ベトナム人女性60歳、一か月ぐらい前から胃が痛いと付き添って来た娘さんが言う。住まいは車で1時間ぐらいの遠方。相談できずにここまで来たのだろう。いろいろと症状を訴えるのだが、話が前後したり、理解がむずかしく、時間だけが経過していく。このような場合は僕は相手の話を遮り、まずは僕の質問に答えてほしいこと、質問があれば後で話を聞くからと話す。要するに話を整理するのだ。わかったことは食後に心窩部だけでなく、下腹部にも疝痛があり、下痢をしていることだった。過敏性腸症候群でも説明できるが、年齢から考えて、胃や大腸の進行がんで腹膜播種があるなんて場合も否定ができない。とりあえず、肝機能、腎機能、貧血の有無をチェックするために採血、過敏性腸症候群を想定した内服薬を処方、次回はベトナム人スタッフがいる土曜日に朝食を食べずに来てくれるように頼んだ。万が一、当日、内視鏡検査をなんてことに対応するために。
フィリピン人女性64歳、高血圧と脂質異常症、難治性逆流性食道炎で受診中。二か月分の薬を欲しがるが、いつもいい加減な通院になってしまう。今回は処方している薬の内、一種類だけ不要とのこと。聞けば内服していないからと・・・一番大切な薬だ。しかもほかの薬は内服し終えて数週間を経過している。いつもながらため息が出てしまう。きつく注意したが、いつものように「はい」という返事。ほんとえにわかってくれたのかどうか、たぶん、単なる返事なのだろう。
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