長年通院してきてくれているフィリピン人患者88歳、呼吸困難があるという。たしかに顔色が悪く、いつもとはまったくちがう。s-PO2を計測すると88しかない。付き添って来た親族のフィリピン人女性が話してくれた内容が二転三転してよくわからず・・・いろいろと話すのを止めて、こちらの質問に答えてくれた結果、わかったことは・・・しばらくフィリピンに帰っていた。8月の終わりごろ、呼吸困難になり、現地の病院に行ったところ、結核を疑われた。リファンピシンとイソニアジドの合剤を処方されたが、検査の結果は結核は陰性で、それでも処方薬は続けるようにと言われた。その後も息苦しさは変わらず。9月の前半に日本に戻って来た。息苦しさがあるので9月の後半に近くの国立病院機構の病院を受診、諸検査をしたが、医師はフィリピンでの処方薬は継続してよいと言ったとのこと、そして10月の第一週に再び、同病院で診察を受けたとのことだった。いつもの降圧剤も同病院で処方されていて、あわてて遠方の当クリニックまで親族が車で連れて来てくれた意味がわからない。急いで同病院の呼吸器科宛に情報提供書をしたためて行ってもらった。
アルゼンチン出身の娘58歳と母親80歳、母親のほうは親族訪問でやってきて娘が在留変更して日本に暮らせるように画策しているが、うまくいかないようだ。毎月か数か月ごとに入管に滞在を延長してもらっている。高血圧をはじめ、いくつか病気はあるのだが、医学的に在留資格を変更するに至る病状ではないと判断されている。その通りだ。すでに今回、来日して9か月近くになるのではないだろうか。インフルエンザのワクチン接種を勧めておいた。
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