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2023年05月27日

令和5年5月27日土曜

スリランカ人女性51歳、数日前より頭痛、左肩、左足のしびれがあると同国人のご主人とやってきた。英語は苦手らしく、ご主人が一方的に症状を教えてくれる。そのうえで朝食を食べないで来たので血液検査をしてほしいと言う。何の項目が心配なのか?と訊ねると、コレステロールなど・・と答える。たしかに奥様は肥満体形ではあるが・・・血圧は102/60と正常でも低いほう。もしかしたらクリニックの外に出ると100を切るのかもしれない。頭痛は血管拍動性ではないとのこと。聞けば父親が糖尿病とのことなので、糖尿病の項目も含め、採血検尿。結果を本日の朝に検査会社からFAXで送ってもらって、そのまま土曜日も来てくれる長女の脳神経内科にお願いすることにした。
フィリピン人女性54歳、急性腸炎の症状だが、下血もしているという。いやがるのを説得して直腸肛門診をさせてもらうと、がんのようなしこりはなし。下血というのもゴム手に付着したのは真っ赤な鮮血ではなく、血液と便が混じったような色であった。どうやら出血はたいした量ではないが、大腸内視鏡で見なければ見えないような部位と判断した。急性の症状なので、とりあえず急性出血性腸炎と診断、ビオスリーだけを処方した。そのうえで、下血が続く場合は必ず連絡をくれるように話しておいた。その時には大腸内視鏡検査が必要となるだろう。
ベルー人男性29歳、会社の健診でs-GPTが156、A型からC型まで肝炎検査も陰性。念のために近くの公立病院の消化器科に紹介。超音波、CTと撮影したものの、はっきりとした原因はわからないが、どうやら大きな疾患ではないらしいので・・・と逆紹介されて帰って来たという経緯がある。先週の血液検査ではs-GPTは256と上昇しており、ウルソとグリチロンの感庇護剤による内服治療を開始した。
フィリピン人女性43歳、南米出身のご主人に前胸部を三日にわたって殴られ来院。怖くて今は家を出て、友人宅にいるという。こういうケースは一方的に話を信じてよいものかどうか、いつも悩む。できるだけ、感情を入れずに診察するようにしている。米軍基地の近くの夜の店でカウンターの中で働いているだけなのに、ご主人が嫉妬して殴ったのだと主張する。さらに話を聞いていて納得した。彼女は自分の太りすぎに気がついて、ダイエットを始めている。たしかに「かなり」太っている。南米出身のご主人は太っている女性が好きだそうで、ダイエットをしている彼女を見て、自分より客の中のだれかを好きになり、気に入られようとダイエットをしていると誤解したらしい。幸い、レントゲン撮影をするような必要もないし、外見上、皮下出血があるとかそんなこともなかった。最後にこれから警察に行くので、診断書が欲しいと言うので、臨床所見だけを書いて渡した。
posted by AMDA IMIC at 08:26 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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