹部にかけて、強弱のある痛みで発熱はない。軽度に軟便とのこと。急性感染性胃腸炎だろうと思い、問診をしていくうちに「ドクター、インドの主治医に連絡したら急性腸炎じゃないか?と言われたのですが・・」という。はい、その通りと思いますと答えると・・・続けて紙を取り出して読んでくれとのこと。そこには抗生物質の名前と組み合わせが数種類、書いてあった。さらにメトロニダゾールという抗原虫薬まで書いてある。インドシナ難民がタイのキャンプから大和定住促進センターに入所した際、検便を行うと多種類の寄生虫、原虫がいて、メトロニダゾールを使ったことを思い出した。やはり、インドという国は日本とは感染症の種類も医師の診療的感覚もちがうのだと再認識した。とくに重症感もなく、発熱もなく、抗生物質はとくに必要ないことを丁寧に話すと「わかった、ドクター、ではまかせます」と言ってくれたので消化を助けるビフィズス菌製剤と腹痛時のためのスコポラミンだけを処方し、高カロリーの食事だけはしばらく接種しないようにと話しておいた。ITで地球が狭くなると、ラインなどで簡単に母国の主治医にアクセスできるようになり、母国の主治医のアドバイスに従って・・・というか影響されて、主治医の指示通りの医療をしてくれと固執する人たちがいる。今回のケースでも感染症に対する考え方、その種類も国によって異なるし、ましてや健康保険を使っての医療となると検査、処方についても保険診療上の膨大な種類の制約がある。もちろんこんなことについて母国の主治医は知る由もなく、「こういう検査、治療をしてもらってくれ」あるいは「したほうがいいだろう」と一方的に言う。今回のように患者がこちらの説明に納得して任せてくれたらよいのだが・・母国の主治医の影響下にあってその指示に固執されると、「もっとも扱いにくい患者」ということになるだろう。過去のそういうケースは枚挙にいとまがない。僕は保険診療上の制約については「これは公的保険で安く医療を受ける上での法律であって、これを無視すると公的保険を管理する機関から医療機関にお金が降りなくなり、損失となるのだからできない、それはどこの医療機関でも同じだ」と話している。
posted by AMDAcenter at 10:01 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)