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2023年06月27日

令和5年6月27日火曜

また頭痛の種が一つ。フィリピン人男性40歳、6月4日に初診、高血圧で2週間分だけ処方して、その効果を見て、次の処方をしようと考えていた。次回は採血するから食事しないで来るようにと話し、その通りに食事をせずにやってきた。それはいいのだが・・・ビザが切れているという。在留カードを見ると、たしかに在留資格は6月22日までで、現在入管で審査中となっている。いつごろ、審査の結果が出るのかと訊ねると、一か月ぐらいと答える。都内大田区の国保を使っていて、その有効期限も6月22日となっている。22日まで、ほんの4日前までに来てくれたら、保険診療ができたのにとなんとも言えない気持ちに襲われる。目の前でにこにこしている本人を見ると、なんで笑えるの?と思ってしまう。やむをえず、保険外診療とした。採血は入管の決定と国保の延長を確認できた後に行うこととした。あまりに忙しくて、在留カードに記載されている在留資格を確認するのを忘れてしまった。診療には関係ないが、これを見ると、およそ、入管の今後の対応が想像つく。
中国人男性45歳、2年ぶりに北隣のS市からやってきた。いつも同国人の日本語が本人よりもう少し達者な奥さんが付いてくる。この奥さん、なかなか押しが強い人なのだが、ごく簡単なことは理解できても難しいことはわからず、「無理難題」的な要求をして過去にも僕を困らせている。今回はどうしたの?と訊ねると、「だんなさんの検査をしてほしい、血の検査も尿の検査もみーんなしてほしい」と言う。健康保険で保険診療を受ける際には症状や訴えに関連する項目の検査しかしてはいけないルールとなっている、健康診断じゃないのだからと説明しても、これが理解できない。より平易な日本語でゆっくりと話すと、「ああ、わかりました」と答えるが、これが曲者で、再度確認すると理解できていない。症状はだるさ、ご主人がときどき胸が苦しいと訴えるので、心電図を追加、血液検査はごく一般的な項目とした。このように日本語がうまく理解できない人たちについては保険診療のルールを理解してもらい、その範囲で医療を進めるということがときにはすごく難しい。
昨日はドミニカ人の男性30歳とオーストラリア人男性50歳を含めた6人が新型コロナ陽性。僕のクリニックでの感染者数はすでに前月の5月の感染者数56人を超えてしまった。
posted by AMDA IMIC at 08:54 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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