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2020年08月15日

令和2年8月15日土曜

昨日、ブログに書いた中国人男性、PCR検査の結果は陰性だった。朝8時半ごろ、検査会社から前日のPCR検査について結果の報告がある。その上で彼の携帯に電話、「陰性です」と話すと、声が柔らかくなっていくのがわかった。日本に住む外国人にとって、PCR検査を受けるということがいかに大変か、わかる気がする。日本人でさえ、わかりづらいのに・・・通常の疾患で言葉がわかる医療機関を探す以上に困難な理由は・・接触者・帰国者相談センターを通じて保険診療で検査を受ける場合はまずは@「地域の」医療機関を受診して、担当した医師が新型コロナを疑って、接触者・帰国者センターに電話してくれるかという壁、A接触者・帰国者センターに電話してくれたとして・・次に接触者・帰国者外来として指定された医療機関にPCRの行政検査が必要として検査の予約をしてくれるかどうかという壁、この二つの壁を超えなくてはならない。いずれも患者サイドの努力でどうなるというものではない。4月ごろから各地の医師会が発熱外来やPCR検査のための診療所を開設するという形で保険診療でのPCR検査を行うようになった。ただし、この場合も@の壁としてまずは地域の医療機関を受診、担当医が新型コロナの感染を疑って、上記のところにPCR検査を依頼してくれなければ受けられない。その際に医師が記入しなければならない書類が少なからずあり、日常診療しているとかなり煩わしい。残念なことにAの壁として、地域の医師の中には新型コロナの院内感染を怖がるあまり、このように診療から遠ざかろうという人たちもいる。こういうところを受診してしまったら検査にはまわしてもらえないだろう。保険診療でPCR検査を受ける三番目の方法は・・8月から大々的な医療機関の募集が始まった方法だ。具体的には通常の開業医を含む医療機関で行政検査としてのPCR検査を行うもので、今、地域の医療機関の希望を医師会に委託して厚労省と契約するという形で進められていて、事を急ぐ事案なので「医療機関が医師会に委託契約書を提出した時点で」保険診療が可能になる。問題はひとつ、風評被害を防ぐため、手上げした医療機関がどこであるかは公開されず、その医療機関が自ら公表しなければわからない仕組みになっていることだ。そういう条件で募集したのである。実際、僕が会長を務める大和市医師会でも20以上の医療機関が手上げしたようだが、実際には自らの医療機関では行っておらず、医師会が行っているPCR検査にまわしてくる医療機関も少なくないし、どこの医療機関が実際に行っているのかは全く把握できない状態だ。
 最後の方法は自費診療でPCR検査を受けることだが、まず金額が高い。自費診療なので医療機関によって費用が異なるが、診断書など不要で検査だけ・・というならたぶん4万から2万数千円の間というところだろう。海外へ赴任するとか、そういう理由なら受けることはやむをえないと思うが、自分がいま、感染しているかどうかを単純に知りたいというなら意味がないだろう。今日が陰性でもあしたからはわからないからだ。
posted by AMDA IMIC at 09:01 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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