ベトナム人女性67歳、いつもはベトナム人スタッフの勤務している土曜日にピンポイントでやってくるのに、30日の月曜日だというのにやってきた。夜、ベトナム人スタッフと話し合う事項があり、その電話の最後に彼女が突然、平日なのにやってきたことを伝えると、ベトナム人スタッフに言われた・・・・それはベトナムの習慣ですと。お正月明けてすぐには病院に行かないのだそうだ。たぶん、一年の始まりに病院に行くとその年は病院の行く年になってしまう、だから行かないということなのだろう。これって日本にも同じ考え方がある。卒後7年目8年目、栃木県佐野市の厚生病院外科に勤務していたころ、患者から同じようなことをずいぶんと言われた記憶がある。
午後2時半からネパール人女性32歳のインプラントの抜去小手術。左の上腕皮下に避妊目的のために低用量のプロゲステロンが入った合成樹脂の棒が二本、挿入されており、局所麻酔下に抜去した。聞けば偶然に上に書いた栃木県の佐野市からやってきたそうだ。朝の5時過ぎに家を出て、途中で迷いながら着いたと話してくれた。これだから、こんな簡単な小外科手術は地元で施行してあげてほしい。ほぼ10分かかつて二本を抜去した。
夕方になり小さい時から通院しているパキスタン人の男子が怪我をしているので見てほしいと母親から連絡があった。しばらくすると彼が母親に付き添われてやってきた。近くの公立中学の1年生で下校時に友人たちとふざけていて、友人の一人が投げたカンが額にあたったそうで、見ると皮膚割線と垂直の方向に2センチぐらいの浅い傷があったので、縫合はせずにテープで固定した。皮膚割線と垂直方向なので小さい傷でも傷が残りやすい。その後、養護教諭に電話、たとえ喧嘩ではなくふざけているだけでも友人に一生残る傷を与えかねないこと、そしてそれが友人の心にも傷を与えかねないことをよく当事者たちに話してあげてほしいと伝えた。
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