理事長 Dr.小林米幸の独り言

フィリピン人女性59歳、来ないときには1年も顔を見ないのに、このところ、頻回にやってくる。高血圧で内服薬がとっくに終わっているのに放置、7日前に降圧剤を処方したばかり。なにしろ。ほぼすべてがいい加減でやりにくい。というより、もともと理解力が低いのか、話をわかってくれないし、僕やフィリピン人スタッフの話を聞こうとしない。きょうは何か?と思ったら、血圧が下がらないと言う。計測すると140/100、自宅では159だったとのこと。ただ、低くなるときもあるらしい。かなり詳しく話を聞いていてわかったことは・・・毎日、勝手な時間に降圧剤を内服しているということ。朝だったり夜だったり・・
内服の時間を変えたい時などは僕やフィリピン人スタッフに連絡をくれるようにと話していたら、話の途中でもう、次の話をしている。おなかがすいた時に胃が痛いのだそうだ。こちらは内視鏡検査を予定した。
　フィリピン人女性45歳、前々日に38.1度あり。解熱して今は鼻水しかないけど来たとのこと。たしかに36度台だった。で、新型コロナの抗原検査を行ったところ、強陽性反応。本人もびっくり。周りにまき散らした可能性大だ。
　台湾人女性78歳、同じ台湾出身のご主人は長く認知症を患っていて、彼女がいやがって使おうとしなかった介護保険の申請もなんとか説得して提出、ご主人は一時的に施設に入所していて彼女の負担もようやく軽くなったと思っていた。地方に住む娘さんが同行してきたと受付のスタッフから聞かされた。診察室に入ってもらって話を聞くと・・ご主人が一時帰宅したそうで、その間に急変し、お亡くなりになったのだそうだ。娘さんともども、その報告とあいさつに来てくれたのだと瞬時にわかった。腰が曲がって140センチもない彼女を思わず抱きしめた。