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2023年05月18日

令和5年5月18日木曜

クリニックに到着して朝の診療の準備を始めてしばらくして受付の主要スタッフから携帯に電話あり。発熱しているし喉が痛いと言う。診察開始前に新型コロナか否かは診断しなければまずいだろうと考え、すぐにクリニックに来るように話した。結果は陽性。聞けば長男が数日前に「風邪をひいていた」とのこと、熱はなかったと言うのだが、たぶん新型コロナだったのだろう。片肺飛行で診療を開始した。
 ベトナム人男性27歳、3週間前に胃がとても痛むと横浜市内から来院。すぐに内視鏡検査を行ったところ・・・胃潰瘍とかなりの急性胃炎、体部大彎のひだが硬く、腫瘍状の不整が見えた。急性胃粘膜病変(AGML)と思ったが、それにしては痛みが七転八倒というほどではない。念のために生検を採取して検査に出したところ、病理学的にはグループ2だが、再度採取してほしいとのことだった。痛みは投薬で全く消失している。朝ごはんを食べずに来たというので、かなり無理をしたが、緊急内視鏡検査として行った。すると・・・・胃内は3週間前とは比較できないほど、「普通」に戻っていて体部大彎のひだもまったく異常なし。潰瘍も影も形も消失していた。やはりAGMLでまちがっていなかったのだろうと思い、ほっとした。検査の結果を説明したら、何度も「よかった、ありがとう」を言われた。
 診療終了直前にフィリピン人女性52歳、来院。胸が苦しくて「心が痛い」と言う。心臓が痛いということだろう。Heartを心と訳すとこうなる。胸部レントゲンと心電図の検査を行ったが、異常なし。血圧も正常。聞けばストレスで寝られないのだとこと、自律神経失調症と不眠症と診断して処方を行った。その直後にまったく同じ症状のスリランカ人女性33歳来院。同国人のご主人が同行してきた。症状は前日からだと言う。また、自律神経失調症か?と心の中で思いながら胸部レントゲン写真と心電図の検査を行った。胸部レントゲンは異状なし。心電図を撮っていた看護師があわてた様子で診察室に入って来た。脈拍が40/分を切るぐらいしかないのだそうだ。とくに何も薬は内服していないと言うし、血圧も正常。これはもう循環器の専門医に診察をお願いするしかないと思い、彼らが住んでいるE市内にある3次救急の病院の循環器科に紹介状を書いた。ご主人には来日して3年経つが、病気のときに英語が通じる医療機関が近くになくて困っていたと感謝された。僕のクリニックはインターネットで探したとのことだった。
posted by AMDA IMIC at 07:23 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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