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2023年05月19日

令和5年5月19日金曜

ペルー人男性29歳、前日から39.7度の発熱と呼吸器症状あり。インフルエンザと新型コロナの抗原検査を施行。新型コロナは陰性だったが、インフルエンザは陽性、A型だった。本来、非流行時である夏などもインフルエンザは一定数、感染者はいたはずだが・・・それにしても今年はおかしい。多すぎる。
タイ人女性58歳、1週間ほど前から熱もなく、咽頭痛もないが、しゃがれ声になっているという。風邪と考えてトラネキサム酸を処方した。
午後2時すぎてすぐにベトナム人女性34歳来院。上腕に皮下埋没型の避妊チューブが埋め込まれていて、抜去してほしいと手術の予約をしていた方だ。京浜急行の奥のほうからやってきたそうで、途中、何回か道に迷ってしまったと流ちょうな日本語で教えてくれた。在日9年、昨年、ベトナムに一時帰国したときに病院で挿入してもらったそうだが、帰国後、体調が悪くなり、抜去を決断したとのことだったが、「それからが大変だった」そうだ。近くの病院に行ってもらちがあかず、「大きい病院を紹介されたが、そこで診察のあと、ずいぶん待たされたが、ここではできないと言われた」そうだ。インターネットなど調べていて、在日ベトナム人女性たちが集うサイトの中でだれかが僕のクリニックで抜去したと書き込んでいて、それを見て電話してきてくれたそうだ。簡単な手術と聞いたのに、どうして日本ではしてくれるところがないの?と訊ねるので、皮下埋没型チューブによる避妊法は日本では許可になっていないからと話すと「なるほど」と納得してくれた。日本人の外科医の腕を見せてあげようと5ミリぐらいの切開創で摘出。もう少し大きく切開すれば簡単に摘出できるのだが、外科医のプライドがそれを許さず・・・10分近くかかったが、無事に摘出できた。創は縫合糸でとめずに処理、抜糸のために再来することは必要なしとしておいた。「私がサイトで宣伝するからもっと多くなるよ」と笑って帰って行った。僕が初めて抜去を行ってからもう30年近いはず、以後、著作本に書いたり、日経メディカルに書かせていただいたり・・・この10分程度の小手術がいまだに多くの外科医に「受け入れられていない」ことに落胆せざるを得ない。なぜなのだろう? もしかして手術手技の問題ではなく、外国人を診るということの問題なのだろうか?
先日、動悸がするからと自己判断で甲状腺機能を抑えるチアマゾールを僕の指示の倍量内服したフィリピン人女性、告白したその日に採血した甲状腺関係のホルモンの結果が戻って来た。案の定、TSHは跳ね上がり、FT3は急低下、「飲みすぎ」である。コントロールがようやくできたことだったのに・・・フィリピン人スタッフから本人に連絡を取ってもらい、来てもらった。結果を説明し、自己判断で内服量を変更するなどということはしてはならない、心配なことがあればまずは相談するようにと話したのだが・・日本語はなんとか話せるし、フィリピン人スタッフから同じことをタガログ語で話してもらっても、いまいち、返事があいまい。わかっているのかわからないのかがわからない。クリニックから数分のところに住んでいるのに・・
posted by AMDA IMIC at 08:56 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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