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2023年12月09日

令和5年12月9日土曜

 9日土曜日、朝、郵便箱から生活保護意見書が届いているのを発見。開封してみた。今月、生活保護意見書を書かねばならない人は継続者ばかり6人。そして日本人は2人のみ。フィリピン人3人とベトナム人が1人。複雑な気持ちになるが、これが現実。
 フィリピン人女性44歳、2週間前に頭痛とめまいを訴えて初めての来院。血圧がかなり高く、高血圧のための症状と診断し、降圧剤を2週間だけ処方してみた方だ。ドク、これ、見てくださいと差し出された小さな手帳に毎日の朝夕の血圧が鉛筆でびっしりと書き込まれていた。几帳面な性格なのだろうが、いつもいい加減な内服をする人が多くてうんざりしている目には新鮮に映る。症状も消失しており、このままの処方を続けることにした。
 ケニア人女性42歳、やってくる時にはいつもとらえどころのない症状を並べて僕を悩ませてくれる。体が痛い、背中が痛い、おなかが痛いと来院。背中が痛いのはここになにかがあるためだ、見てほしいというので服をあげて見ることができるようにしてもらった。そこにあったのは小さな粉瘤。炎症もなく、どう考えてもこのために背部痛があるとは思い難い。粉瘤について説明、また治療についても感染がある時期とない時期に分けて説明した。まさか、手術で摘出してくれとは言わないと思っていたのだが、「切ってほしい」と笑いながら一言。これについては時期を相談することにした。そして「胃が痛いの」という場所を診るが、胃ではない場所だ。痛みは動くし、おなかの音が聞こえるというので、以前も診断したとおり、過敏性腸症候群ではないかと考え、説明した。ほかの病気、がんじゃない?と質問するので、「最初にこの症状でやってきてからもう3年近く経過する。もしもがんならもうこの世にいないかも・・」と話したら、微笑みながら「たしかに」と答えてくれた。彼女の場合、仕事の内容は知らないが、ときどきストレスに耐えかねるようで、そういう時にやってくる。そして・・・会話を重ねているうちに不安が取れるのか、段々と笑顔になってくる。にこにこと帰って行った。
 ペルー人男性54歳、この日最大のトピック。電話があり、発熱しているので自宅で新型コロナの抗原キットで検査したら陽性だったが、再度、抗原検査を受けたいと言う。奥様からはそんな無駄な事をしないで、抗原キットを持っていけばと言われたとのことだが、普通ならその通りだと思う。キットを見せてもらって、陽性を確認して後は処方をすればいいはずだ。ところが、本人がどうしても検査キットで再検してほしいとせがむので、無駄な医療費になると思いながらも引き受けた。それから15分ぐらいで本人が現れた。クリニックの外で看護師と僕とで持参した検査キットを確認、たしかに陽性だった。求めに応じて新型コロナだけの検査キットで検査したところ・・・待っても待っても陽性反応が出ない。看護師がインフルエンザも検査してみましょうか?と問うので、インフルエンザのキットでも検査したところ、あっというまに陽性反応が出た。こういうことがあるから、患者の話を頭から信じ切ると診断と治療をまちがうことになる。この後、本人からさんざん謝られた。不思議なのは彼が持参したキットだ。どこの検査会社のキットも新型コロナは茶色、インフルエンザはスカイブルー色なのだが、彼が持参したキットはたしかに茶色だった。
posted by AMDA IMIC at 09:12 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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