フィリピン人男性57歳とフィリピン人女性50歳のご夫婦、同じ会社に勤務していて会社での検診の結果を持ってきた。ご主人は血糖値とコレステロールが高く、奥様は中性脂肪とコレステロールが高い。再検を行って会社からの用紙に記入しなければならないのだが、朝食を食べてきてしまったと言う。採血は一週間後の土曜日に行うことにして、帰ってもらおうとしたその時、ふと気になった。この会社の検診って空腹時に受けたのかどうかと・・・訊ねてみたら、「朝、食べて行った」と気軽な返事が返ってきた。以前にもフィリピン人で会社の検診のその朝、食べて行ってしまった人がいた。日本人の従業員は食べずに受けたわけだから、会社で聞いてはいたのだろうが忘れたのか、あるいは会社で言われた注意事項が日本語でわからなかったのか・・・訊ねてみてよかった。食後4時間での採血だったそうだ。フィリピン人女性37歳、体がだるく、動悸がするというが、計測すると頻脈ではない。念のために肝機能を調べようと採血を提案すると、急にそわそわしだした。顔に「怖い」と書いてある。そして採血時、看護師が手を触ると汗がぐっしょり。不測の事態に備えて、後ろから軽く支えつつ、採血は無事に終わった。藤沢市からやってきた初診のアメリカ人女性、単なる風邪ひき、こんなところまでやってきてもらって申し訳なく思った。外国人受け入れ拠点診療所に認定されると、このように周辺の広い地域からやってくることになるのだろうか。米軍基地で働いているというアメリカ人男性42歳、同じく初めての来院、皮膚がんなのかケラトーシスなのかの診断のために体の一部の皮膚を切除、病理学的組織診断は術後3週間でわかるという。日本の感覚では長すぎる。病理学診断のために標本を米軍関連の遠方まで送るのだろう、きっと。10日を経過して抜糸をしてもらったら傷が開いてしまったとのこと、包帯を外してもらうと、幅が2.5センチ以上に開いていて、両側の皮膚の下をはがして縫わないと再び離開してしまうだろうと判断した。まずは病理の結果によってはさらなる治療があるかもしれないので、それまでは傷をきれいにしておくことに専念し、
結果ががんではなくてケラトーシスなら形成外科に依頼しようと話して納得してもらった。
posted by AMDA IMIC at 09:20
|
TrackBack(0)
|
(カテゴリーなし)