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2024年08月03日

2024年8月3日土曜

  忘れないうちに・・・一昨日木曜日の夕方4時50分ごろ、高血圧、脂質異常症で通院しているフィリピン人男性が「薬だけ欲しい」とやってきたが、保険証を忘れたと言っている、どうしましょうか?と受付から連絡があった。その時に時計を見たので時間を正確に覚えている。53分ぐらいになっていたと思う。保険は社会保険ですと受付スタッフが教えてくれたと同時に、「まだ会社の就業時間まで数分ある、すぐに会社に電話して保険証が有効かどうかを確かめるように」と指示した。連絡した結果は・・・すでに退職していた。ということは今まで使用してきた保険証は使えないということだ。本人を問い詰めると、まったく悪びれずに仕事を変わったからという返事が返って来た。このまま彼のリクエストを受け入れて薬を処方していたら、2か月後にまちがいなくレセプトが査定されて返って来て、医療費は窓口負担分以外は支払われないという事態になってしまう。
 このようなケースは過去にも多数あって、調べると本国に帰国してしまったとか、転居して連絡がつかないとか、明らかな悪意を感じる。さらにやばいのは国保に加入していた時だ。
国保を発行したはずの市町村の担当窓口に電話して、本人が現在、国保に加入しているかどうかを確認しようとしても、市町村の側がプライバシーの侵害になるからと教えてくれないのだ。こちらが医療機関であることを名乗っても、電話をした理由を詳しく説明しても絶対に応じてくれない。これっておかしくありませんか?と常に僕は思っている。医療機関は殴られっぱなしで、防御する手段を何一つ与えられないし、むしろ、知ろうとすると拒否され、結果として不利益を被っているからだ。
 日本人のいびつな公平感、教わった事だけに頑なにこだわる姿勢は僕からみたら滑稽に映る。この点についてぜひ、市町村の担当者と時間無制限で話し合いをしてみたい、公開討論会でもいい。
 このケースは患者であるフィリピン人が、それなら新たな保険証ができてからでいいと言い残して帰ったことで決着がついた。読んでくださっている皆さんはどのように僕の考えを受け止めてくださるだろうか。
 これって常々思っていることだが、日本人の国連感にも表れている。国連の内情は各国の利害関係でがんじがらめ、戦後設立されて80年近く経過しているというのに、いまだに第二次大戦戦勝国で現在の常任理事国には安全保障会議での拒否権が認められていて、世界各地の紛争への有効な対応はほとんどできない状態だ。各国は自分の国の利益のために国連にたくさんの職員を送り込み、プロパガンダに専念している。なのに、日本人は国連至上主義を信奉し、国連は日本政府、日本という国の上の組織であって、公明正大に世界のために尽くしている機関と考えているからだ。
posted by AMDA IMIC at 08:47 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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