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2024年08月15日

2024年8月15日木曜

 お盆の13日、近隣の医療機関の多くが夏季休暇で休診しているうえに、新型コロナの感染者が増えているため、パートのスタッフ一人が気を利かせて勤務に出てくれた。午前10時ぐらいまでは待合室もがらーんとしていたが、それから発熱者の対応等で多忙な一日だった。夕方5時までに拝見した総患者数は85人、そのうち、外国籍の患者は21人、ただし、小児科で国籍は日本だが、外国籍の母親や家族に説明しなければならない人たちがさらに8人。要するに「外国人医療」と呼ばれる人たちは全体の34%で、平日としては多い一日だった。本日、15日は都立の某病院から若手の医師が見学に来てくださる。患者にとっては医療機関などに縁がないほうが良いのは言うまでもないし、僕もそう願っているのだが、彼のような見学者がいる日には外国人患者がたくさん来てくれることを心の中で願ってしまう。
 韓国人女性61歳、長く高血圧で拝見している方で、僕が奥に新設した別の診察室で消化器関係の患者を拝見していたら、看護師が呼びに来た。僕の姿が見えないので、どうしたのか?と心配しているとのこと。待合室を廊下から覗いたら、彼女の姿が見えたので、手を振っておいた。
 フィリピン人男性41歳、発熱、軽い咽頭痛で来院。新型コロナ簡易抗原キットで陽性。かなり驚いていて、同居する父親や家族も発熱しているという。自宅に抗原キットがあるとのことで、検査を自分で行うようにと勧めた。あとでフィリピン人スタッフに連絡があり、全員陽性だったとのこと。前日まで仕事に出ていたそうで、新たな感染者を生み出していたかもしれない。
 フィリピン人女性46歳、腹痛で来院。軽い急性感染性腸炎と診断したが、血液検査もしてほしいとリクエストがあった。どうして?と訊ねると、兄が肝臓がんで死亡、父親は肝炎に罹患していたとのこと。彼女もB型肝炎またはC型肝炎に罹患している可能性があると判断し、肝機能およびHBs抗原とHCV抗体の項目をチェックした。
 この後、フィリピン人二人、ペルー人女性が1人、腰痛、臀部痛、そして大腿から末梢へ響く痛みで来院。座骨神経痛と診断し、鎮痛剤としてジフロフェナックの坐薬を処方した。聞けば3人とも仕事で重い物を抱えあげるらしく、労働環境を心配してしまった。
 フィリピン人スタッフがフィリピン人患者に訊ねたところ、やはりお盆休みに空いていたので来たと話していたそうだ。
posted by AMDA IMIC at 08:38 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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